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お別れの記録。【毎日note】#32

私は時々、人とお別れをするとき、とてもひどいやり方をする。自分がなるべく傷つかないように、そして相手がひどく傷つくように。

またいつかと同じようなやり方をしてしまった。吐いてしまった言葉は、訂正できない。相手に届いてしまった言葉は。

いつまでたっても私は、お別れの痛みに怯えてやさしくなれず、自分だけを守ろうとして、自分だけが救われようとして、相手だけを悪者にしようとして。何歩も前に進んできたつもりだったのに、目が覚めた。私は少しも成長していない。人と向き合うことから、逃げてばかりだ。弱虫は私だった。投げつけた言葉は、そのまま自分に返ってきた。

脳は、言葉の主語を理解できないという。聞き取った言葉は、自分が言われているものと感じてしまうらしい。私が発した悪い言葉たちは、そのまま私に返ってきて、いま、私のことも蝕んでいる。


やさしくなろうとして、もがいた日々だった。ひとつひとつはたいしたことのない、気にさわる言動を、笑って許すことで、やさしくなったつもりでいた。

でも本当にやさしければ、相手の苦しみが見えていたはずで、サインはいくつもあったはずなのに、気づかないふりをしていた。お互いに言いたいことをいくつも飲み込まなければ、成り立たない関係にしてしまっていた。

最後の時にようやく、心の底から、ごめんなさい、ありがとう、が言えた。

今更遅いけど、張っていた意地が、最後になってやっと消えた。

やさしくなろうともがいたのに、結局は、相手のやさしさに、私自身が救われた最後だった。


私は今回のことを、一生忘れずに、戒めにしていかなければいけない。

もう二度と同じことをしないように。




*2021/10/15にKindle出版予定です~♪


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