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難病②

前回の方。

訪問診療医の診察を開始した。

初回訪問に同席を求められたから立ちあいました。

ちょうどお昼のタイミングやったから先生が来るよりも少し早めにお邪魔して食事の様子を確認。

これね。すごく大切。

本人や家族の許可とって食事の様子を確認する。

食べることがしんどい。飲み込みがつらい。百聞は一見にしかず。

一つ一つの動作を確認させてもらえた。

本人や家族のいうしんどさ、辛さと支援者の見立て。

なるほど。ゴクンは出来る。その時にやっぱり首が下がってるから少し上を向けないと詰まる感じなのね。形状はおじやとかゼリー飲料で有れば大丈夫そう。飲み物は冷たくしてあればむせもない。下がってるからよだれと口に入れた食べ物が流れ出てくる様子。確かに一口食べるのに時間はかかる。小さなお茶碗でおじやを食べてるけど、それに30分はかかる。そのあとミックスジュースのようなドリンクを薬と一緒に時間をかけて。

一回の食事に1時間半はかかる。本人曰く、情け無い。こんな時間かけてこれだけしか食べられないって。妻はあの手この手で食べて欲しいからいろいろ用意するけどそんなには食べれない。いろいろ食べれそうなものをつくっては、本人食べられないからそのあと妻が食べる。食べて食べてって言いたくなる。そのジレンマも妻にしてはしんどい。

食べている量から考えても、確かに栄養状態は悪くなってきている。ゆくゆく食べられなくなるから栄養確保の方法はしっかり確認が必要。胃ろうが出来ないから、中心静脈栄養になるって。その為のポート造設手術を受ける事になった。これも本人と家族が良く話をして決めたこと。

ここまでをいろいろ相談している間に先生が来られた。

本人話す事が出来ない為、先生に聞きたいことまとめておいてって頼んだら、パソコンでしっかり3ページに渡って経過と今の悩みをまとめてくれていた。さすがです。

今の本人の気持ちを丁寧に確認している。先生が本人に伝えた事。

難病の事は大病院での診療も継続してほしい。それと同時に家での出来ることを一緒に考えていきましょう。日々のしんどさや辛さは在宅で細やかに調整しましょう。って。

本人、先生にしっかり話を聞いてもらえたって凄い笑顔を見せてくれてた。妻もそれを見てウルウルされてた。この過程が大切。

本人はやっぱり難病を受容してた。それは本人が作ったレポートをみても明らか。むっちゃ博学でいわゆるエリートさんやったからロジスティックに物事を捉えてはる。今、まだこうして意思を伝えられるから、いや、今だからこそ医師に尋ねたいことやもっと出来ることはないかって模索してはる。ここをいかに丁寧に確認や対応ができるかってことが大切。

お願いした先生。やっぱり上手やわ。

この先生、アルパカが前の大手の介護事業所をやめてまでこの地域に残ろうというと思わせてくれた地域のお医者さんの1人。ガン末期の患者さんの緩和コントロールが得意で、訪問診療だけで無く地域の病院の緩和ケア科でも診療してる。同じ地域で7、8年一緒にチームを組ましてもろてる先生。

最初の入り口はまずまずやったねって終わったあと電話をもらった。食事の様子等見立てを話してケアチームの方向性を再度確認。訪問看護さんにも内容を伝える。この繋ぎがいかに出来るか?

ケアマネの醍醐味です。




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