見出し画像

生産性の高い営業組織をつくるコツ4選|最強の営業組織のつくり方

営業マネージャーが見落としがちな業務改善の施策

営業のマネージャーが直面しがちな課題として「チームの生産性を向上させたいが、どうしたらいいかわからない」という課題がみられます。
営業生産性を高めることは、企業や営業チームにとって重要な課題です。

株式会社Lis(リス)は、営業のプロフェッショナル人材が、営業企画のコンサルティングから現場の代行事業までを一気通貫で請け負う「リスアップ」を提供しています。また、フリーランスの営業人材のご紹介から、その後の教育までを請け負う「リスキャリア」も提供しています。

これまで累計で200社以上の企業様をご支援してきました。

今回は、営業の専門家として当社が実際に行っている「営業組織の生産性を向上させる方法」についてご紹介します。

日本の労働生産性の課題|コロナ後も回復しない景気

日本の労働生産性はOECD加盟38ヶ国中で24位、1位のルクセンブルクの132,474ptと比較すると日本は43,595ptと3倍の差があり、決して高い水準であるとは言えません。

OECD加盟諸国の1人当たりGDP(2021年/38カ国比較)

また、労働生産性の水準が、コロナ前の2019年と比較しコロナ後の2021に回復した国は38カ国中23 カ国にのぼる中、日本は98.3%にとどまるなど、依然としてコロナ前の労働生産性水準に回復できていません。

労働生産性の国際比較2022
https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/report_2022.pdf

日本は特に少子高齢化が進み、労働人口の減少が著しくなっています。労働生産性の向上は国としてかかげるべき社会課題となっているといえます。

最強の営業組織をつくるメリット

最強の営業組織とは社会がどのような状況であっても、競合他社がどれだけ多くても、常に労働生産性を高め、利益を上げ続けられる組織を指します。
このような組織をつくることができれば、さまざまなメリットが生まれます。

例えば、人員を最小限に抑えることで「教育コストを下げ、一人一人にかける教育の質を向上する」ことができます。また、教育体制が整備されることで、新しい人材が入ってもスムーズに育成し成果をだせるようになり、事業を拡大しても「新たな採用と育成のコストを最小限に抑える」こともできます。

生産性の高い営業組織をつくるコツ【1】情報を集約し、属人化を排除する

生産性の高い営業組織をつくるには、売れる営業マンが個人でそのノウハウを持っているだけでは足りません。それだけでは組織やチーム全体の売上は最大化しませんし、生産性も向上しません。
チーム全体のスキルを均一化するためには、属人的なノウハウを集約し、チームの育成に繋げることが必要になります。大切なのは、「情報を見える化することです。

・マニュアル作成
・スクリプト作成

などを行うのはもちろん、定期的に成約に結びついたGOOD事例などを共有し、それを元にマニュアルやスクリプトを随時アップデートすることが重要です。

生産性の高い営業組織をつくるコツ【2】ITツールを駆使し、日々の業務のクオリティをチェック

チーム全体の生産性を向上させるためには、マニュアル作成などの均一化施策だけでなく、OJTなどの個別の施策も欠かせません。初期の教育だけでなく、その後の日々の業務のクオリティチェックをすることも重要です。

・商談ごとのロープレ実施
・日々の電話、メール対応の細かなチェック

を行い、更新したマニュアルをきちんと読んでいるか個別の事例には実際にどのように対応しているのかをチェックする必要があります。

当社では、ひとつの商談にあたり、最低でも1〜2時間程度のロープレを実施しています。商談ごとにロープレを行うと膨大な時間を要しますが、その分1商談あたりの成約率が格段にアップするため、当社では欠かさず行っています。

また、昨今のオンライン化によりリモートでの勤務なども増えてきています。リモート環境でも日々の業務のクオリティを確認するためには「ITツールにログを残す習慣をつくること」も大切です。

当社では、HubSpotを活用し営業のログを一元化、すべてのコールや商談のログを細かく残しています。また、自動で毎日の売上進捗もデータとして出るため、マネージャーだけでなくメンバー全員が日々の数字を確認することができます。

生産性の高い営業組織をつくるコツ【3】営業業務にのみ集中できる環境づくり

上記のようなマニュアルの整備や、商談ごとの細かなロープレを行うためには、1人あたりの業務にかかる時間を最大限に短縮することが重要です。そのために、マネージャーは営業メンバーができるだけ営業業務のみに集中できるような環境づくりに取り組みましょう。

・リード獲得の自動化
・営業事務のアウトソーシング

上記のように、営業以外の業務を切り分けることも大切です。「業務を外注する」と聞くと、「それでは生産性の向上につながらないのでは?」という意見もありますが、営業メンバー、特にインサイドセールスの主なミッションはあくまでも「お客様と対面し、契約を結ぶこと」です。その目標に対して生産性を向上させるためには、このような外注も一つの施策と言えます。

実際に当社では、リード獲得の自動化や、営業事務のアウトソーシングを積極的に行うことで、営業メンバーの稼働時間を半減させ、さらに営業売上を250%向上させることに成功しました。リード獲得や事務作業に使っていた時間を、「どうしたらこの商談で成約することができるか」と思考する時間に転換することが可能になったのです。

生産性の高い営業組織をつくるコツ【4】売りやすい商材を考える

最後に、生産性の高い営業組織をつくるコツとして、前提条件として「売りやすい商材を考える」ということも重要です。

・ターゲットの選定はあっているのか
・商材のコンセプトはターゲットに刺さるものになっているか
・商材の単価や費用間は妥当か
・商材の機能は、本当にターゲットの役に立つものになっているか

商材が売れない背景には、営業メンバーの腕だけでなく商材自体に課題があるケースもあります。マネージャーレイヤーとなれば、与えられた商材を売るだけでなく、お客様からのフィードバックを生かして商材をより良くするため、磨いていくことも重要です。

実際に当社では、営業企画のコンサルティング案件にて、商材の中身を営業の観点から提案し直し、目標の200%の売り上げを達成した事例があります。

そのコンサルティング案件では、クライアントが新規事業として広告代理事業をはじめることを検討されていました。
しかし、広告代理店の市場はレッドオーシャンであり、競合が非常に多く商品の競合優位性を見いだせない、という課題を抱えていました。

そこで、当社は商材の見せ方を変える必要があると提案しました。クライアントの強みとして、社内でリソースの空いているマーケター人材やクリエイティブ人材が多数おり、かつマーケターの採用に強いため常時人員を確保できるという強みがあったのです。

そこで、広告代理事業ではなく、広告運用人材の派遣事業に事業モデルを転換。そこから立ち上げ初月で売り上げ200万円を出し当初の目標を200%で達成することができました。

このように、当社では営業の業務を代行するだけでなく、商材をより売れるものに仕上げるために事業ピポットを推奨する事例もあります。

おわりに

生産性の高い営業組織をつくるためには、マニュアル作成やOJTなどの基礎を徹底することから、営業以外の業務の切り出しや商材の企画の設計まで、幅広い打ち手が考えられます。

しかし、最も重要なのは、一度つくった型をただ運用することではなく、今行っている施策が、現状の営業組織に合っているのか判断する力だと思います。これは才能ではなく、いかに現場を見ているか、という責任者のコミット量に紐づくと私は考えています。

現場と密にコミュニケーションを取り、組織が抱えている課題をいち早く察知することが、全ての施策の成功の鍵となるでしょう。

■浅井央(29歳)
株式会社Lis 代表取締役社長

立教大学を卒業後、大手IT広告代理店に入社。その後外資系金融機関(プルデンシャル生命保険株式会社)で営業力を磨き、25歳で起業。法人の営業支援事業を立ち上げ現在56名のメンバーを牽引。

AbemaTV「ピュアな恋しちゃダメですか」出演。

YouTubeチャンネル

公式TikTok

Wantedly


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?