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鏡に映る自分の姿勢は見たくなかった…

実際に起こった出来事や体験をベースにしたノンフィクション/実話です


いくこ
46歳 女性
福岡県在住

職場の鏡に映る自分の姿が視界に入る。
思わず目を逸らし、一瞬目に焼き付いた光景を忘れようとする。

「お客様にさ、あんまりいい印象じゃないから、もうちょっと姿勢よくした方がいいよ」

先輩からそう注意され、心の底から自分の姿勢の悪さを恨んだ。

初めて働いた職場がサービス業で、人に見られる仕事だったため、一層姿勢が気になったし、鏡に映る自分の姿勢は見たくなかった。

ただ、この姿勢の悪さはもともとで、意識すればすぐ直るというものではなく、そのまま放置してしまっていた。

事務職に転職してからも、相変わらず姿勢は悪いままで、むしろ座り仕事がさらに姿勢の悪さを助長していた。

そのうちに、出産、子育てをする中で人生のステージが変わり、慌ただしくも幸せを感じる日々を過ごしていたが、私の姿勢は目に見えて悪化していった。妊娠中には反り腰になりがちだし、出産では骨盤がゆがみ、子育ては前かがみの姿勢や中腰姿勢がとにかく多いため、もともと猫背だった私の姿勢は、さらに前傾してしまった。

これは「もともと猫背で」と苦笑いして済まされる話ではない。
別のところにも問題があるに違いない。

そう思って、ネットで調べてみたり、姿勢をよくするコツやレッスンなどの動画を見てみたりしたが、何をやっても私の姿勢は改善しなかった。

近所にカイロプラティックがあったので10回ほど通ってみたが、肩が上がっていたのが少し下がった程度で、根本解決には至らなかった。整体にも行った。1回1時間で1万円という、なかなか良いお値段だったが、これも特に変化は見られなかった。


もう諦めるしかないのか……

一生この姿勢で生きていくしかないのか……

鏡を見るのが嫌なまま、どんどん年老いていくのか……


そんな風に悲観的な日々を過ごしていたのだが、あるとき、ふとInstagramで杏先生の投稿が目に留まった。

「ヨガ……」

実は20年くらい前にホットヨガの体験レッスンを受けたことがあり、そのときの苦い記憶が蘇ってきた。
私は身体がとても硬く、このガッチガチの身体では全然ポーズを取れなかったのだ。一人だけポーズができずに、恥ずかしさで顔から火が出るかと思った。その経験から「ヨガだけは絶対ムリ」と思っていた。

私の目を引いたのが、「ホイールヨガ」という見たこともない名前のヨガだったことと、杏先生のYouTubeの投稿内容だった。

「ホイールヨガは、体が硬い方こそ効果が出るんです」

インスタライブでお話していたこの言葉は、私を打ち抜いた。

「え……? 体が硬いからこそ効果が出る!?」

そして、急にホイールヨガに興味が湧いてきた。

先生のInstagramやYouTubeを見ていくと、姿勢改善についての投稿があり、「もしかして、これで姿勢が良くなったら……」と一抹の期待が芽を出した。

杏先生は「他の人と比べなくていい」と言ってくれて、それも私の背中を押してくれた。レッスンはオンラインだったから、他の人の視線を気にすることなく集中できるということにも惹かれ、トライしてみることに。

最初は、「スカーサナ」という座るポーズすら辛く、自分でも驚いた。体はガチガチで、思うようなポーズが取れずに、可笑しさと情けなさから自虐的な笑いが零れた。

なかでも、背中にホイールを当てて転がるポーズが最難関で、転がってマットに頭がついたと思ったのも束の間、起き上がることができずに固まってしまった。
「こんなの出来る人、いる!?」
そう悪態のひとつもつきたくなったが、私は諦めず、投げ出さず、レッスンを続けた。

できなくても、身体が辛いと悲鳴を上げても
それでも続けられたのは、杏先生がいつも

「できるところまででいい」
「無理しなくていい」
「続けてる自分をほめてあげて」

と言ってくれたからだった。

「できない」ということは、心身ともに結構なダメージを負うもので、恥ずかしいやら悔しいやら、諦めたくなる気持ちがムクムク湧いてくる。


でも、そんな弱音を吐きたくなると、いつも杏先生の言葉を思い出した。
「できなくてもいい、できるところまででいい」
「無理はしないで、ポーズを通じて快適さを感じられればいい」

といった先生のスタンスは、できない自分を責めることをやめさせてくれた。


「続けてる自分をほめて」
という言葉は、できなくても諦めずに続けている自分に自信と誇りを感じさせてくれた。

他の先生だったら、ここまで続かなかったかもしれない。
それくらい、杏先生の言葉は私に勇気と力をくれた。

そして、できないなりに諦めずに続けていたら、少しずつ思うように出来るようになってきた。そして、ついにずっとできなかったポーズができるようになったのだ。

この「できた」という感覚は大きかった。
最初はまったくできなかったものが、できたのだ。

これは非常に大きな「変化」である。

自分の身体の変化に感動し、自信を持てた。
娘にも「え!? 何? そんなことできんの!?」
と驚かれ、その反応が少し気恥ずかしくも、とても嬉しかった。

こうやって、自分の変化を励みに、レッスンを続けていくうちに、少しずつ体が柔らかくなってきて、ポーズも取りやすくなってきた。

そして、驚くべきことに、カイロプラクティックでも整体でも改善しなかった猫背が、なんと治ったのだ。
ガチガチの背中が柔らかくなり、肩甲骨もほぐれ、猫背が解消して姿勢が良くなった。これによって体がとても軽く感じられるように。

もっと早くに杏先生のホイールヨガに出会いたかったと心から思う。

杏先生は、レッスンで「変化」の理由をちゃんと説明してくれる。だからとても納得できて、自分なりに理解しながら身体を動かせるし、呼吸にも意識を向けられる。先生は解剖学にも詳しく、本当に身体のことを熟知しているので、このレッスンを受ければ必ず姿勢が良くなると信じて続けることができた。

それに、先生のレッスンは、体だけでなく心もほぐし、癒してくれる。心地良い声で、ポジティブで前向き、そしておだやかで優しい言葉をかけてくれるので、レッスンがとても楽しみなのだ。

私は、この出逢いから「今」を楽しみ、生きることの大切さを教えてもらった。過去を悔やみ、未来を不安がるばかりだった私。そんな私に、「今」を見るように促してくれたのは、他でもない杏先生だった。

先のことを考えて「今」我慢することで、「今」を全然楽しめていない自分に気付いた。先のために我慢したのに、未来で過去を振り返ったときに「今」が楽しい思い出として残っていないというのは、過去を悔いることにつながってしまう。だからこそ、「今」を大切に、楽しむこと。

当時は、職場でも辛いことが多く、仕事をしている夢ばかり見て、ちっとも心休まることがなかった。家に帰ってもストレスのせいで家族にきつく当たってしまい、もう人生を終わらせてしまおうかと思うこともあるくらい追い詰められていた。これではダメだと思い、思い切って転職することを決意できたのも、杏先生の言葉の影響が大きいと思う。

今の職場でも、もちろん色々あるけれど、それでも格段に気持ちが穏やかになった。すごく楽に生きている。そんな気がする。
子どもたちにも優しくできるようになり、子どもたちに対しても「今」を大切に、思い切り楽しんでほしいと思いながら見守れるようになった。

レッスンを受けはじめてからというもの、体が変わっただけでなく、人生や人間関係までも変わったのだ。肩の荷が降りて、これまではいつも何か抱えて辛く人生を生きていたと気づいた。

40代、人生はまだまだこれから!
過去にとらわれずに、いまを楽しみながら日々を過ごしていこうと思う。


実際に起こった出来事や体験をベースに生徒たちがヨガに出会うきっかけや、出逢いから彼女らの人生のどのような影響を与えたのかが描かれています。

産後9ヶ月目、出産や子育てを経験している私自身も、出産前に比べて自分のことを後回しにすることが多くなりました。彼女の変化は、いまのわたしにたくさん学びを与えてくれます。
日常生活に追われるなかで、今を楽しむことを意識するのは意外と難しいかもしれません。しかし、すこしだけ時間を取り、自分のために好きなことをすることで、未来がそこから好転して変わっていくということはありますよね。

ヨガに限らず、人生を変えるきっかけや、自分自身を成長させるために必要な考え方や行動について、彼女たちから多くのことを学ぶことができます。


いくこさん、ご協力ありがとうございました
感謝を込めて

あさあん
(朝日奈 杏)

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あさあん¦朝日奈 杏

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