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わたしたちの"おうち時間と素直なきもち"③

イマのわたしたちの頭のドアを開けてみよう
という心意気で、毎回出される1つのテーマを メンバーそれぞれのあたまとことばで
表現するのが目標です
という趣旨の「月刊ゆるゆる、ドアノブ」。

今回のテーマは、新型コロナウイルスによる生活の変化と私たちついて。

2020年が始まってから、この数ヶ月の間で世界は激変してしまった。今までにない、制限のある生活が私たちを取り巻いている今日この頃。

頭を抱える苦しい時間も、徒然なるままに過ぎていく時間も、ささやかで楽しい時間もある。

世界が体力を取り戻し、未来で笑って生きるわたしへ、記録のお手紙を届けるつもりで書きます。

わたしたちのイマの生活、考えごと、素直なきもち。

本テーマ3つ目の日記は、ゆるドアインスタグラムにて依頼した方に寄稿していただきました!

文:ケント

初めまして、ケントです。ゆるドアのメンバーとは、大学、そしてサークルの友人です。

23歳で、未だ学生をしています。大学院や6年制の学部に通っているわけではありません。ゆるドアメンバーと同じ大学に通っていたのですが、進路変更で今は別の大学に編入し、完全オンラインの大学でITやビジネスの勉強をしています。

また、学生の傍ら、ビジネス誌を発行しているメディアカンパニーで、新規事業チームの一員としてインターンもしています。

加えて、映像制作、写真、デザインなどのクリエイティブなことも少しやっていたりします。

僭越ながら自分の考えを書き連ねてみます。読み辛い文章かもしれませんが、どうかお付き合い頂ければと思います。

SNSでも色々と発信しているので、良かったら見てください。
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「孤」を感じる日々

自粛要請について頻繁にアナウンスが行われている中、もちろん私自身も #StayHome を忠実に守るようにしている。インターンの仕事はリモート、大学の授業もオンライン。スーパーやコンビニへの買い出し以外は極力外出していない。

ただ、人間というものは太陽光を浴びることが非常に大事であるし、身体をある程度動かすことも必要だ。

仕事や作業がなく、かつ天気に恵まれた日があると、1時間半ほど近所を散歩している。ただし、感染リスクを抑えるために、人気のない住宅街を通り抜け、近くの河川敷を歩く程度だ。とはいえ、人のいない河川敷を歩くのは非常に気分がリラックスするから、清々しい気持ちで家に帰ることができる。

この自粛期間が始まってから、「オンライン飲み会」というものが流行るようになった。酒好きな自分からしたら画期的なアイディアで、仲の良い友人と実際にZoomを使って幾度かオンライン飲み会をした。

しかしながら、悲しいことに隣人から話し声が騒音としてクレームをつけられた。現在はオンライン飲み会も自粛し、お酒を飲みたいときは一人でYouTubeを見ながら、という形を取っている。

私は本来、人と会うことが好きで、時間さえあれば誰かと飲みに行っていたような寂しがりな面がある人間である。この誰にも会うことのできない日々は正直過酷で、「孤」を感じながら淡々と過ごしている。

意外と大きくないダメージ。そしてプラスの変化

実を言うと、自分を取り巻く生活自体に大きな変化は起きていない。

インターンの仕事も、99%はパソコン1台が手元にあれば完結できる。大学の授業も、元からオンラインで完結するシステム。インターンの拠点こそオフィスから自宅へと変わったものの、自分の生活の大半を占めるものは、影響を受けずに取り組むことができている。生活に大打撃を受けている人々のことを考えると、自分はかなり恵まれていると感じる。

あえて変化したことを挙げるならば、生活が丁寧になった。

世間ではネガティブな影響ばかり報道され、目に、耳にする。しかし、私にはプラスの変化が生まれたのである。

自粛するようになってから、これまでのような「突然誘われて飲みに出かける」といったことも無くなった。特別外に出かけるわけではなく、ただ同じ日々を送るのみ。一見ネガティブに見えるが、不要不急な予定が突発的に発生する頻度が格段に落ちたおかげで、1日のスケジュールをルーティン化しやすくなり、規則正しい生活を実践できるようになったのだ。

 自己と、周りと、向き合う

そして、日々時間を割いていた幾つもの予定が入らなくなり、生活に少し余裕ができたことで、周囲の色々なものが目につきやすくなったと感じる。それは、良い意味でも、悪い意味でも。

例えば、インターネット上において。特にSNSでは、コロナをめぐり様々な論が展開され、情報が発信されている。

SNSの「気軽に発信できる」という性質が裏目に出て、多種多様な情報が世に出回り、それが真実か否か判断する間も無く踊らされる人々。そこで発生したコロナに対する負の感情、加えて自粛からくるストレスが相まって、これまで以上に物事に過敏になる。その結果として炎上に繋がるケースも見られるようになった。実際に、以前から付き合いのあるクリエイターも自身のコロナとの向き合いについて報告したところ、ファンの反感を買い大きく炎上してしまい、事実上の活動一時休止に追い込まれた。

未だ正体不明なウイルスが世間にもたらす「怒り」「ストレス」には計り知れないパワーがある。

ぶつけどころがないのも至極理解できるが、このようなストレス社会だからこそ尚更、他人にそれをぶつけるのは間違っているのではないか。そう考えると、ただSNSを見るだけの単純な時間も、社会でいま起きている複雑な事象に向き合い、自分なりに考える時間へと変化した。


また、自分自身とも向き合う時間が増えたように感じる。

オフィスに出勤せずとも働けている今、「自分の理想の働き方」「将来のキャリア設計」といったことに目が行くようになった。

私には、将来的に「会社という組織に縛られず、好きな場所で自分のスキルを活用できる仕事がしたい」と、所謂フリーランス志向があった。しかし、この外出自粛に伴いリモートワークをする中で、先の「会社という組織に縛られず」という部分に疑問を感じるようになった。別に、会社に属していても、好きな場所で働けるかもしれない。そう思うと、自ずと将来のキャリア設計も、再考の余地があるな、なんて考えたりする。

負のオーラ漂う今だからこそ、ネガティブなことだけでなく、ポジティブな思考の向け方をし、前に進んでいきたいしそうするべきだ、と思う。

コロナと、向き合う

経済的、人的に莫大な影響をもたらしている、コロナウイルス。ここまで来ると、数か月程度で完全に元の生活に戻ることは相当な困難であろう。

1918〜1920年にかけて世界的パンデミックを起こしたスペイン風邪が現在のインフルエンザとなっているように、これからはコロナウイルスと生きていかねばならない、言わば「With コロナ」の社会になる。そう考えたとき、今この瞬間から未来にかけて、どのように過ごすのが良いのか。

自分としては、まずは #StayHome に徹すること。ストレスフリーな生活を送るため、自宅でもできる発散の新たな方法を模索する、しかも創造的に楽しめることの範疇で。例えば、絵を描いてみる、文章を書いてみる。少しずつ自粛が解けるようになったら、むやみに人と会うのではなく、自分が本当に会いたい人と会うように、人間関係も少しマネジメントしてみる、といったところだろうか。

実際、今我慢していることはたくさんある。旅行、居酒屋での飲み会、友人との遊び、ちょっとしたお出かけ、不要不急の買い物──。それは全て自粛が終わったらやりたいこと。月日が経ち達成できたらその喜びはひとしおだろうし、改めて「当たり前にできていたこと」に対する「感謝」の感情が芽生えるのだろう。今はその時を夢見て、ぐっと耐える。

自粛の先に見る希望

今我慢していることが再び自由に行えるようになった先にあるのは、今までに私たちが見ていたものと全く同じ世界では、恐らくないだろう。

俯瞰的に考えてみると、人との関わり方、旅行、あらゆる物事のスタンダードが、これを機に少しずつ変わっていくと感じている。前例がないから、今を生きる私たちが新しく切り開かないといけない。

これまで「当たり前」と思っていたことが当たり前では無くなり、今では驚くようなことが、数年後の「当たり前」になっているのかもしれない、そう思うと、ある種の希望に満ちた感情を持ちつつ、「当たり前」という考え方がいかに儚くて脆いものなのか、考えさせられる。

こうしている間にも新たな技術が生まれ、物事の新しいスタンダードが作られ始めている。

5GによってXR(VR, AR, MRの総称)の普及が進み、家にいても旅行気分が味わえるようになったり、まるで友人が目の前にいるかのように見せた空間で、酒を飲み交わすことができるようになるかもしれない。そんな空間の壁を越えられるXRのようなテクノロジーは、おうち時間を強いられている人間が多いこの瞬間こそ需要があり、研究者、技術者もその開発のスピードを早めているという。

今でこそ経済や政治的に大きなマイナスの影響を与えている、コロナウイルス。しかしながら、「コロナのおかげで、世界が活発になった」、そうポジティブに捉えられる日が、いつか来て欲しいと願う。

“Stay home, be positive, be creative.”── 希望を持って、コロナと向き合っていきたい。



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