はっぱの得心と、薄暗い障子の光と。
庭先の黄色い葉っぱがひらひらと一枚落ちた。 朝の光に照らされながら静かに落ちた。 まるで迷いの世界に得心したかのように枝を離れて舞い落ちた。 なぜだか、その姿が踊っているようで潔かった。
title 「SILENT DANCE」
思い返すと、障子越しの光がいつもより薄暗いと感じながら、 今朝私は 目が覚めた。
なぜだか、1時間ほど長く眠っていたようだ。
階下に降りて、乳白色に照らされた南窓のカーテンを引くと、 落ち葉がかすかに濡れていた。
降ったんだ・・・
はっぱの得心も、障子の薄暗さも、 「理由」はこれだったんだ。
ガラス戸を全開したら、 大雪の冷んやりした空気が私の全身を包み込んだ。
「みんな おはよう」と、今日も心で言って、 背伸びの形で深呼吸をしたら、 湿度84パーセントの宇宙が肺の奥まで染み込んだ。
ただ昨日と違うのは、 雨上がりの世界に朝の光が輝いていたことだ。
カラカラだった葉っぱも潤いを得て地面に頭を垂れている。 ふと右側に目をやると、 アプローチの紅葉は昨日より深く見えた。 私は、朝食用に焼いたトーストもすっかり忘れて カメラを持って表に飛び出した。
title 「 一滴」
title 「紅色に紛れて・・・でもすぐにわかるよ。」
title 「朝靄に包まれて」
乾いた心に潤いをもらいました。 最後まで読んでいただきありがとうございます。 雷無良寿(かんなりむらじゅ)
今年出版(再出版)したペーパーバック本のご案内です。 小学校中学年以上の子どもたち、大人の皆様方にも是非お手にとっていただきますようご案内申し上げます。X’masプレゼントにいかがでしょう。よろしくお願いします。
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