京都のタクシー運転手も知らない? 人混みを避けたいなら隠れた名所「日向大神宮」がおすすめ
緊急事態宣言も全国的に解除され、旅行に出たいと考えている人は多いだろう。特に京都は人気の旅行地だけに、かつての人混みが戻ってくる可能性は高い。どこへ行っても人、人、人にうんざりしたくない、という人に、そんなときこそ行ってみたい「穴場」の名所を紹介したい。生粋の京都人で歯科医師、かつ作家でもある柏井壽氏の著書『できる人の「京都」術』(2017年刊、朝日新書)から、京都の隠れた名所をお届けする。
隠れた名所といえば、「日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)」がおすすめです。
京都の人でも、日向大神宮の存在そのものを知らない人もいれば、「ひゅうがだいじんぐう」と思い込んでいる人も。
だからか、タクシードライバーに、「ひむかいだいじんぐう」と行き先を告げて、けげんな顔をされることもあるとききます。
場所は、「蹴上」のインクラインの奥にあります。こころのところ「隠れ紅葉の名所」として徐々にではありますが知名度も上がってきていることもあり、「南禅寺」から足を伸ばしてやってくる旅行者も増えてきているといいます。それでも未だ「穴場」といっていいのではないでしょうか。
日向大神宮は、「京のお伊勢さん」と言われている神社です。境内に入り、正面にお稲荷さんを見て、左手の石段を上がると拝殿があります。その奥には外宮があります。
そこから橋を渡り、奥に進むと内宮が建っています。もちろん祭神に祀られているのは、天照大御神。
外宮と内宮、天照大神……伊勢神宮との共通点が多く、まるでお伊勢さんにお参りしているような気分になります。
さらには、内宮の横道を進めば天岩戸もあり、胎内くぐりもできるようにもなっているのです。
京都にいながらにして、伊勢参り気分も味わえる。そんな不思議なパワースポットに、人混みを避けて行ってみるのもいいのではないでしょうか。
(文・写真:柏井壽)