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소나기(夕立)読了しました。


前回のソナギ系記事はこちら。


以前から「소나기(ソナギ)を苦戦しながら読んでいる」という話しをしていた私です。

実は数日前に読み終わりました。

前回、翻訳しているうちにどうしても変な意訳が混ざってしまう。というふざけた悩みもあったわけですが。読み進めていく内にどうもですね、何やら怪しい雰囲気が漂ってきまして。
わからない単語の上に意味を小さく書きながら、そのじわじわと滲み出す不穏さを感じる度に、まじか……この流れはどう考えても……と、複雑な気持ちになりました。

ここからはネタバレになりますので、まだ結末は知りたく無いよ!という方が万が一おりましたら、スルーお願いします。




以降、ざっくりとした内容です。

互いに「なんだこいつ」という出会いを経て。
苦労を背負いながらも懸命に生きる少女は、少年の不器用な優しさに少しずつ心を開き、距離が近付いていく。あの川のほとりはいつしか大切な場所となり、二人の思い出が重なっていく。

そんなある日、突然の夕立が。

その日に起きた出来事は、互いにほのかな恋心を芽生えさせた。少年は来る日も来る日もあの川のほとりで少女が現れるのを待った。
そしてついに現れた少女。いつも着ていたピンクのセーターの裾には、雨の日に少女をおぶった時に自分の背中から染みたと見えるシミが付いていて、少し気恥しくなった。
そんな中、どことなくやつれた様子の少女が気になった。どうやらあの日の雨に打たれた事で病にかかってしまったようだった。
しかも、親の都合で家を出て行かなくてはならないと──。
少女は最後に立派なナツメをひとつ少年に手渡し、去っていった。
まだ不完全な気持ちを持て余す少年の口の中に、ただただナツメの甘さだけが残った。

そうだ、少女に今度くるみをやろう。と思い立ったが、あの川で会う約束をしていなかった事に気付き悔やむ少年。

だが、それ以降少女に会う事は無かった。

全く、あそこの家の子ども達は親不孝ばかりだ。あの女の子は体が悪いのに薬もろくに当たらずに……。
ある日、そんな話しを親同士がしているのを聞いてしまうのだ。

「その女の子は何やら変わった事を言っていたようだ。自分が死んだ時は、ピンクのセーターを着せて埋めてくれと……」



という所で完結です。

どうですか。
なんか、なんか……酷くないですか!?涙

いや〜これ。味わいました。
母語じゃない本を読むとか翻訳とか言っても、私はまだまだそこまでのレベルでは無いわけで。
日本語で書かれてる小説は大体ペラペラ捲っちゃったら何となくすぐわかるじゃないですか。ああ、こうなっていくんだ〜とか。帯に書いてる文言とか、学生の時からあらすじを先に読んだりする女だし。(最低)

でも韓国語だと、ペラペラ捲ってもさっぱり先行きがわからんのですよ。1ページを解読するのに時間がかかるので、それが精一杯で。
だから後半に不穏なムードが急に出現して、それはそれは焦ったわけで。久しぶりに稲川淳二氏の「何か嫌だな〜〜何か怖いな〜〜」というセリフがリフレインしながらの解読作業となり、最後のピンクのセーターで頭真っ白です。まっしろ。

……泣くわこんなん!!

まだ恋愛のれの字も始まってないのに、これからようやく自分の気持ちにはっきり気付いて……
という所まで来た途端、これって。

きっと少年と過ごした短い時間が、少女にとって人生で一番鮮やかで輝いていた瞬間だった。
だからこそ親の都合で引っ越すのが嫌だったし、少年に何かひとつでもあげたかった(なつめ)のかな。
そして自分の死を悟り、思い出が残るピンクのセーターと一緒に埋葬して欲しいと。

……泣くわこんなん!!(二度目)

まさかこんな悲しい話しだと思ってなくて、途中の夕立のシーンだって大冒険ものの意訳にしようとしてたし、最後はものすごい破壊力でした。
ソナギは切ないを通り越して悲しいお話しでした。
その時代の、貧しい家が負の悪循環に抗えずに陥っていく様をまざまざと見せつけられたと言うか。少年はこの事実をどのように受け止めたのだろうか。
そこを敢えて書かない作者さん、憎いなぁ。


という事で、ソナギを読み終えましたという報告と感想でした。

おふざけ無しできちんと翻訳して一冊に纏めたいな、という思いもありますが、何十ページもあるので結構大変かな〜なんて。
急に思い立ったら頑張ってみようと思います。

教科書に載るような国民的な物語の「ソナギ」。
日本で言うと「ごんぎつね」「大造じいさんとガン」が浮かびましたが、ちょっと系統が違うかしら……(苦笑)
泣いた赤鬼とかめっちゃ泣けますよね。

昔から良いとされるものって、やっぱり良いですよね。

という、びっくりするぐらい語彙力の無い結論で締めたいと思います。

では、今日も読んでくださりありがとうございました!


先生!やっと読み終えましたよ〜!


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