見出し画像

失恋をしたらyonigeを聴きなさい ー 同棲解消記録 『色恋を持たない多崎ありゅーと、彼の巡礼の年』

……何だかサンマーク出版あたりが出している自己啓発本のタイトルみたいな見出しになってしまったが、
これは声を大にして言います。

失恋をしたらyonigeを聴きなさい(結局)。

私も今ずーーーーーーーーーーーーーっと聴いてます。


yonigeは2013年に結成されたガールズバンド。牛丸ありささん(Vo/G)とごっきんさん(B/Cho)の2人組。

もうアーティスト名からして私の心境まんま。
世間では「YOASOBI」、「ヨルシカ」、「ずっと真夜中でいいのに」を括って
「三大・夜」的な扱いをしているが、ぜひこのyonigeも加えてほしい。

ポップなところだとauのCMの『笑おう』とかが聴き覚えもあるところになりそうだが、私個人的にはyonigeの真髄は失恋ソングにある。
お別れをするとき・しそうなとき・した後のそれぞれの気持ち・振る舞いの描写が見事すぎる。牛丸姉さんに一生ついていく。

今回はぁyonigeのオススメ曲をぉ紹介していぃくよぉぉおおお(CDTVのキャラ三人組の、メガネのあいつで脳内再生してください)


yonigeの失恋ソング、まずこの3つ

アボカド
アボカドをぶん投げつけてしまった元彼への追憶、というだいぶ突飛な曲。
私の知るかぎりyonigeの1番人気ソング。テーマ自体はさることながら曲調は結構イカした元気なロックチューンなので、ちょっと勢いづきたい時に良いかも。そして「武器としてのアボカド」の描写の、目も当てられない顛末は何かを投影しているようにも感じる。

【ありゅー的ヘビロテ歌詞】
愛していたんだっけ?
今じゃもうよく覚えていないけど
今もあん時のことばっか
思い出しちゃうの バカだよね


さよならプリズナー
去っていった恋人。何でもない日に傷つけてしまった恋人。
おそらくこの歌の主人公は自らの手で泣く泣く別れを選んでしまった立場にあり、私とは逆側にいるのであるが、今、空白の中にいる人万人にきちんと刺さるはず。
1番の「なんにもない日々」と2番の「なんでもある日々」の対比が明解かつ号泣もの。
ちなみにMVに出てくるタコの遊具が個人的には超加点要素。

【ありゅー的ヘビロテ歌詞】
許されなくていい 忘れられてもいい
ただ傷つけたことの償い方がわからないんだ


さよならアイデンティティ
もうね。さよならばっかり。まじ下校時刻。
これまたドンズバな失恋ソング。折り合いの付かなかった2人の別れの胸中をこれでもかと射抜いている。

【ありゅー的ヘビロテ歌詞】
呆れるほどに痛かった もう少し君といたかった
嫌いなその癖 今じゃなんだか愛しくと
愛していた 恋していた 無理していた


yonigeの失恋ソング、そしてこの2つ

対岸の彼女
上記2つに比べると歌詞はやや抽象度が高く、だからこそ歌詞の要素要素から共鳴できるところを拾い上げることになりそう。そもそも失恋ソングなのかも不明。
アルバム名「三千世界」という仏教用語の採用からしても、何というか「成熟した」描写になっている印象。
結局この歌の登場人物は今「ひとり」なのか「ふたり」なのかもどちらとも取れるし、あえて聴き手に考えさせる余地というかあそびを残しているのかなと。
私個人的には、拾い上げられる部分がめちゃ多かった。
テンションとしては、今まであげた3曲がリライトだとするとこの曲はソラニン。しっとり聴けるけどちゃんとガールズロック。

【ありゅー的ヘビロテ歌詞】
黄色信号で止まる人が きみだとしたら
わたしは 進む人で
なりたいものになればいいよ
なんて言われながら
とにかく自転車を漕いでいたよね

↑MVはちょっと鬱すぎるし、曲の聴き方の解釈幅を狭めそうなので
あえて曲だけのものを貼りました。


リボルバー
今最も聴いているのはこの曲。楽曲全体に漂った爽やかさが素敵。
元気だそうよ!!っていうカンフル剤の顔は全然していない一方で、失恋における唯一無二の薬=「時間が解決してくれる」の効能をさらに強めてくれる曲。『さよならプリズナー』もそうだったが、この曲もまた1番と2番の対比が分かり易く、それでいて言い得て妙すぎ。
いつぞのnoteで、「恋愛は相手に染まるもの」と書いたが、この歌の主人公もまさにそう。1番では相手に染まった日々を歌っている、一方で2番では、相手に染まっていた反動でむしろ失くしていた「自分色」に回帰していく、そんな過程が綴られて、その要素がまたとてもリアル。あえてこの歌詞全てを書かないのでぜひ聴いてほしいです。
そしてその対比のなかに「君が知ることのないプライド で日々は色づいた」と忍ばせられていてもうブラボーすぎる。あ、書いちゃった。

【ありゅー的ヘビロテ歌詞】
君に会わなくたって どっかで息しているなら
それでいいななんて思って煙を吐いている


最後に

ハマった曲をずーっと聴いてしまう、アンフリークスタイルな私であるが、
yonigeに関しては引続き「巡礼」をしており、リアルタイムでばかばか素敵曲がでてくるのがすごい。今の私にとり、本当に救われているアーティストです。

昔からガールズバンドは結構好きでした。チャットモンチーとか好きでした。
大学生の頃にステレオポニー好きを公言していたら「童貞っぽい」と予想外の方向から斬撃を受けたことを少し思い出しました。
そんな私も今やyonigeに染まり、ここには童貞っぽさなんて微塵もないですね。

何が言いたいのでしょうね。


引続き、yonigeのアルバムを引っ掻き回して、夜に駆けて行きます。
……あ、それはYOASOBIですね。

ええ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?