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何もかもどうしようもないことだけど5

「やっぱり、この女おかしいぞ、茜」

系が朝から後退った。

「オカシイのはアンタだったりして」

「なに」
系が朝に手をあげようとした。
「あら? レディに手を上げるの。最低ね」
「何がレディだ! ウシガエルみたいな顔して」
「オマエな―っ、さっきから聴いてりゃ
いい加減にしろよ」
朝が見事に切れた。
「大体なぁーっ、おかしいやつってのは自分で
おかしいってことに気づかないんだよ」
「何ですって―っ」

つかみかからんばかりの二人

「けんかするほど仲がいいって法則は
この場合あてはまってるんでしょうか」
茜が両手をアタマの後ろで組みながら
つぶやいた。
「調べまくってごらんなさい。どんな方法を使っても
いいわ。ネット使っても文献漁ってもいいから」
「銃乱射事件が歴史から消えていると」
系が畏怖するような目で朝を見た。
「やってみればわかるわ」
朝が足早にスタバから出て行った。
会計を二人に頼んで。

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