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ここ最近(2週間くらい)で読んだり観たりやったりしたこと

 ここ2週間くらいはすーっと晴れていた気がする。梅雨入りです!と言われてから急に晴れだして、以降ずっと気合入れて晴れてる気がする。気がする。そんなものだ。なんたって2週間前のことなんだから。

 天気は思い出せなくても、読んだ本、やったゲーム、観た映画については思い出せる。なるべく時系列にそって振り返って、記憶をサルベージしておきたい。記憶はすぐ海の底に沈んで見えなくなるから。


 『仁王』をやりました。

 随分昔にゲオの安売りで買ってあったが、積みゲーとしてインテリアの一部になっていたので、思い切ってプレイしてみた。めちゃくちゃ面白かった。ダークソウルから連綿と受け継がれる死にゲーのエッセンスと和の風味を錬金したゲーム。舞台は戦国時代で、実際の歴史にそってストーリーが進む。コーエーテクモ(『仁王』を制作している会社)と戦国といえば『戦国無双』シリーズが思い浮かぶ。最初は”いくら死にゲーって言ったって『戦国無双』作ってた会社のゲームだし余裕余裕”と舐めてたら、自分一人、敵二人になった瞬間華麗に負けて負けて負けまくる。ゲームのロード時間より私が途方に暮れてフリーズしていた時間の方が長いと思う。と、大袈裟なことをいっても、死にゲーの最大の敵は「慣れ」なので、序盤で操作に慣れると後はトントン拍子だった。結構隅々まで細かくやったからクリアまで50時間くらいだろうか。久々のゲーム面白かった。


 井上真偽『探偵が早すぎる上・下』『その可能性はすでに考えた』

 井上真偽の小説を2タイトル読んだ。『探偵が早すぎる』は上下巻に別れているので、計3冊読んだ。総評すると、どちらも面白かった。(私がタイトルをまとめて紹介していることから察してほしいの)だが、少し拍子抜けしたのも事実である。というのも、大の叙述トリック好きである私が「好きなミステリー」として咀嚼し始めたのが悪かった。よその家にお邪魔した折、カレーをご馳走になり”わーい”と思っていたら、なにか味が物足りないように思い、巡ってみればココアパウダーが入っていないことに気付いたかのような。私の好きなものとは違うけど、これはこれで確かに誰かから愛される味なんだな、みたいな。そんなミステリーに対する新しい感情があった。

 この2タイトルはどちらも、ー 往年のドラマ『古畑任三郎』のような、一時期『相棒』でもそうだったように ー 事件の顛末が先に描かれ、探偵が事実にたどり着くスタイルである。本で読むミステリーは、事件を通して語られる登場人物の思考を、私がトレースしていく過程に脳内麻薬がぐちゃぐちゃに出るタイプの人間なので、このスタイルは少し物足りなく感じる。ドラマとか映像でみたらもっと面白いな、と思っていたら『探偵が早すぎる』は既にドラマがあるらしく、嘘!と思って検索してみたら滝藤賢一がデカデカと映るサイトが出てきて、あ、良い、となった。見ます。


 森博嗣『私たちは生きているのか』

 さて、ハズレがないで(私の中では)有名な森先生の作品。読んだら絶対面白いし、面白いことを分かっていて読むんだから、ほとんどズルである。そのズルがまた、今回も、甘く美しい時間となった。

 ゆっくり読んできたWシリーズも5作目に入った。Wシリーズは全部で10作品あるので「折り返しの折り返し」といったところだろうか。Wシリーズの美しい点は、なんと言っても、5年前に書かれたとは思えない未来の世界の解像度ではなかろうか。人間の機械化、精神の電子情報化、いずれも都合のいい解釈や設定はなく、人の業が完璧に機能している未来予想。どんなSF作品よりも説得力のある文章と世界観で一気に私はWシリーズのファンになった。

 Wシリーズに限らず、森先生の作品はもっと前からずっと未来を予見している。登場人物が未来の世界について、皮肉を言ったり、羨んだり、大したことないってと一蹴したり。森先生の作品の登場人物は、どこか遠い目をしているイメージで頭の中に再現される。今ではなく未来をみているから、真実に辿り着きやすいのかもしれない。今作の主人公ハギリ先生も、人並み外れた天才として描かれている。未来を細い目で見る人だ。好き。


青柳碧人『浜村渚の計算ノート 2さつめ』

 超超ライトミステリー!読みやすい!最高!あまりに読みやすくて読後に内容があまり入ってないという難点があるが、とりあえず「レディ・オイラー」だったか「エリザベス・オイラー」だったか、オイラーの公式を冠した敵役が出てきた。この人がどうやら敵のボスの右腕らしいので、これからのお話の根幹を担いそうということだけ、やんわり覚えている。

 私自身、最近数学にお熱であり、高校の数学の勉強をゆっくりと復習している最中だったので、本と私のベクトルが揃っていたこともあり一瞬で消化してしまった。1ヶ月ほど前に、知念実希人の『甘久鷹央の推理カルテ』を読んだが、これと同じスッキリさだった。スラット読めてシンプルなんだが、ちゃんと濃い味がついている。ポテチみたいだ。


 Netflixオリジナルドラマ『コミンスキー・メソッド』

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 なぜかNetflixへ1発ジャンプできるリンクが貼れないのでポスターですが…本当に良いドラマだった。おじさんのおじさんによるおじさんのための人生ドラマといった感じ。映画界とは一線を引いたサンディは、親友ノーマンと共にバカで感動的な人生の週末を謳歌する。タバコ、酒、娘の結婚、前立腺肥大病、恋(うえー)やりたいことは全部全力でする。それが「コミンスキー・メソッド」。全3シーズンあり、長いように思えるが、全て尺は30分であり非常に見やすい。本当にお年寄り主役ドラマだから、お年寄りにはフル尺厳しかったのかな笑 話数も長くて8話とお手頃。そのくせ話のテンポがすごく良いからあっという間にすぐに沸くティファールです。面白すぎて一気に見てしまった。


 さて、こんなもんでしょうか。小説もそれなりに時間かかるし、ドラマも見始めたら長いので、時間がいくらあっても足りぬ!もっと見たいものあるし、もっと見てた気もするのだが、グッと記憶に底で結晶になっていた宝石を掘り出してみたらこんなもんでした。こういうのは、感情が色褪せないうちに終わったらすぐ感想を書く方が絶対いいですね。はい。学び。

 最近はオンライン対戦のボンバーマンにプチハマりしており、「ああん」と色っぽい声を上げながら爆風の端っこに巻き込まれて吹き飛ばされたりしています。無常。昨日は米を精米しに精米機のある農協へ出向いたら、鳩がわんさか集まってきて、30kgの米を全部奪われそうになったので戦ったりしました。

 梅雨はどこへ行ったやら、既に夏なので、熱中症には気をつけて頑張ります。

 最近はそんな感じでした。またね!


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