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アート秘話、名画の背後にあるストーリーや教科書にはのっていない画家の秘密、美術作品その…

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アート秘話、名画の背後にあるストーリーや教科書にはのっていない画家の秘密、美術作品そのものの価値などを取り上げ、奥が深い美術の世界を学ぶ記事を投稿します。 Podcast番組:https://open.spotify.com/show/29oc7VE6yp9Z5QSGJTHysn

最近の記事

モネ「日傘をさす女」「死の床のカミーユ」に隠されたエピソード

今回は、モネの作品である「日傘をさす女」と「死の床のカミーユ」を通じて、モネの波瀾万丈な人生に迫っていきたいと思います。 モネの作品から垣間見る人間臭さモネの代表作の一つ、「日傘をさす女」。この作品は3部作あるのですが、この作品にはなんとも言えない、人間臭さがあります。 1875年の「日傘をさす女」 1875年に描かれた最初の「日傘をさす女」は、モネの最初の妻「カミーユ」をモデルにしています。 この作品が描かれた当時、モネは経済的に苦しい状況あったので、モデルを雇う金

    • モネと印象派〜アバンギャルドな若者達〜

      今回は、19世紀後半に美術界に革命を起こした「印象派」について、クロード・モネを中心に、その誕生から発展についてお話しします。 印象派以前:写真の登場と美術界の危機感以前のnoteでも取り上げましたが、当時19世紀半ばは、写真の誕生により、美術界は大きな転換期を迎えていました。 絵画の意味そのものに疑問が投げかけられ、伝統的な美術業界の在り方に対する批判的な声が上がっていたのです。 この頭打ち感漂う状況の中で、新しい表現方法を模索する動きが生まれ、そこで立ち上がった一つ

      • 「光」への揺るぎない情熱 ―モネが浮世絵から学んだこと―

        今回も、前回に続き印象派を代表する巨匠、「クロード・モネ」について、彼の「光」に対するこだわりに迫っていきます。 モネの絵は、太陽の光が水面に映える瞬間の輝きを描いた作品(具体的な作品名は「積みわら」や「睡蓮」)などで世界中に知られています。 しかし、そんな「光」にこだわり抜いた作風を生み出すまでには、やはり紆余曲折の道のりがありました。 今回はそんなモネが歩んだ道のりに焦点を当ててみましょう。 評価されない苦しみと光への執着心モネは若きころ、アカデミズムに則った古典

        • 常識を打ち破り、時代を変えた印象派の巨匠モネ

          モネの絵画を見ると、誰もがその美しさに心を奪われます。 私たちは、モネの絵画の、一体どこに心を惹かれるのでしょうか? もしかしたら、それは、モネが生涯をかけて探求し続けた「光」と、その奥に潜む「変化の瞬間」を、私たちが無意識に感じ取っているからなのかもしれません。 今回は、苦しい生活が続いたにもかかわらず、絵画に人生を捧げたモネの生い立ちや画家として人生の起源に迫りたいと思います。 親の反対を押し切って… 若きモネが絵筆に込めた想い モネは、フランスの港町ル・アーブ

        モネ「日傘をさす女」「死の床のカミーユ」に隠されたエピソード

          モネの「積みわら」が122億円、その理由とモネが切り開いた新しい絵画について

          このnoteでは、名画の背後にあるストーリーや教科書にはのっていない画家の秘密、美術作品そのものの価値などを取り上げていきます。 第一回目ではモネを取り上げます。 モネといえば「睡蓮」が有名ですが、2019年にモネの描いた「積みわら」という作品が、なんと122億円という衝撃的な価格で落札されたことはご存知でしょうか? 「え、積みわら? なんでそんなに高いの??」 そう思った方もいるのではないでしょうか? 今回は、モネの「積みわら」がなぜそんなに高い値段で取引されたの

          モネの「積みわら」が122億円、その理由とモネが切り開いた新しい絵画について