【悪用厳禁】元風俗嬢が生活保護を受けた時の話

※注意※

私の場合は東日本大震災の前だったので、審査は比較的緩かった方だと思います。震災後は申請者が一気に増加し厳しくなったと聞きました。今回も申請者は一気に増えると思いますし、それによって簡易的になるのか厳しくなるのかは判りません。また、10年前の事なので現在は異なる部分もあるかも知れません。市区町村や担当ケースワーカーによって対応も異なりますので、一つの例として読んでください。


え? 私が生活保護の受給?

彼氏に「風俗を辞めて欲しい」と言われて派遣社員になり、同僚に正社員になれると誘われ生命保険会社に1年勤めたのですが、ノルマに達していないと給料減(私は毎月ノルマは達成していました)、ノルマ達成していても手取り月収12万円、その中から生活費の他に営業廻りの交通費やお客様への貢ぎ物代金(定番のティッシュ、クリアファイル、メモ帳、うちわ等)を工面するとマイナスで、昼は営業・夜はチャットレディと睡眠時間を削って働き、少ないながら持っていた数万円分の貴金属はほぼ売りましたが、鬱で退職した時には何も残っていませんでした。

失業手続きにハローワークへ行くと、住宅支援給付金(現在の住居確保給付金)について掲示がありました。自己都合退職なので失業給付金の支給は3ヶ月先でしたし家賃だけでも補助して貰えたらと思い、ハロワ内に相談コーナーがあったので手続き方法を訊こうと担当の女性の方とお話しすると、貯金額などの聞き取り調査がありました。もちろん貯金残高は0円。

「……あなた、いま財布の中にいくら入ってる?」

「2,000円と小銭です」

「あなたが今、申請するべきなのはコレ(住宅支援給付金)じゃないです。私が今から区役所に電話して訊いてあげるから、生活保護の手続きをしてください」

「え?生活保護ですか?」

こうして私は生活保護の受給手続きを開始しました。この人がいなかったら、私は鬱の治療も出来ないまま、また風俗に戻っていたかも知れません。


福祉事務所にて手続き開始

区役所の方と電話で話すと、翌日の午後に担当の福祉事務所へ来るよう言われました。

福祉事務所では、どういう経緯で仕事を辞めたか等の聞き取り調査がありました。私の場合は同棲中で、同居人の住民票は以前から移動していて同一住所だったため2人世帯(内縁の夫婦)とみなされました。同居人は怪我で働けず無収入で、実家の親や親戚に頼れないかと言われましたが、私の父は癌の手術をしており治療費が掛かる事、同居人の母親は年金で一人暮らしをしている事、双方とも親には頼れないと伝えました。

この場合それぞれの実家に確認書類が届き、支援は出来ない旨を署名してもらい返送する必要がありますので、生活保護を受けると実家に説明しておかなければいけません。

「本来は手続きで最短2週間は掛かるんだけど、2,000円しか無いんだよね?出来るだけ急ぐからね」

本来は必要書類を全て揃えてから申請するのですが、「今回は急を要するので先に手続きを開始して進めながら書類を揃えて貰いますね」と言って頂き、年金手帳や貯金通帳を持参、あれば生命保険は財産と見なされるので解約(少額の掛け捨てであれば場合により継続可能)、持ち家、車やバイク・原付なども売却してお金を作るよう言われます。私は免許が無いので車やバイクなどは持っておらず、入社前に生命保険に加入させられていましたが、退社直前から掛け金を払えず解約になっていました。

福祉事務所での面談の2日後に家庭訪問がありました。同居人も本当に働けない状態であるのかの確認、家にブランド品や貴金属、パソコンなど高価な物があれば売却するよう指導が入りますが、私は売り払っていたので金目の物はありませんでした。その他に、うちにはありませんがパチンコ雑誌、競馬新聞などがあればギャンブル依存症とみなし指導が入るようです。

通常はこれらの審査を終えてから、生活保護が受給出来るどうか決まります。私の場合は最速で処理して頂き一週間程度で保護費が出ましたが、地域や担当ケースワーカーにより対応は大きく異なると思いますので参考までに。

ちなみに翌年すぐ担当ケースワーカー(男性)が交代したのですが、その時に「本当は風俗で働いてるんじゃないの?いや、私じゃなくて周りが言ってるからさぁ」などと言われました。「面接行ったけど落ちたんだよ!」とでも言ってあげた方が良かったのでしょうか。後から考えてみればセクハラ案件だったと思うんですが、なにせ鬱だったので判断力ありませんでした……


ポイントは?

働く意思がある(ハローワークに行っていた)

働けない理由がある(鬱、怪我などの身体的不調)

ギリギリまで困窮している(貯金・手持ちの残高が少ない)

これだと思います。

言いにくいかも知れませんが、今回の場合は風俗業が営業停止要請が出ていますので正直に話した方が良いのか、地域やケースワーカーによって対応、態度は大きく異なるので何とも言えない所ではあります。福祉事務所に問い合わせる前に風テラスで相談してみると、より良い方法が見付かるかも知れません。

持病がある方は、保護開始したら医療費が無料になるので是非この機会に通院して体調管理をしっかりしてください!

また稼げる日の為に生き延びましょう!

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