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沈黙の微笑み・円空仏(9/100)

NHKのこころの時代で放送された「円空」の話。

円空は江戸時代初期の僧侶で、64年の生涯で12万体の仏像を彫ったと言われています。

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円空のことは、前橋の大切な知り合いの方に紹介していただきました。
図録を見た時に、とてもほっとする表情をしてる像だなぁと思いました。目が離せない、というような。

そして、それから2年後。円空と、それを円空研究の第一人者、長谷川公茂さんのお話を聞いて、改めて円空の魅力が、何段も深まりました。
まだ2年前の感覚は、全然浅いものだったと。

なんとも言えない微笑。仏のアルカイックスマイル。
円空という人は、修験者として修行に修行を重ね、全国を周りながら仏を彫り、民や寺院に残してきました。
現存するだけで5000体と言われてますから、どれだけ身近な祈りとして大切にされていたかがわかります。

ほっとする。
理由はわからない。
笑顔だから、というレベルではない。
なんだろう、この微笑みは。
チャーミングだし、母親的だし、子供のようで、お年寄りのような、変幻自在な笑みで、僕らの心にすっと入ってくる。

自然体。
観る者の心を鏡のように写して、深く慈愛の念で包み込むような。
まさに「沈黙の微笑み」。
すべてを忘れて、芯から癒される。

円空に心を寄せる方々は、どのような気持ちなんでしょう。
みなさん、人それぞれか。それとも同じなのか。

僕自身、この2年で、円空仏の微笑みがここまで深く入ってくるのはなぜだろう。

骨折をした期間に、一生懸命取り組んできた制作も、影響してるかもしれません。
もうすぐ完治するこのタイミングで、また再会出来たのだから。

この方向で、間違いないですよ。精進しなさい。と、円空仏に言われているようです。

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