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復職を模索。さんぽセンター訪問

私は、普段は企業で正社員として働いている。仕事は手術の少し前から、病気療養のため休みを取っていた。

職種は専門職で、肉体&頭脳労働、時間も不規則となかなかにハード。とても今のような身体の状態ではついていけない。

でも、早く働けるようになりたい…留学から帰ってきて、学んだことも活かしたいしやりたいこともいっぱいある。

コロナも経て、世の中は在宅勤務やリモートワークなど柔軟な働き方も広がっている。果たして、うちの会社はどんな働き方を認めてくれるだろうか。

ということで、会社に相談してみた。
返事は「うちの会社は在宅勤務は認めない。1日の労働時間を減らす時短勤務は可能だが、それでも週5日、出社してもらうことが必要だ」。

週5日かあ…。自宅から会社まで、通勤時間は1時間。途中の電車もラッシュで、座るなんて夢のまた夢。正直いうと、今の体調にはとてもきつい。

例えば1、2日だけ出社して、後は在宅勤務とかできないだろうか。

しかし、会社の回答は「在宅勤務は認めない。週5日、会社に来られるだけの体力がないなら、まだ休んでいたほうがいいのでは」。

ええっ?!
働きたいのに…。

足や手、指の関節は痛むし、体の倦怠感も続く。そして、気温や天候の変化によってそれらがさらに重症化することもある。一番つらいのは、そういった体調の変化が予測できないことだ。予測できればある程度対応もできるが、その日の朝に起きてみないと自分が元気なのか、そうでないのかわからない。

以前はなんなくこなせていたことが、今は不可能に感じてしまうことがつらい。でも、仕方ない。

復帰したいが、会社の求める働き方はまだできなさそうだ。会社との議論も一向に前に進まない。

どうしよう。

そんなある日、会社の労務担当者が連絡をくれた。
「各都道府県に難病支援センターがある。行ってみたら?」
(この労務担当者は、私が参加している「下垂体患者の会」も見つけて教えてくれた人です)

おお、そんなところがあるとは!
早速、ホームページを探してみてみる。
「難病患者の就労支援」と書いてあるではないか。(私は難病ではないが)まさに私のケースだ!

すぐにホームページから予約を取った。

翌日、私の電話が鳴る。難病支援センターの担当者だった。

「もし体調がよければ一度いらっしゃれますか?お会いしてお話しましょう」と言ってくださる。

ぜひに!と早速アポを取り、後日お邪魔した。

迎えてくださったのは、それぞれ難病支援センターとハローワークの担当者である女性2人。にこにこして、気さくな感じ。やや緊張もしていたので、ちょっとホッとする。

座って「仕事に戻りたいけど、体調に見合う働き方ができなさそうなんです。会社との間でなかなか意見が一致しなくて」と、今一番悩んでいることを話す。

お二人は頷きながら聞いてくれる。

するとすぐに「あとは会社次第、という感じですねえ」と言われる。いや、ほんとにそうなんですが…

「この難病支援センターは、病気を抱え就職が難しいけど仕事がしたい、などの方のためにあるんですよ。あなたの場合は働く意思もあるし、戻れる場所もあるし、あとは会社との話し合いですね」

そこから先に進まないんです…

「会社はあなたをモデルケースにして、新しい仕組みを試してみてもいいのにね」

私はそう思っているんですが…

復職するにしても、①副腎の数値の目安②戻るタイミングと条件(具体的な配慮事項など)は、確認する必要があるわね、などアドバイスを受ける。

すると、一人の担当者が「あなたのような方は、”さんぽセンター”の方が相談に向いているかもしれないわ。ちょっと待っててね!」

と言って、どこかに電話をかけ始めた。

さんぽセンターとは?!と思っていたら、「産業保健総合支援センター」を略してさんぽセンターと呼ぶそう。治療と仕事の両立支援など労働者と雇用主双方の相談に対応しており、各都道府県にある。

担当者は電話を終えると、「さんぽセンターの担当者、今空いているそうよ。ここから近いから行ってみたら?」という。

せっかくなので、行ってみた。
話が伝わっていたようで、さんぽセンターの担当者もいろいろ資料を準備して待っていてくれた。

そして、とても論理的に以下の説明をしてくれた。

①まず復職にあたっては、医師に「意見書」を書いてもらうこと。「この業務はこれぐらいならOK」「体調によって休憩室を利用する必要がある」なども、具体的に細かく明言してもらう。

②この意見書を踏まえ、会社に業務管理をしてもらう。面談の際は、直属の上司、人事、健康管理など関係部署が一同に会席するのが望ましい。

③また、本格的な復職の前に「試し出勤」というのもよいかもしれない。これは勤務ではなく、無給で通勤費も出ないが、実際の通勤と同じ時間・同じ経路で出社して、メール見るなどする。そうやって自分の体調を確かめ、その後時差出勤や時短勤務などで復職可能か話し合う。

最後に担当者は「規則は規則だけど、運用次第でいかようにもなる!大丈夫よ!」と励ましてくれた。

そして、私の場合は所属する会社も通っている病院も東京都内なので、次回は東京のさんぽセンターに行ってみて、と言われた(そして実際コンタクトを取ったところ、ひどい対応に遭うのですが…その話はまた今度)

担当者の話を聞いていると、なんだか未来はすごくうまくいきそうな気がする。

しかし、私は自分の会社のこともよく知っている。果たして、どんな対応を繰り出してくるだろうか?

ということで、次回は会社とのやり取りを記します。


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