タスマニア、ユニークな有袋類たちの楽園
メルボルンの南方に浮かぶ島、タスマニア。
面積は北海道よりやや小さい。
本土とは違って山と緑と水が豊か。
17世紀にオランダ人のタスマンによって発見。
19世紀からイギリスの植民が始まり、流刑地として使われた。
タスマニアのアボリジニは本土とは別種の先住民だったが、イギリス人が持ち込んだ疫病や、スポーツハンティングの獲物となったことで、1876年に絶滅した。
クレイドルマウンテン国立公園。
深い原生林。
植物から流出するタンニンで赤茶に染まる川。
ここもまたユニークな有袋類たちでにぎわう。
タスマニアデビルは肉食有袋類。
主に死肉を食う。
強力な顎で、骨も皮も噛み砕く。
ウォンバット。
タスマニアデビルもウォンバットも、お腹の袋はカンガルーなどとは逆向き、つまりお母さんの上半身側ではなく下半身側に穴が開いている。
前足で土を掘るので、袋の中に土が入らないようにするためだ。
エキドナ。
和名はハリモグラだが、まったくもってモグラではない。
世界で二種類しかいない単孔類のひとつ。
排尿、排便、生殖、産卵を1つの穴でまかなう。
卵を産んで、お腹の袋の中の子供に母乳を飲ませて育てる、という特殊な生態。
もう一種はカモノハシで、やはりタスマニアに生息しているが、見ることはできなかった。
パディメロン。
基本型はカンガルーで、ワラビーよりさらに小型。
僕が見た中で最小サイズのカンガルー。
樹上有袋類、ポッサム。
国立公園のキャンプ場でキャンプ。
夜、散歩していると、活発に動き回る夜行性有袋類たちと頻繁に遭遇し、就寝中もテントの周囲を歩き回る足音が聞こえ、なんともにぎやかであった。
ワイングラスベイ。
タスマニア州の州都、ホバート。
ホバートで年末年始をすごした。
クリスマスは、街はゴーストタウンのようだった。
ほとんどの店が閉まり、スーパーでさえも営業しておらず、前もって食料を買っておかないと大変なことになる。
イルミネーションなんかもなく、耳障りなクリスマスソングも聞こえてこず、街はひっそりと静まっていた。
クリスチャンにとってクリスマスは、家で家族と一緒にすごす大切な日なのだ。
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