まず他者を許し、そして自分を許すこと

LINEマンガで無料なので読んでる(笑)漫画に感慨深いものがあったのでつぶやきます。


「人間というのは感情が極限に達すると
怒りをぶつける対象を探す」
「悲しみが怒りに変わりそれが自分に向けられれば
周りの人は自分よりも苦しまずに済むと」

(『外見至上主義』246話より)

約15年前、前夫が末期がん3年半の闘病の末他界しました。夫はかなり変わり者でした。群を抜く自己中とも言えます。今でこそ個性的な自己主張が市民権を得つつある風潮ですが、あの頃はまだいわゆる一般常識に従うことが王道な世の中だったと思います。

その変わり者の最期の過ごし方と遺言はこのとおり。
・死ぬまで麗華と弟以外、一切誰にも会わない
・葬式はするな
・墓には絶対に入れるな
・遺骨はハワイの海に流してくれ
・俺の死後、俺に関する事はすべて麗華の言う事に従え
・弟は、親が何と言おうと麗華のいう通りの事を実現できるように頼む

病院側を何度ハラハラさせた事でしょう。ご両親が会いに来ても頑なに会おうとせず、結局最期2カ月間会わずに亡くなりました。それ以前も両親が会いたいと言った時は
「麗華がどうしても会ってやってくれと頼むから、麗華に免じて会ってやる。だけど俺はお前らには本当に会いたくない!10分だからな。10分で出てってくれ」
と開口一番に宣言し、両親の顔は一瞬も見る事なく、10分経つと「出てけ」で面会終了。彼らがこんな関係になったいきさつはここでは書きませんが、当時の私からすると、「この人にそんな言い方したらそうなっちゃうってば・・・」でした。闘病初期は夫なりに両親を大切にしようと試みたですが、ただでさえ体が辛い彼に対し、会う度に感情をぶちまけられる事が続いたため、夫は爆発し、最後にはそうなってしまったという感じです。

不仲な親子に対し、私はずっとご両親に電話で夫の様子を伝えたり、泣きながら辛さを語るお母さんを一生懸命励ましたり、何とかうまくいくアイディアを伝えてみたりと日々頑張りました。途中は「麗華さんにはあんなわがままな子を一人で面倒みさせて申し訳ない」などとけっこう感謝されていた節だったのですが…

しかし、自分達の本意にならなければならないほど、実際は肯定できません。

息子の死に目に会えなかったご両親はこの漫画のようでした。

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〝感情が極限に達すると、怒りをぶつける対象を探す〟

夫が息を引き取った連絡をして駆けつけたお義母様からまさかの言葉が。「〇百万返してね」夫の顔を見る前に、です。耳を疑いました。キョトンとして硬直。何を言われたのか分かりませんでした。

闘病にはお金がかかります。仕事もずっと休職していたし、健康食品や保険の効かない高額治療や病院の個室代・・・毎月何十万~百万以上の出費。その間、ご両親がお金を何度か援助して下さいました。しかし、もちろん、頂いた金額の何倍も何十倍も闘病には費やしました。残っているわけがありません。

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そして、夫の火葬が終わった翌日電話があり
「あの日言ったけど、〇百万返してくれる?麗華さんは若いからこれから働けるけど、停年した私たちはそうはいかないからね」

え・・・・?
それ、息子が亡くなってから言うか!?おいおい、息子の前でそれ、言えるか!?

ものすごくショックでした。

が、当時の私は人里離れて3年半、それ以前は新卒の新入社員でたった2年しか社会経験もなく、今思えば本当に社会を知らない、超非常識な田舎娘でした。イイ意味でその非常識が故に、

「これを心底感謝に変えられるまで、絶対に絶対に誰にも言わない!!」

そう誓い、悲しみの憎悪に狂いながら独り、戦いました。窓を閉め切って、大声で怒り狂って怒鳴り散らした挙句の果て、

3日後、ふと気づきました。

「魂の境地からすると、お義母さんはご自身の境涯を落として落として落として、低くしてまで私に人間のサガというものを見せてくれた。これって、人間大学でいうと、相当な学びだ。ご自身の魂をそこまでして私に教えてくれた。私がそれと同じ土台になっては意味がない。そうか、お義母さんは命のステージを落としてまで私が上がるきっかけをくれたのか・・・!なんとありがたい事!この数百万はその授業料だ!なら安いもんだ!」

と、嘘みたいに思われるかもしれませんが、良い子ぶってるように思う人もいるかもしれませんが、当時、本気の本気で心底そう思ったのです。

その瞬間、晴ればれしました。閉め切っていた窓のカーテンの隙間から、光が差し込みました。

心から、感謝しました。そして

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「悲しみが怒りに変わりそれが自分に向けられれば
周りの人は自分よりも苦しまずに済むと」

そう思いました。
その時まだ私は親になった事はなかったので、子を失う悲しみは親である人ほどは分からないけど、狂い死にそうなくらい辛いということは想像しました。なので、その悲しみが怒りに変わって私に向けられれば向けられるほど、ご両親の苦しみが少しは軽くなるのかな、なんて。

ちなみに、その数百万は自力で分割で返しましたよ。感謝代としての返納。

さて、この話は公には初めてします。
その当時その瞬間は心底感謝に変わったとはいえども、その後七回忌を迎えるまでご両親の悲しみ変容の私への怒り度合いはどんどん膨らみ、エスカレートしました。私としては、ずっと、なんとか夫の本意を分かってほしい・・・。ご両親のお気持ちが、どうにか少しは癒えないだろうか、と思って対話に臨みましたが、難しく、平行線どころか悪化の一途を辿り、ついに私は彼らと話すと過呼吸になるまでに至ったり。

その間、夫他界直後に数百万の請求をされたことは、「いつか自叙伝でも出す時のネタにする!」という気持ちを糧に耐えたように思います。だからいくら攻撃されても踏ん張れたのかもしれない。だけど、あの一瞬、心底感謝した時の清々しい気持ちの裏には、実は一抹の不満、納得のいかなさは抱えたままだったんだなと、今になって思います。

そうじゃなければ、ここまで大切に〝ネタ〟として取っとかないもん(笑)、何でも暴露な私の性格上。

前夫が亡くなってもうすぐ15年。
ようやく私も変化してきました。思考の変化が目まぐるしいここ数年です。

特にこの約1年半、私に一番の気付きや意識の変革をもたらしてくださっている潜在意識のことを遺伝子レベルで研究されているドクター、中山 孔壹先生が先日教えてくださった言葉。

「あなた自身が光となって、すべてを包括する。そうできるステージに来ていますよ。
過去に麗華さんを非難したり攻撃したりした人達自身にもそれぞれのステージがあって、その時はそうせざるを得ない潜在意識にトラウマがあるという事なんです。
まずはそういう方々を許す、そして、そういう方々に対してネガティブに感じてしまった自分自身も許す。そして、それらすべてを愛で包む。もう麗華さんにはそれが出来るということなんですよ」

先日、中山先生のもとを訪れた際にこのお言葉をいただきました。
これは他の事象から引き出されたメッセージだったが、その日からすべての事に対し、この視点で咀嚼するように心がけてみている(まだまだ出来ないことも多いけど)。そして今日この漫画のこのシーンを見て、前夫のご両親のことを思い出し、当てはまった。

あれから月日が経ち、もうだいぶ許していて、感情的にも手離していたことではあるが、まだ今日まで一抹の憎しみはあったな・・・と振り返る。

ご両親が生前の息子とそう至ってしまったことにも、没後の心境の変化も私への感情の悪化も、彼らが意識できない領域に植えられた種による影響だったり、それと向き合って苦しんだり、彼らは彼らの課題やタイミングがあるということ。

そして、当時それを鵜呑みにしたり、受容しようと頑張ってみたり、出来なくて嘆いてみたり、気丈になったり気弱になったり、心底憎んだり寛容してみたり、と感情を振り乱した私のこともまた、今の私自身が受け止め、そんな自分を許してあげること。

そして、そのどちらも、よしよしヾ(・ω・`)と愛をもって包んであげること。なるほど、確かに今はそうできる。そこに違和感や自分自身への言い聞かせは微塵も無い。

だからこうしてただの出来事として言える。やっとか。

夫亡き後、整体師として健康作りを提唱してきたが今までは〝体〟のみにフォーカスしていた。しかし数年前から、真の健康を叶えるには心の健康も併せて見ていく必要があるな、と。体・心、その両方を健康にしてはじめて魂が健康になる。私たちはそれをしに今世に生まれて来たはず。

アメブロやFacebookなどで以前はもっと健康ネタをバンバン出していたんですが最近朝井麗華黙ってるなーと感じていた方がもしいらしたら・・・、実はこの約2年間はそんなことを考え、突き詰めていました。まだまだ修行の身ですが、あらゆる角度から人それぞれの健康作りの方法を見極められるよう精進して参ります。

LINEマンガさん、良きタイミングでのこの良きエピソードに縁させてくれてありがとうございました。
(※著作権上スクショはNGなんですかね?一応調べてみたら、合法サイトの電子書籍のスクショは大丈夫との情報があったので載せましたが、もしNGの場合、どなた様か至急教えてください・・・。すぐ消します!LINEマンガにあります「外見至上主義」246話から抜粋させていただきました!)

今は亡き前夫のことは今まではアメブロで話してきました。私の最初の夫エピソードご存知ない方はこちらに色々書いてます。↓


「緩和ケア」と「産後ケア」。一見対極な存在と見られがちですが、両方を経験しそれらは近い存在であり、両方の重要性を心から訴えたい。これらの在り方捉え方の啓蒙、それらにお役に立てる活動をすることが私の将来の目標です。頂いたサポートはそのために使わせて頂きます!