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[ Decode : Art ] Fabian Society / フェビアン協会:前編


 最近はこのステンドグラスが示す世界に仕上がってきちゃいましたね。わたくしは、かなり昔にこのステンドグラスをDecodeしておりましたので、現行の世界の流れを非常に危惧しております。

なぜなら、この団体が目指した通りになっているから。

 本件は一応”ステンドグラス”のDecodeですので[ Decode Art ]に分類しておりますが、内容としましては[ True History ]であり、『象徴の威力』シリーズとも繋がります。故に現行の世界と繋がります。

全てを読み終えた後、あなたの住む現実としっかり繋げて下さいまし。

では共に豪雨の中に身を晒し、剣を振ってゆこうではありませんか。
雨風凌げるところにいては、なんの糧も得られぬ故に。


はじめに

 本件では団体とステンドグラスのDecodeを通し、どのように140年近く”やられてきたのか”と、どのような未来に”向かわされているのか”をご説明申し上げます。本件を綴るにあたりもう一度調べ直し改めて思いましたが、マジで舐めた象徴が盛り沢山過ぎ。苦笑いしながら執筆した記事となりました。

では参りましょう。
ステンドグラスにかけられたヴェールを切り裂き
この団体を丸裸にします。



Fabian Society

 まずはステンドグラス自体のDecodeの前に、この組織がどのようなものなのか?から始めましょう。

ルーツ

トーマス・デイヴィッドソン (哲学者)
気づきました?情報の少なさでお察しあれ。

 何事も理解するにはルーツを知らねばなりません。まずはフェビアン協会のルーツであるトーマス・デイヴィッドソンから始めましょう。

 トーマス・デイヴィッドソンは1840年にスコットランドで生まれた哲学者です。彼はイタリアへ渡り、哲学者トーマス・アクィナス、詩人アリギエーリ・ダンテ、哲学者ジョルダーノ・ブルーノ、司祭アントニオ・ロズミーニについて研究を行いました。中でもカトリック司祭アントニオ・ロズミーニに多大な影響を受けました。

 帰国後、彼は「人間の生活を再編成し、共同体の生活をより高いレベルに引き上げる」という目標を持ち、人々に自身のアイデアを説明するための会合を開きました。フリーメイソンやイルミナティなどの啓明組織も行っていた知識層に向けたサロンのようなもの。その結果、社会改革と哲学に興味を持つ知的エリートのグループを引き寄せました。これらの支持者と共に、1882年9月にロンドンに協会を設立することを決定します。

 その名は「Fellowship of the New Life

 デイヴィッドソンは、この協会のために「Vita Nuova / ヴィータ・ヌォーヴァ」と呼ばれるプログラムを開発しました。このプログラムの内容は以下です。

  • 神は愛

  • 静かな瞑想が崇拝

  • 悪口や悪い言葉を使用することは禁止

  • 個人の所有物の概念は存在しない

  • 結婚は一夫一妻制であり、愛に基づいて行われる

  • 誰もが自分の行動に責任を持つ

  • すべての肩書き、社会的不平等、家族の名誉は捨てる

  • 誰もがシンプルでしかし上品に身を包む

  • 性別の区別はない

  • 権威は「人々」ではなく「原則」に依存する

 柔らかな共産主義のような、SDGsの目標にも通じるこのプログラム(上記太文字)に基づき、共同でこの生活を追求し、共同体を形成し、周りの人々に新しい生活を送るように奨励し、コースを提供し、社会を徐々に変化させるため活動いたしました。

 しかし、あるとき仲間内から反論が出ます。デイヴィッドソンが語る、個人のボランティア主義に基づくこの目標はあまりにも空想的で、非常に長い時間がかかるだろうとし異議を唱えました。この思想を実現させるためには、上から下へ適用される科学的な方法によって加速させなければならないと。

 ざっくり申し上げれば、「優しく時間をかけて国民一人一人から徐々に世界を変えてゆこう」というデイヴィッドソンに対し、「トップダウンで科学的・政治的に圧力をかけ強制的に変容させてしまおう」という人々が現れたということ。当然デイヴィッドソンは受け入れず、異議を唱えたメンバーは1884年1月4日に新たな協会を設立しました。

それがフェビアン協会です。

Fellowship of the New Lifeと袂は割りましたが
ずっと仲良し組織だったみたいですよ〜


最古のシンクタンク

 カール・マルクス( 1883.3.14 )が死んだ翌年に設立されたフェビアン協会。陰謀論で広まり過ぎて本来の姿が霞んでしまっておりますが、現実の歴史においてこの組織は「世界最古のシンクタンク」です。

 シンクタンク(政策研究所、研究機関)は、社会政策、政治、経済、軍事、技術、文化などのテーマに関する研究とアドボカシーを行う組織

wiki

 19世紀後半に「社会改良運動」を目指して英国で創設されたフェビアン協会、20世紀初期に「米国型リベラル思想」に基づいて創設されたブルッキングス研究所などが、シンクタンクの始まりと言われている。現在も、欧米においては、そのほとんどが非営利団体という形態を取り、政策研究を展開し続けている

wiki

 要するにフェビアン協会とは、「社会改良運動」という名目で「トップダウンで科学的・政治的に圧力をかけ社会を強制的に変容させる」「政策研究所」であり、我々の住む現実世界へ直接影響を及ぼす組織です。



 ではこのフェビアン政策研究所の創設に関わった重要な三人のメンバーを見てみましょう。

 バロンのシドニー・ウェッブと、その嫁であり学者のポッター・ウェッブ。嫁のポッターは、ヴィクトリア朝の物書きマーガレット・オリファントと友人関係でした。また、有名小説「ハリーポッター」の"ポッター"はポッター・ウェッブのポッターに捧げられてのポッターです。そして、文学者、脚本家、劇作家、評論家、政治家、教育家のジョージ・バーナード・ショウ。

貴族と物書きと学者です。

次はのちに入会した有名メンバー。

「1984」と「素晴らしい新世界」

 この二大ディストピア小説の作者二人、ジョージ・オーウェルとオルダス・ハックスリーも協会員。わたくしが何を言いたいか分かります?

一国の政策研究所のメンバーが、貴族と学者と物書きなのですよ。

 こういう人々が「人間の生活を再編成し共同体の生活をより高いレベルに引き上げよう」と、我々にとっては"余計なお世話"な目標を掲げ140年近く実行してきました。

ではどのような方法をもって社会変容を実行してきたのか?



 フェビアン協会が社会変容を実行してきた技の名は「浸透」と呼ばれるもの。社会を急進的に変容させるのではなく、漸進的に変容させる技。フェビアン協会の「フェビアン」の語源からも「浸透」がうかがえます。協会の名称は、慎重で漸進的戦術をとった古代ローマの名将ファビウス・マクシムスにちなんでつけられたもの。また、名将ファビウスが戦った有名な戦争がポエニ戦争です。とっても象徴的でしょ?

 漸進的に「浸透」させる思想はピラミッドの上層部から流れ出て我々の層へ流入します。順にご説明申し上げます。


思想の流入

ピラミッドの中の世界をどう染め上げるか?

 「人々のボランティア精神に任せてチマチマやってても無理だってw」ということで袂を割ったフェビアン協会ですが、人間をよく知る彼らは急進的な変化に大衆が耐えられないことも分かっていました。急進的な変化は革命に繋がり予期せぬカオスが生まれコントロール不可になる可能性があります。それならばやはり漸進的な方法をとなりますが、それではチマチマし過ぎて間に合いません。

そこで漸進的な中でも最も急進的な方法を取りました。
これです。

 かくしてついに、子供の心はこうした暗示そのものとなり、こうした暗示の総計がまた子供の心となる。いや、何も子供の心とは限らない。それが成人の心でもある。生涯を通じてそうなのだ。判断し、欲望し、決定する心。それがこういう暗示で出来上がってしまうのだ。 ところで、こういう暗示は我々が与える暗示なのだ。つまり国家が授ける暗示なのだ

「素晴らしい新世界」

 はい、洗脳です。倫理観さえ捨てされば最も手っ取り早く人間をコントロールできる方法ですから。幼い頃から少しづつズレた常識を刷り込み、何世代もかけて社会に浸透させます。社会とは個が形成する全ですから、ズレた個が集まり社会を形成すれば、そりゃ〜ズレた社会になりますでしょ?そんな社会で育った子供は洗脳された親の背中を見て育ちますので、改めて洗脳しなくったって仕上がっているのです。そしてまた更にズレた常識を擦り込む。この繰り返し。

 ではどのような場所で洗脳されるのでしょう?日本人のフェビアン協会員が関わった組織から分かります。

 日本人のフェビアン協会員 下中弥三郎が創設に関わった組織は「啓明会」で、のちに名をこう変えました。「日本教員組合啓明会」と。分かりやすいでしょ?あちらにしたら”学校”を押さえておくと楽ですから。ゆえに「義務」教育と定義されているのですよ。

 国家は公教育をコントロールし、国営の保育センターをさらに増設し、父母が子どもを早い時期からそこへ〝派遣〟させるよう義務づけなければならない。洗脳教育は早いうちから行うほど、子どもたちの変移の速度を(強制的に)上げることができるのである。

「沈黙の兵器」

 例えば、大衆のIQを下げたいと思ったら「ゆとり教育」と称して教育の質を落とせば良いのです。その教育を受けた世代は全国一斉にIQが下がりコントロールしやすくなります。以下の言葉を思い出して下さい。

トップダウンで科学的・政治的に圧力をかけ社会を強制的に変容させる

もちろんこれも忘れちゃダメよ〜
教育と娯楽のダブルパンチよ〜
どちらも上の方から流出し、我々の層へ流入するもの

 では次です。学校は一つの流入経路に過ぎません。この学校というものにプレッシャーをかける人々がおりますでしょ?もっと上から。プレッシャーは「科学的・政治的」なのですよ。



思想の流出元

 ではこの上からプレッシャーをかける人々の最上位を見てみましょう。チマチマ辿るより、てっぺんを見ちゃった方が早いですから。つまり浸透の流出元、出所のこと。そしてここにもフェビアン協会が関わっています。

 フェビアン協会の創設に関わったメンバーは、後に強力な学校を設立しました。この学校が流出元であり、卒業生を見ればどれほど上の方からどれほど強いプレッシャーが降りてくるのかが分かります。

Rerum cognoscere causas / 物事の原因を知る


LSE

 「ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス」。ここの卒業生を見れば”上からの圧力”がよく分かりますよ。どれほど上からの、どれほどの圧力かが。以下は”ほんの一部”ですからね。

国家元首
政治・行政
経済界


上の方から流出した特定の思想を浸透させられている事が
十二分にご理解頂けたかと思います。

その結果の現代なのですよ。

 ずれた常識を持つ子供は、大人になってもそのずれた常識を抱き続け、それを当たり前だと思い込みずれた社会を形成します。このような大人が育てる子供たちにも同様のずれた常識が受け継がれます。こうして世代が進むごとに、初代の世代よりもより一層ずれた常識が受け入れられるようになります。このプロセスを3,4世代も続ければ、かつては矛盾があると思われたものさえ、逆に素晴らしいと受け入れられるようになり、全く異なる常識を持つ世界が形成されるのです。

「無駄なもの」が「素晴らしいもの」と置き換えられた新世界。

あなたの概念では以下の事柄を

”どちら”に類してますか?

無駄なもの? 素晴らしいもの?

争いに富や名声で権威付けし崇高なものに美化


馬鹿を奨励し”無知”を美化


逆さまの世界


これはオーウェルのSFではなく、
我々の住む現実世界の実際なのです

 さらに細かい「浸透 / 洗脳」の手法をお知りになりたい方は以下の記事をどうぞ。一度自分自身の洗脳についてしっかり考えた事がなければ、まず間違いなく洗脳されております。洗脳とは「相手が騙されたと気づかずに、相手を騙す方法」です。自分の概念の出所をよくお考えくださいまし。


さて次はどこに強烈なプレッシャーがかかるでしょうか?

 子供を大規模に変容させるときは、未来が大規模に変容すると言うこと。
未来を担うのは子供ですから。



まとめ

 フェビアン協会は、「1984」のオーウェルや「素晴らしい新世界」のハックスリーが在籍していた事もあり陰謀論で広まってしまった為、その現実的な存在・影響を正しく認識されていません。しかしながら本件で綴った歴史や技を知ることで、現実的に認識できたことと思います。よろしいですか?最後にもう一度繰り返しておきます。

フェビアン協会の実際は、
貴族と学者と物書きが社会変容を目標とし設立した
世界最古の英国政策研究所」です。

フェビアンの窓


ステンドグラス

 言語的なものから読み取れることは本件で綴った通りですが、そこには真に重要なことは書かれておりません。本件で綴った話は誰でも探せるお話だから。そして……… 

"神性を扱う偉大な教師たちは、古代の書物がほぼ象徴的に、しかも秘儀参入者にしかわからない言葉で書かれていた、という点で意見が一致している"

H・P・ブラヴァッキー

 古き智慧を知っている人々は、大切なものを象徴で残します。象徴の歴史を知っていれば当然ですね。最も古き象徴は言語でも計数でもなく情動的象徴なのですから。

 そうなりますと、大切な情報はステンドグラス「フェビアンの窓」に詰まっていると考えるのが魔女の道理。ましてや現在、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの「ショー図書館」に飾られているのですから尚更。

槍振るうヘラクレス」を思い出して下さい。

 "ベーコン"が綴ったあの"ニューアトランティス"も「シェイクスピア図書館」に飾られてましたでしょ?フェビアン協会の創設メンバーの"G.B.ショー"が作成した"フェビアンの窓"が「LSEのショー図書館」に飾られているのですから、それなりの意味を持つというもの。

 そして、いつものようにパスを取ればご覧の通り。見るべき部分が明確に浮かび上がってきます。

 それでは「フェビアンの窓」のDecodeです!……… と行きたいところなのですが、組織の説明だけですでに6770文字を越えてしまいましたので来週に持ち越しとなります〜。本件でご説明した浸透を使用し、ステンドグラスに記された世界へと変容させる彼ら。そこに刻まれた数々の象徴のDecode。後編をお楽しみに〜。

 マイケルが「デンジャラス」と警告を発した鋳造し直された機械仕掛けの世界。今はもう、その世界に入っておりますからね。

 ではこれにて本件を締めとさせて頂きます。あなた様の心にわたくしの鋭き剣が届きましたなら引き続きお付き合いをお願い致します。


お知らせ〜!!!

 Shopでポスターの販売を始めました〜♪

 これまではお友達へのプレゼントとしてのみ作成していた、特別なパスを書き込んだ古き絵画をポスター化しました!サイズはA2・A3・A4 の3種類。

サルバトール・ムンディ

 第一弾は「生死の対」を表現した「サルバトール・ムンディ(生)」と「大天使ミカエル(死)」の二つをリリース!どちらにも計算され尽くしたパスを、見えるか見えないかくらいの薄さで描いてあります。古き賢者の知恵をあなたの大切な空間にいかがですか?

大天使ミカエル

 吸着ポスターですので額に入れずそのまま貼る事が可能です。ゆえに作品は額まできちんと黄金比ではめましたので額装しなくてもバッチリです。ちなみにわたくしの自宅にあるものは、額の縁が5ミリくらいの”ほぼ額なしの額”に入れて飾ってあります♪



 この画像もリクストを多く頂くのですが、本当にこれのポスターを貼ってくれます?というか貼る勇気あります?これ自分で作ってTシャツ着てますけど、結構引かれますよw 「それでも私は貼っちゃうぜっ」って方は下のコメント欄でお知らせください。貼る方も勇気いると思いますが、作る方も結構勇気がいるのですよw よろしくお願いします。


新刊:『Divine Ratio Re:Decode』

本:『As above So below』

アパレル&小物:Cavalier Camp

動画:Channel 113
https://m.youtube.com/channel/UC_pov7R97psyYm9s9I4CfLw


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