EMDR治療#9 トリガーとしての夫の特性
EMDR治療の前に、聴き取りのカウンセリングが必ずある。
特徴的なのは、わたしが話した人全てを先生は分析、診断しながら聴いていること。
治療を受けるのは私だけど、PTSDの治療には関わった人達それぞれの役割や特性を知ることも必要。
話しやすい雰囲気の中、挟み込まれる小さな質問は、周りの人達の生い立ちや嗜好、友達関係、そして精神医学的な特性など細かく分析さてれいく。
フラッシュバックの蓋を開けるキッカケになった夫の話しをした。
私のことをすごく大切にしたがるのに、目の前でダウンしている私はスルーすること。
「話そう」と言ったあと、石のように固まって何時間も黙り込むこと。
夫のやりやすい方法で協力してもらうと決めても、出張が入ると約束はリセットされてしまうこと。
すごく優しい人だとわかってるのに、どこか違和感があること。
何度も繰り返すことに消耗してしまい、治療にも前向きな気持ちになれないこと。
聴き取りの中での先生の分析は、夫の謎行動は、どうやら発達障害の特性じゃないか?
とのこと。
私はすごく戸惑った。
発達障害というと、ADHDや自閉症アスペルガーのこと?
夫は仕事や人間関係で困ってる様子はないし、育児や家事にも協力的。
コミュ障な私と違って、初めての場所や人でも堂々と話せる。
むしろ発達障害があるとすれば私の方だと思っていた。
すると先生は
「むしろあなたは正常発達だから」
え?私が正常?
夫の発達障害も、私の正常発達もうまく飲み込めない。
先生の考えでは、発達障害にはグラデーションがあって、大人になるまでに自分の特性をカバーできるようになる人もいるから、直接関わらないと気づかない人も多い。
潜在的に発達の問題があっても、診断や治療の機会なく大人になる場合が多い。
とのこと。
むしろ、私が関わった人達にその傾向が強い人が多いらしく、正常発達の私が受けるストレスが多かったんじゃないかと。
発達障害が悪いわけじゃない。
本人も周りも、その特性を知らないままそばにい続けても、どこかでコミュニケーションが破綻してしまう。
夫に関して言えば、
他人の視点に立てない特性
があるそうだ。
協力したいと思っても、共感性を必要とされる協力は難しい。
本人もなぜできないのか?理解できない。
という状況。
とても混乱した。
10年以上、私の安全基地としてそばにいてくれた夫が、そもそも共感できない特性を持っていること。
ブラバのキッカケも夫の特性で、
回復の手助けをしようと夫婦で頑張ってたきたのに、それを阻害してたのも夫の特性、、、
全く整理できない。
これまで夫婦の問題は、性差や心理学で解釈してきた。
ほとんどの男性はこう。
私とは脳やホルモンが違う。
そうやって違いを理解しようとしてきた。
「男の人ってみんなそう(寄り添いや共感が苦手)だと思ってました」
と先生に話すと
「いやいや、そうじゃない男性もいっぱいいるよ」とにこやかな回答。
、、、そうなんだ。
私の問題だけで手一杯のところに、夫の特性はどう受け止めたら良いのか、、、
私の複雑性PTSDは、人との関わりの中で生まれてきた。
安心を受け取るべき人から、無関心や理不尽を受け取り続けたことで、傷とカサブタが層になってできている。
だから夫の特性を知らないまま、傷つき続けることは、ブラバのトリガーを放置することになる。
でも、知ったからといって、、、
その先があるのだろうか?
夫が良ければ次回は夫婦で来ることに。
夫の謎行動の理由がわかったスッキリと、また先が見えなくなった不安を抱えてカウンセリング終了。
まず、夫どう話そう?
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