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ビデオグラファーとしての2つの音楽の楽しみ方


あなたは音楽が好きですが?


では、あなたはどのように音楽を楽しんでいますか?


音楽は楽器やジャンルは違えど世界中どこにでもあり、好みに関わらず常に生活の傍にある人間の文化と切っても切れない存在です。


だからこそ楽しみ方は自由であり無数に存在しています。


その上で副業/趣味でMusic Videoを制作しているいちビデオグラファー、そしてミュージックラバーとして僕がどのように音楽を楽しみ制作を行なっているかをご紹介していこうと思います。

音楽の楽しみ方はざっくり2種類


「音」を「楽しむ」と書いて音楽。


一つ目の楽しみ方はこの言葉の通り純粋に「音を楽しむ」ことです。


音楽に耳を傾け、そのメロディーやリズムに合わせて体を揺らし楽しむという最も原始的でシンプルな方法。

音楽の構成はざっくりと「楽器の演奏」と「人間の歌声」に分けられると思いますが、楽器の演奏のみで作られるインストルメンタルというジャンルがそれにあたります。

また人が歌っていても歌詞の意味よりその響きやメロディー/フロウを重視して聞いたり、自分が歌詞を聞いてもすぐに理解できない洋楽なんかもそれに入るかなと思います。

ちなみに僕のインストの好みは、聞いてると自然に体が揺れる曲です。

例えばこんな感じの曲です。

歌詞が入ってる曲もありますが、このような耳障りのよいゆったりなチル系が歳を取るごとにどんどん好きになってきてます^^

また洋楽だったらこんな感じです!


言語のアクセントや音の遊び方の違いがあるからこそ、洋楽にはやっぱり邦楽にはない魅力がありますよね。

グルーヴと音の疾走感を楽しむならやっぱり洋楽かなと思っちゃいます^^


話は代わり、僕は過去にMVでインストルメンタルの曲をいくつか制作してきました。

MVのイメージや構成を考える時は、目を閉じて向き合ってその曲を繰り返し何度も聞いたり、お酒を飲んで体を揺らしながら曲からくるインスピレーションを待ちます。

インスピレーションが得られた後は曲の構成に合わせて展開を考えて、音と映像をはめ込んでゆきます。

そしてインストの場合は一つのコンセプトを軸に展開していくことが多いです。

Auto&mstと共に制作した「A warm day of Winter」という曲では「キャンドル」を、20,000 Leagues Under the Seaという海底2万マイルを意味した曲では「移りゆく水の形」をテーマにして制作しました。

よかったらぜひご覧ください。


このように音を純粋に「耳」で楽しみ、頭の中でそのイメージを味わったり、体を動かして気持ちを表現するのが1つ目の楽しみ方です。

こんなことはわざわざ言わなくても全員当たり前にやってますよね^^;


2つ目の楽しみ方は曲とアーティストをセットで理解して楽しむ方法です。


こちらは「耳」で音楽を楽しつつ、その曲の持つメッセージを汲み取る楽しみ方です。

同じ言葉や歌詞でも歌う人が違えば気持ちの入り方や意味は変わってきます。

音楽に政治を持ち込むな」と言われがちな今の日本の音楽市場では想像しづらいかもしれませんが、過去の歴史で音楽はなんども政治的な争いを止めるために用いられました。

有名なもので言えばジョンレノンの「Imagine」「Give Peace A Chance」「Power to the People」やBob Marleyの「One Love Peace Concert」です。

その証拠に人々への影響力を恐れて政府がそういった曲は放送禁止したことも多くあります。


ジョンレノンはアメリカ政府から国外退去命令が下され、CIAに調査されたことが事実として残ってますし、Bob Marleyもその影響力からジャマイカの政党が暗殺を企てました。

音楽は単に娯楽として消費をするためのエンタメ以上に、歴史的な出来事や人々の思いを残してきたアート作品であり、人々の影響を与えるためのツールでもあります。

曲の時代/歴史的背景を知り、作詞や作曲した人の立場を理解し想像することで音楽は歴史を知るための教科書にもなりますし、なにより作品をより深く楽しむことができます。

このnoteではそんな社会や時代的な要素を含めて色々な曲をご紹介していきたいと思っています。


僕はこの2番目の楽しみ方が大好きです。

なぜなら僕の実体験として5分程度の曲でも時に映画一本分見たような満足感を与えてくれたり、音楽により人生の捉え方が変わるような経験をしているからです。

なので歌詞のあるMVを制作するときはいつも歌詞を聞き込み、メッセージを受け取れるだけ受け取りリンクする映像を当てはめていきます。

そして曲の持つ魅力と僕のイメージをできる限りダイレクトに視聴者に届けられるよう努力しています。

HIPHOP界隈では有名なMeisoさんと制作した動画がいくつかあるので、よろしければご覧ください。



だいぶダークな世界観ですが大丈夫でしたでしょうか?笑

インスト系とリリック系のMVの両方を見ていただいた方にはお分かりかと思いますが、比べてみるとMVのイメージが真逆です。

インスト系では美しい世界観、リリック系では社会風刺を含んだダークな映像になっています。

これはそのまま僕の中に善と悪が存在している証拠であり、その上でどちらにも目を向けより大きな振り幅の中でバランスを取ろうとしている僕のライフワークでもあるかなと思います。笑

陰陽的な発想ですが、僕はより美しい世界を作るためには闇も深く知る必要があると思っています。

なぜなら綺麗な世界を求めているだけでは決して闇はなくならないし、むしろ自分の闇や暗い部分を理解して手懐けてこそ、美しい世界を保ち、作れると思うからです。

そしてその振り幅が大きければ大きいほど人の気持ちも理解できるのではないかと思っています。


そんなことを思いつつ、音楽という短い作品の中でその曲のもつメッセージの「純度」を如何に上げるれるか葛藤しています。

時にその純度を上げるためにほんの数分のために1週間、1ヶ月かけることもあります。

そしてそんな作品が世界中に溢れています。


御託を並べてしまいましたが最終的に音楽は「音」を「楽しむ」ところに本質があると思います。

だからこそ結局は曲の持つ力/バランスなのかなと。


僕は中学校から曲の歌詞の魅力にハマり、好きなアーティストを見つけてはアルバムの歌詞カードを見ながら覚えるまで曲を繰り返し聴くようなことをしてきました。

CDの時代は終わってしまいましたが、新しいCDを買い、パッケージを開けてコンポで再生するあの瞬間のドキドキ感が本当に好きでした。笑

気づいたらそれが僕の音楽のあたりまえの楽しみ方になっていたのですが、友人に話をすると案外歌詞をほとんど聞いてないという人の多さにびっくりします。

しかし面白いもので、歌詞を聞いてない人と僕の好きな曲が被ることの多いこと多いこと。笑

それはおそらく本当の名曲ならば歌詞と曲のバランスが良く、その曲の持つパワーが強いため、楽しみ方に関わらず自然に人の耳に馴染み、その奥の心に届くという証拠だと思います。

なのでやはり結局のところはバランス。

音楽も人も考え方も結局はそこが重要なのかもしれませんね。笑

なんだかまとまりのない記事になってしまいましたが今日のところはこんな感じで ^^;

引き続きまたよろしくお願いします!


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