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【写真集を作る】 vol.2 コンセプトを決める

コンセプトが、決まらない。写真集という作品を、どうやってつくっていくのか、どうやって写真を選んでいくのか、よくわからない。決まってしまえば、あとはひらすら作業するだけなのに、スタートが切れない。

それで、「つくろう!」と決めてからも2週間くらいは何も進まなかった。ひたすら図書館で写真集や写真の雑誌を読んでばかりいた。

当初、思いついたコンセプトの候補はこんな感じだ。

・移住者の目線
・ハイビスカス(いろんな場所の、色の、ハイビスカスの写真集)
・私のヒストリー(移住記のように、日記的に時系列に写真を並べたもの)
(→子どもの時に撮った、すごい低画質の写真とかも、ストーリーが見えればおもしろいな)
・やんばる(沖縄本島北部)
・那覇市街中スナップ集
・私の写真とこれまでのエッセイ集の一文を組み合わせたフォトエッセイ

はっきりしているのは、みんなが消費したい沖縄のガイドブック的なものを作る気はないということ。
いわゆる「沖縄だね」、というような旅行特集に溢れているような絵を載せて、ふつうの沖縄ファン、沖縄好きといわれる人たちを喜ばせるようなものにする気はなかった。戦略としては、アリなのかもしれないけれど。

そうして、自分の写真をひとまずパワーポイントのスライドに並べて、あーでもないこーでもないと呻きながら貼ったり消したり並べ替えたりしているうちに、私の中には大きく二つのコンセプトが立ち上がってくる。

ひとつは、沖縄に来たばかりの頃から私をひきつけてやまない森や海の強烈な自然。
もうひとつは、私のごくパーソナルな感情も含めて、なにか切ないくらい幸せを感じる光景。

前者は、正直納得のいく写真が足りない上に、まだまだ私の移した自然は表面だけのように思えた。
一方、後者は、那覇に来てカメラを新調してから撮る意識が変わったり撮れる写真の可能性が広がったことによって撮るようになった最近の写真たちが、私の中で大きな存在を占めていて、なおかつ1冊にまとめるのに足りるボリュームに何とか至っていることに気が付いた。

そうして、いったいどんな写真集にすればいいのか皆目わからない、という状態から、徐々に、ほんとうに徐々に方向性が見えてきたのだった。

そして表紙に使う写真を選んでいるうちに、タイトルも自然に決まった。

タイトルは、もう少しさきのお楽しみに!


🌱🌱その後、写真集が完成しました!🌱🌱


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