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お母さんだって泣くよ?

娘に
「大人は泣かないんやろ?」
って聞かれたから
そう答えた。



親たるもの子供の見本とならねばならない。
子供の前で涙を見せるのはよくない。
立派な姿を見せなければいけない。
子供のためにママ友と
上手く付き合わなくてはいけない。
きちんと挨拶が出来なければいけない。

思い込みが人生の幅を狭くする。
"おかあさん"という役割に縛られて
自分の本当を見失う。
世間のお母さん像という価値観を
自分に当て込んで
自分を無理やり矯正する。

作り込んだその虚像を子供は見て
シンプルに素直に
あ、大人は泣かないんだーって
認知したと思う。

このまま行けば
子供が大人になった時
「大人たるもの涙を見せてはいけない」を
見事に実行するんだろう。


こうして親の価値観は
連鎖して何の疑いもなく
続いていくのだろう。



でも、お母さんだって
人間だから泣くんだよ。
嫌なものは嫌で
我慢できないものは
我慢できないんだ。



娘に思い切って
「ちょっとお母さん今、心が悲しいから
ギュッてしてくれない?」と
親らしからぬ発言をした。

そしたら「えー?」って感じで
スルーされてipad見続けてたけど
しばらくしてから
私の座っている周りにお菓子とかお茶とか
娘の絵本とか
プッシュポップとか
布団とかを置きだした。

そして、
「好きな時に好きにしたらいいから。」
とわたしに言った。

5歳の娘は私が思ってるよりも
強くて、優しくて
たくましかった。
わたしのことを"おかあさん"を越えて
扱ってくれた。




子供は親が思っているよりも
弱い存在じゃない。
そして、子供に対して
親は上下関係でいう
上の存在でもない。



ただの人間同士。
互いに対等な存在で
尊重されて敬われるべき存在。

"自己肯定感を上げる"
"自尊心を持つ"
“自分を大切に"
確かにこれらの言葉は
自分を救ってくれた。



でも、
これらの言葉の内側に入って
本気でその言葉を生きるって
こういうことだと分かったんです。




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