見出し画像

動画感想:news picks「今やらないと後悔する」がん、糖尿病、心筋梗塞のリスクを予防するためにできることとは?



オープニング

https://youtu.be/pSg2CDliOiA?si=t2eiP58Q_Jb113M-


今日のテーマは予防医療は人生のリターンを高めるのかというテーマ。
ざっくりいうと予防医療ってどう?ということ。
予防医療というのが商品にも見えるし、哲学にも見えるテーマ。


ポイント


論客は

・佐々木裕子(株式会社チェンジウェーブグループ 代表取締役社長 CEO) ・林英恵(パブリックヘルスストラテジスト・公衆衛生学者/Down to Earth株式会社 代表取締役)
・宮田裕章(慶応義塾大学医学部 教授)
・和賀巌(フォーネスライフ/NECソリューションイノベータ 医学博士)

前半:予防医療は人生のリターンを高めるのか

林:定義によって違う。予防医療といっても広いし、リターンの定義によっても答えは変わってくる。

佐々木:自分の生活の積み重ねの問題。地球温暖化の問題と同じように、一個一個の積み重ねが大事だがそれが結構難しいし、インパクトが見えないから結構つらい。推進するのが難しいイメージ。頭ではみんなわかっている。だけどやれるのだろうか。直感的に優先度が上がらない。

宮田:一つは予防医療はリターンを高めるのかの前に病気はリターンを下げるのか。うつ病を働き盛りになって本人の損失が大きい。疾病そのものの負荷は確実にある。それを予防することは意義がある。いろいろな方法がある。千差万別ある。データを見て方法を選別していく必要がある。Data for transformationという組織を立ち上げた。二つ目は、今までは病気になってからのデータしかなかったが、現在は病気になる前のデータがとれつつある。アメリカでもその分野が進出してきているがうまくいっていない現状がある。玉石混合の中から玉を見つけていくことを社会全体でやっていく必要がある。

和賀:ノートブックが大事。ビックデータをソーシャルに役立つような仕事をやりたいなとコツコツ仕事をしてきた。

大王:医療のデータには守秘義務があるがどうやって集めるのか

和賀:バイオバンクがある。そういうところに行って提案して提供してもらう。

宮田:データは使ってもいいが、間違って使うと信頼を失う。データがまずご本人とって役に立つかどうかが大事。しっかり作りながら歩んでいく。

アナ:日本人のヘルスリテラシーは高いのか。

林:データが潤沢ではないが、日本人は低いという意見もある。日本ではリファレンスについてトレーニングされていない傾向がある

宮田:いろいろな側面があるが、喫煙率についていうと、ほかの先進国に比べると高い。リテラシーの問題もあるが、政策が十分になされていないことが問題でもある。日本食は健康であるという認識があるが、アメリカよりも塩分が高いという話もある。塩分に関しては、東アジアは悪い。WHOの基準の倍はとっている。

林:ヘルスリテラシーがあるからいいというわけでもない。社会経済的な要因によってきまってしまうことも多い。リテラシーがあってもできないことが多い。

宮田:個人だけではなくいろいろな力によって変えていく必要がある。

佐々木:孤独、関係性とか、生きがいとかが結構インパクトが大きいが、あまりその認識が浸透していない。

大王:親戚で亡くなった人がいた。配偶者がなくなって孤独だった。

佐々木:孤独な結果、認知機能が低下したりという問題もある。そういった認識を高めていく必要がある。

宮田:今までの日本は自分を顧みずに働くことが大事という認識が多かったが。。。

和賀:眠れるというだけで売り上げが上がるものが増えている。ウェルビーイングという問題が浸透しているよう。

宮田:SMBCの格付けでウェルビーイングという認識が大谷翔平、藤井壮太の次ぐらいにくる認識があるよう。

大王:誰がどう教える?

和賀:いろいろな人たちがともに教えあう。いろいろな人たちが共鳴していくことが大事では。

佐々木:ビジネスパーソンの半分ぐらいが45歳以上。親御さんが元気でいてくれたほうが自分自身の生活も守れる。企業にとってもそのようなビジネスパーソンに教えていくということが大事では。

和賀:介護離職が問題になっているし、そのうえでそういった手法も大事。

アナ:予測可能な病気とは。

宮田:スマートフォンで手前のデータがわかってきている。認知症についても手前のデータがわかれば予測できそう。例えば歩行速度と死亡率の関係性がわかっている。

大王:まったくの医療ではなく、思想とかそういう問題っぽい。宗教、生き方とか。

佐々木:45歳の時の歩行スピードが70歳ぐらいの人の健康に相関があるという論文もある。生活とか生き方とかそういうことが健康に影響するという。

林:健康はかなり複雑な要因が絡んでいる。公衆衛生は要因をかなりさかのぼっていく。結構シンプルな生活習慣に帰着することが多い。ちゃんと寝ている、タバコ吸わないとか。でもそういう生活習慣すらできていない人がアメリカでは多い。

アップデートボックス


フォーネスビジュアス|病気になる前にわかる(NECグループ発) (foneslife.com)
血液のタンパク質から認知症のリスクを調べる。
保健師から生活についてアドバイスをもらえる。

後半:健康寿命を延ばすために高める「ヘルスリテラシー」とは?

和賀:原始人に学ぶ。生活習慣によって病気が作られる。もともとチンパンジーから分かれて700万年、3000年ぐらい前から農耕をしている。スマホいじりだしたのはつい最近。原始人は一生会う人数は50人ぐらいだったが今はかなり多くなっているし、そうなったのはごく最近。体は原始人の時から蓄積されてできたもの。そういったところまでさかのぼって考えていく必要があるのでは。朝歩くのが健康にいいが、原始人もきっとおなかすいて歩いてたんだろうなぁ、だから健康にいいんだろうとか。

宮田:「生きる」を最発明する。いろいろなデータを総合すると、高齢化、塩分、喫煙とかがが認知症、糖尿病、呼吸器障害などにつながっていくが、予防はなかなか難しい。生きることをいかに支えてみんなで豊かさを作っていくか、という設計が大事では。楽しさとか生きがいとかそういったことを巻き込みながら新しい生き方を考えていくことが大事では。

佐々木:「素敵な人で」あり続けることの大事さを知る。健康のために行動している人は少ない。スーパーセンチネリアの人が日本には何人もいる。その論文を読み漁った。共通点は運動もしているが、いろんな人と友達。結構チャレンジをしている。今までの自分ではできなかったことに取り組んでいる。中国語、プログラミングとか。健康になろうとかだと「地球温暖化」みたいになってしまうから、自分がすごく老いても、周りにたくさん人がいて、しかも一緒にやろうという人がたくさんいる環境があればいいのではないか。難しいのは、高齢者のバイアスがあって、ディスられたり、仕事がなかったり、そこを何とかしたいと思っている。周りもそういうのをウェルカムな状況であってほしい。

林:エビデンスの理解。人生って正解がない。健康の分野については正解がある。一番の羅針盤になるのがエビデンス。それを取り入れるかどうかは個人の問題ではあるが。海外から来た考え方のように聞こえるが「論より証拠」という言葉もあってなじみのないことでもない。

大王:病院によって言うことが違うことがある。

宮田:この状況によってこの判断というのはアップデートしなくてはいけないことがある。そこのクオリティはそれぞれ上げていく必要がある。もちろん定型から外れることもある。患者から様々医療機関に受診しいろいろな意見を聞くことも大事。今までのエビデンスは全般的なものが多いが、個別化の視点が大事。抗がん剤とか。抗がん剤が効かない人ももちろんいる。個別化というのがエビデンスの今後の課題。もちろん玉石混合ではあるが。玉をつかんでいく努力が大事。

和賀:タンパク質から予測するにはかなりデータがいる。少し生活習慣が変わっただけでも結構変わってくる。まだ始まったばかりなのでもっとデータを集め精度を上げていく必要がある。

林:楽しい、うれしい、おいしいというポジティブな体験を積み重ねること。あとは環境。引っ越しなどの時に、環境要因が健康に与える影響ついても考える必要はある。

佐々木:母は絵が好き。アトリエに行くために歩く。モチベーションの設計図を、その人の人生においてその人がやりたいなと思うことに併せて描いていく。

宮田:気を回さなくても塩分を減らせる食事を考える。環境、文化、ビジネスをどう変えていくか。

大王:みんなでやる?政府も問題?

宮田:ものによる。政策パッケージが重要な時がある。

林:海外の事例でちょっとずつ食パンの塩分を減らしていく政策があった。それでかなり健康問題が改善した。

宮田:醤油とか、そういうものを社会全体で塩分をちょっとずつ減らしてもいいかも。

アナ:悪い習慣を止められないということもあるが。

和賀:背徳感で猶更うれしいということありますよね。

林:健康的な習慣と相性のいい感情と悪い感情がある。怒り、悲しみの感情があると不健康な習慣をしやすいという行動科学のエビデンスがある。自分でいろいろ呼吸とか瞑想とかサッカーとか感情を整えることも大事かもしれない。

宮田:足早い遅いで相対的にランク付けすることがある。こういうやり方が運動へのモチベーションを下げてしまう。アメリカでは一人一人の心拍数に合わせて指導していたりする。モチベーションをどう健康に沿うような形でライフスタイルを作れるかが大事。

視聴者からの質問


Q:特に効果的という健康増進プログラムとは。医療費の削減につなげるプログラム。

宮田:何をターゲットに、何をするのか。エビデンスをもとにきかないことはやらない。
佐々木:本当にやらなければいけない層はフレイルに入っている層。そこをターゲットにする。
宮田:デジタルを使用することでフレイルの手前のデータセットを新しく作っていく。
和賀:エビデンスは人それぞれありそうだな。スマートフォンでとれるデータからあなたにとってはこれがいいということを提案できたらいいと思う。

Q:健康診断の制度はかなり前に作られたそうだが予防医療の観点から検査項目、時期、対象者などアップデートは必要か。

和賀:役に立ってないという人もいるが、寿命が増進している部分もあるのであってもいいのではと思う。いろいろなデータが取れてきているから、平均とって押し付けるのは違う。個別性のある基準があるともっといい世界ができるのではないか。

宮田:理想値はあるがその人の頑張りによって健康的に改善できる部分がどれぐらいなのか。

大王:兄弟がかなり肥満だが血液データはかなりいい。数値とは。

宮田:健康診断をアップデートしつつ、歩行速度とか睡眠とかちょっと工夫すれば経時的に見れたりする。そこみてどうサポートするか。

今回のキングオブコメント

大王:行きつく先は大体たいここ。素敵というワードが素敵。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?