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中央線

中央線。THE BOOMの歌であったなと、このタイトルを書いてから思い出した。

「走りだせぇ〜え〜♩ ちゅうおおうせぇ〜ん♬」

と、そんなことは関係ないんだ。

先日、朝の中央線で東京駅へ向かってる時の話なんだけど、なんというか、人としての、

「品」

ってものを考えさせられる出来事があった。

なに、大したことじゃないんです。ちょっと気になっただけのこと。

だけど妙に引っかかったってことは、多分僕自身に何かを教えてくれた出来事だったのだろう。

「目に映るぅ〜♩すべ〜て〜のことぉ〜は〜♩めっぇせっ〜じ〜🎵」

byユーミン、も歌ってるように、あるゆるものからメッセージを受け取ることは可能です。

⭐︎

15日は京都で「vision」のセミナーがあった。今回は第二弾で、前回のさらに深掘り実践編。

僕は東京駅から新幹線へ乗るべく、最寄駅から中央線へ乗った。

時刻は朝の9時過ぎの電車で、そこそこ混み合っていた。これが8時台だとぎゅうぎゅう詰めで、スーツケースのような大荷物を持ってると、周囲から冷ややかな視線をふんだんに受け取ることになる。

ラッシュ時ではないとはいえ、スーツケースがあり、足腰はいささかも疲労してないが、できることなら座りたいと思うもの。

しかし朝の中央線では座れることはあまりない。

チャンスはたくさんの人が乗り降りする新宿駅はその可能性が高いので、それまではスーツケースを両足で挟み込むように抑えながら、やや不安定な姿勢で待つ。

新宿駅に停車すると、予想通り座っていた人がちらほらと立ち、外へ向かう。しかし思っていたよりも僕のいた車両付近は、新宿で降りる人は少なかった。

僕は少し離れてるけど、空いてる席を見つけてスーツケースをゴロゴロ転がして向かった。

そこで、今回の話のテーマの“彼女”が現れた。

まだ降りている人たちをかき分けながら、車内に乗り込んだのが見えた。せかせかとした機敏な動きのスマホ片手の若い女性。僕の横をすり抜け、さらに僕の前にいた人も押し除けるようにして、空いている席へすっ飛ぶように向かう。

そして狡猾な肉食動物が狙いを定めていた獲物をゲットするかのように、そこに座る。肉食動物と書いてしまったが、猛禽類や猫科の動きではなく、縄張り争いをするタヌキとかアライグマような動きだった。そんなものを見たことはないけど、そう思った。

それか彼女はフルーツバスケットだっけ?椅子取りゲームで普段から鍛えているのかもしれない。なぜならその間もほとんどスマホから視線を逸らしていないのだ。スマホを見ながらでも、空いた席を瞬時に狙いを定め、そこに行くための最短の動線をイメージし行動する。素人の所業ではなかろう。

僕はややあっけに取られながら、座る席がなくなったので、彼女の斜め前に立ち、再びスーツケースを足で固定して、吊り革を掴む。

彼女は眉間にシワを寄せながらスマホを見て、操作してる。ゲームをやってるのか、文章を書いてるのかはわからない。

良い気分はしなかった。しかし、彼女を責める気はなかった。むしろ同情した。

とにかく「品」がなかった。着てる服や、持ってるものは普通の印象。清潔そうだし、センスも悪くなさそうだ。ちなみに、服装とかつい見てしまったのは、ひょっとしたら彼女が「妊婦」さんの可能性があるかもしれないと、体型や、妊婦さんバッチとかないかを探してしまったのだ。そして、どうやら妊婦ではなさそうだし、病人や怪我人で、どうしても座りたい事情があるわけでもなさそうだ。そもそも病人や怪我人の動きではなかったし。

つまり、彼女の人間性というか、品格が、その行動に現れていたということだ。顔の造形や服装ではわからないが、「やってる行動」が、人間を表してしまう。

もちろん、怪我や病気、妊娠以外にも、人を押し除けてでも座らないとならないという、のっぴきならぬ事情があったかもしれない。そこはわからない。

しかし、仮にそうだったとしても、品のある人間なら、その行動は取らないだろう。

新宿の次の四ツ谷駅で、後ろの席が空いたので、僕は彼女の正面に座って、この出来事を思索した。

実は一つ、自分にも反省があった。

家を出る時、時間がギリギリになって、ちょっとだけ慌てたのだ。妻に対して、ほんの少し、余裕をなくした表情を取ってしまったことを思い出す。

その場ではすぐに思い直し「お、いかんいかん」と、一瞬で自制し、不機嫌そうには見えなかったかもしれないけど、ほんの一瞬、自分がネガティヴな気持ちを放ってしまったのは事実だった。

そして目の前のこの女性。終始不機嫌そうに、スマホを睨んでいる。今日はよほど、腹の虫の居所が悪いのだろうと、読心術もスピリチュアルな能力がなくとも容易に推測できる。

ちなみに彼女はお茶の水で降りた。降りるときに、前を歩いていた女性が荷物を持ち直したりたので、ちょっとだけ動きが遅くて、その様子に舌打ちをして、追い抜きながらせかせかと出て行った。

忙しい、のだろう。心を亡くすと書いて忙しいというのだから、彼女には心の余裕はないわけだ。

人は余裕がないと人に優しくできないもの。だから余裕は必要です。しかし、それは誰かが用意してくれるものではない。自分で作るんです。

まずは立ち止まり、深呼吸。案外落ち着いて考えると、そこまで大急ぎな案件って少ないって気づく。最優先のものから片付けて、無理なものはムリ!と、断るちょっとした勇気。それでかなり余裕ができますよ?

もちろん、あくせく、心亡くすのが趣味のドMさんはそのままどうぞ。ただし、あまり不機嫌パワーを撒き散らかさないでね。

京都に着き、

大好きなカフェへ行き、
visionセミナーを終えました。

京都、今はハイシーズンです。紅葉🍁目当てなのかな? いつも以上に混んでて、ホテルが高い。

翌朝。快晴。安定の京都タワー
仁和寺


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