見出し画像

あとどのくらい?

初回で入ってくれた訪問診療の先生に、本人尋ねて聞かれた。

それに対して先生ははっきり本人に伝えられた。

今の状況はかなり悪い。週単位で状態悪化しているから月単位でも厳しいかもしれないですよって。

聞けて良かったと。本人。

先生や看護師さんが帰ったあと、ウチに夫婦共に話してくれた。

やっぱりかなり悪かったんやね。コロナの事もあるから、入院はなるべくしたくない。ここで死にたいって思ってるんだ。って。

妻も就労してるけど、介護休暇の申請も相談してみますと。

始まりはいつも金曜日。

新規で包括からの相談。

包括に詳細聞いたところ、全身状態かなりわるい。土日休みやからその前に療養環境を整える必要があると判断。用具さんに無理言うて金曜日の夜に即訪問して、ベッドとかのレンタル開始をした。

訪問と同時進行で訪問診療や看護を一気に整える事も判断した。

本人の経過としては月初に病院で腹水穿刺を行った。先月末に抗がん剤治療はもう数値も悪いし、効きも悪いから、緩和を勧められて、今週半ばに緩和ケア科の申し込みを行うことになってた。

ただ、ここ1週間で病状の進行顕著。包括の話を聞く限り正直かなり状態悪くてほんま受診出来るレベル?って感じ。妻に状況確認の為連絡したところ、まぁ、かなり厳しい。包括に再度即伝え、訪問診療や訪問看護の必要性高く、病院のMSWには訪問診療すぐに必要やと思われるから即日にでも診療情報でるか?と確認してほしいっていうた。

したら2週間かかるってアホなこと言いよったって。間に合わんかもしらんでっていうて、家族を電話で説得。訪問診療や看護に即お願いして良いか?って。本人とも話をしてもらい、依頼を確認。

こうなりゃ力技。包括やケアマネから言うても厳しいからお願いする予定の診療所に頼み、医師間でやりとりしてもらえないかって。

そしたらね。すぐに診療情報送ってくれたって。えっ。出来るやん。先生のところに診療情報届いたって連絡をうけ。

それを確認し、訪問。

いやまぁ、想像以上に病状は悪く、そして案の定痛みコントロールが不良。病院の先生からは1年は持たんと言われたと話すも、そんなレベルじゃ無いやんって感じ。ほんま月曜日先生や看護師さんくるまでもつかなぁってレベル。

取り急ぎ用具さんと療養環境を整えた。

この1週間ほんま本人、家族共にしんどかったんやろなぁ。

一気に話された。本人からはもうそんなに長くないって思ってる。今はコロナの事もあるから出来るなら入院せずに過ごしたいって思ってるって。

医師からは病状もこの先の事もはっきり聞きたいって思ってるって。

本人・家族の意思がはっきりしてるからはこういう時はほんますすめやすい。これくらい料金がかかるって事も言いやすい。訪問診療の概算、訪問看護の概算を伝え、緩和ケアの概算も伝えた。これってね。凄い大切。お金の話ってほんまここの場面で説明しておくと本人も家族も安心される。その上でメリット、デメリットを伝える。選ぶのは本人や家族。ここで妻の本音を聞く事になった。訪問診療や訪問看護に対する嫌悪感。妻の母の介護経験あり、その際に入ってた訪問診療の先生があまりにもいけてなかったらしく。あっという間にきて、ろくに話もきかない先生だったらしい。看護も同系列やったからなんだかおんなじ感じで家族から相談しづらかったらしい。

こりゃ、それをほぐさなきゃって。ホームページをみてもらいながら説明。

先生や看護師さんのところも全て契約になるから合わないと思ったら解約もできるって事を必ず伝える。そして、不安なところは初回同席するから一緒に確認しましょうって伝えた。

そして月曜日。

週末で更に状態悪化。

それで冒頭の彼のセリフ。

本人、それを聞いて納得してた。その上でどうしたらこの痛みやしんどさがコントロール出来るか?それを先生や看護師さんに相談しながらとっていってほしい。ほんまに辛さが勝るならセデーションをかけてほしいって事、妻がみれないって思ったら病院に入院したいって話しをしてくれた。これを週末考えてたんだって。先生も看護師も私もしっかり確認。そして、何よりも本人の本音が聞けた妻も覚悟を決めましたって。

いやぁ、まずは間に合ってよかった。本人の意思確認も今後厳しくなってくる。緩和ケアの面談も妻だけに行ってもらうことになった。本人の体力がもたないっていう医師の判断。今は痛みやしんどさを取るために薬を変えてみましょうって。その時の本人の笑顔が印象的だった。

ほんまに毎回毎回!!

緩和ケアって事を勧めるのであれば、緩和ケア科の申し込みをするって人にはお願いだから訪問診療や訪問看護の提案を同時にしてくれないかなぁ?思ってる以上に大きな病院には行きづらい。そしてこんな事先生に聞いて良いのかなあって。ギリギリまで我慢して。その頃には病院に行く体力も無くて。なんだかねー。

病院でしかできないこともいっぱいある。だけどね、患者さんの声、家族の声をやっぱり聞けるのは在宅の方が、少しだけ得意なのかなあって思う。

通院できるからまだ訪問診療や看護はいらないじゃなくて、通えなくなるだろうということがあるなら提案してほしいんだよねー。










この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?