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イラクから帰国、未来に向かって

社会的意義と実利の両立

今年5月にアートを通じ平和を目指す
新事業「WParts」を設立しました

香港の当社協賛企業、コワーキングスペースを
六本木/紀尾井町で運営する
BLINK COMMUNITY内で顧客様
インフルエンサーの皆様を御招待し
ファッション・イベントを開催

多く皆様に理念へご共感をいただき
お力添えを承りました

インフルエンサーの愛川みれいさん
チャリティーの精神でオーダー・ドレスを
2作品お買い求めいただきました

イベント前後の関連作品売上を含め
御支援いただき
心から御礼を申し上げます

売上金は本取組に充当をさせていただきます

イベントは日中親善大使
福原美来社長の応援で
新聞「中文導報」に掲題をいただきました

過去、当社では2017年日田水害義援金の
チャリティー・イベント収益金( 全額 )を
大分県へ、お渡しさせていただく等

そして当ブランドのシグニチャー・アイテム
ストールを長らく
ご購入・ご愛用いただいている顧客様の
お陰で使用する生地購入を東日本大震災以来
12年間、生産地・福島県川俣町への
定期的な注文を継続させていただけております

「 社会的意義と実利の両立 」という
理念を持続させていただけていることを
この場をお借りし、重ねて御礼申し上げます

定番色「 JAPAN BLUE 」
本藍染コレクション

イラク北部クルド自治区へ

イラクの小児がん支援施設の
子どもたちの絵をスカーフ化し
販売したい想いから
ニュースで聞く印象に頼らず
現実に起きている事を
理解したい目的で渡航しました

総合支援施設で働く
ケース・ワーカーの先生方と

滞在中はJIM-NET
(日本イラク医療支援ネットワーク)通じて
小児がん患者の子ども達が闘病する
その家族をサポートする総合支援施設をはじめ
シリア人が住むダラシャクラン難民キャンプや
貧困患者家庭の訪問に至るまで
様々な場面をご紹介いただきます

JIM-NETハウスでの院内学級での
ワークショップでは
日本から持ち込んだ墨と布を使用

「 生きること 」と隣り合わせの現地で
細部に至るまで丁寧に
お取組をご紹介いただいた事から
日本では知り得ない
世界の広さを垣間見たことは一生、忘れません

与えられた役割

帰国が近づいていく終盤頃
その貧困患者家庭の訪問に
同行させていただきました

日本から持ち込んだ墨と布を使った
JIM-NETハウス院内学級での
ワークショップを2日間とも
体験してくれた姉妹ご家庭です

院内学級
ワークショップでの制作風景

後日、あらためて寄稿させていただきますが
一家がシリアから、アルビル(イラク北部)に
移住して以降、回避しようもない困難が
次々と襲い母国、
シリアに戻ることも出来ない

貧困と命に影響する健康被害、
とても厳しい、事実を聞かせていただきます

ひとりでも多くの命
そして将来の可能性を
救える確率を高めたい

今の自分では
それを言えるスタートラインにも
立てていない、
無力さを痛感する帰路の車中

携帯にLINEが一通、届きました

シンガポールのファッション代理店
Privato Asiaオーナー
TINA氏(Tina Tan Leo)からです

内容は「 2023年こそ、
ファッション・ショーを実現させましょう

より素晴らしい顧客をご紹介します
メリー・クリスマス 」

このような内容でした

イラクの話から脱線しますが
海外での事業展開に舵を切り替える中で
三越日本橋本店での出店営業を手放し
2019年に、アジアの
ラグジュアリー・ファッション・ビジネスで
最も影響力があると言われる
TINA氏との商談が開始しました。

けれども、そのままパンデミックに突入

2020年以降は展示会開催も
難しい環境下では以前とは
販売の在り方も
変化を求められましたが

コレクション群を生み出し続けていた
様子をインスタグラムを通じ
ずっと、知ってくださっていた事から
今年5月から商談が再開します

連日、多岐に渡り話し合いを進めながら
2022年9月の
ファッション・ショーに向けて
最終版の契約書を取り交わし
当社でも出品サンプル作品群を
準備していました

ただ、どうしようもない諸事情から
直前での出品を見合わせるに至ります

ファッション・ビジネスと
デザインの両立を貫き続け
これほど切望した機会を
目下で手放す、はじめての経験でした

もう今後の縁はないだろうと、諦めて
結論を出したのですが
突然の連絡に人生には
そう二度はない、巡り合わせの力を
感じずには、いられませんでした

ラグジュアリー・ビジネスは
私が社会から「与えられた役割」で
挑戦の道しか、残されていない

覚悟を決めた瞬間です

夢の世界を創出し続けていく中で

持つべきでない考え方は
もう一生分、イラクに置いてきました

信頼すること
勇気を持つこと

自分の役割の中で精一杯、働いて
アジアを繋げる仕事に全力投球します!!

そして子ども達の未来に役立てるよう
事業への努力を惜しまず、尽くします

皆様、今年も有難う御座いました
よい新年をお迎え下さい

ダラシャクラン難民キャンプに向かう途中
目に流れる美しい山岳地帯を借景に
地域柄、慎重な対応が求められる移動
JIM-NETサン側での手厚いサポートなく
訪問は叶いませんでした

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