【長距離】ってあなたにとってどのくらいですか?

令和元年水無月28日 毎日ARUYO通信第314回
【長距離】ってあなたにとってどのくらいですか?
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タクシーの運転手さんと話をしていた時のことです。
昨日は雨だったので、
「やっぱり雨が降ると乗車率って上がるんですか?」
と聞くと、
「そうですねー、かなり上がりますね。どれくらい上がったのか、%で言うのは難しいんですけど、売り上げで言えば、1万円ぐらいは伸びる感じです。短い距離の乗車が増えます。
でも、結局一番ありがたいのは、長距離がどれくらい出るか?って話なんですよね。特に22時以降の」
そんな話をされたので、
「運転手さん的には長距離はいくら以上のことを言うんですか?」
って聞いてみました。すると、
「そうですね、2万円以上ぐらいじゃないですかね。でも、たまにこんなお客さんがいるんですよ。酔っ払ってて乗ってきて、
「運転手さん、ラッキーだね。長距離でたじゃん!」なんて自分から言っといて、実際1万円くらいだったり…自分から言って、期待させておいて、それくらいだとマジで凹むんですよね、「だったら自分から言わないでくれよ」
って思っちゃいます」

ふむふむ。運転手さんの言っていることも良くわかるのですが…この話を聞いて、こんなことを思いました。
この酔っ払った乗客は、過去に自分の自宅まで送ってくれた運転手さんから、
「長距離で、助かりますよ~ありがとうございました!」
みたいなことを言われたことがあったんじゃないか?って
なかなか自分から「長距離だぞ」って言わないと思うんですよ。自分から積極的に恩着せがましく言う人もいるかもしれませんが…

あるいは、こんな長距離話もありました。
「東京都内から御殿場のアウトレットまで行ってください。終わるまで待っててください」
言ってきた、お医者さんがいたそうです。
「お金の使い方間違ってないか?そんなお金あるんだったら、銀座で買い物をすればいいのに…」
なんてことも、運転手さんは言っていましたけども、
アウトレットで家族で買い物する
という経験を買いに行ってるんだとしたら、使い方は間違ってないのかもしれないな、なんて思ったりもしました。

何かって言うと、
言葉の重み=価値基準
は、個人によって全く違う。相対的なものではないか?
って思うのです。今回で言えば、
この乗客にとっては長距離でも、その運転手さんにとっては長距離ではないし、別の運転手さんにとっては長距離になることもある。
ある人にとって価値があることが、別の人にとっては全く価値のないこともある。またその逆もしかり
なんですよね。
でも、それって自分では測ることが難しいから、相手に聞いてみなきゃ分からない。お客さんに聞いてみなきゃ分からないんですよね。何事も。
であるならば、
やってはいけないことは、自分で勝手に思い込んでしまうこと。
例えば、
これは〇〇さんにとっては、きっと意味がないから提案するのはやめておこう
とか、
きっとあの人はこちらの方をやりたいはずだから、僕からこの仕事をお願いしたってきっとやってくれないよね?迷惑にだよね?
とか、
こちらで勝手に決めつけて、聞く前に畳んでしまう。
そんなことってありませんか?
僕も身に覚えがあります。
でも、聞いてみる、言ってみるのはタダ。
とりあえず、お客さんに聞いてみる
っていうスタンスって大事なのではないかって思うのです。もっと言うと、
価値があるか?ないか?は自分で勝手に決めない方がいいんじゃないか
あくまで価値を決めるのは、お客様なんですから、自分で勝手に畳んだら損をするだけですよね。
価値はお客様が決める、相対的なもの。
とりあえず聞いてみる確認してみる。
その意思決定基準っていうのはとても大事なことのように改めて思ったんです。
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価値基準は個人によって全く異なる。
価値は相手との相対的なもので決定されるものだ。
だからこそ、自分で確認もせずに、「価値がないものだ」と勝手に決めつけるはもったいない。
聞くのはタダ。確認するのもタダなのだ。

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