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大半が「戦略」ではなく「願望」を語っているに過ぎないという事実

こんにちはKCCです😃

晩秋の夕暮れが心地よい季節になってきました。師走の忙しさを目前にして、色々と各所の会議に駆り出されるありがたい毎日を送っております。

外資では来期のプランを立てたり、内資では年末で振り返りをすることが多いため、この時期は顧客・仲間に関わらずマーケティングプラン、新製品のローンチ企画のプレゼンを聞く機会がとても増えます。
そして、それらのプレゼンを聞くたびに思い出す言葉があります。


「あなたの提案は戦略ではありません、ただの願望ですね」


私が社会人5年目の時、尊敬する先輩に指導された時言われた一言です。今でもこの言葉は頭に根強く残っています。
自分のなかで、図星をつかれたという言葉だったからですね😅

本日は戦略を根本的に勘違いしてしまわないための備忘録になります。
それでは時間の許す限りお付き合いくださいませ。


なぜ「ただの願望」を「戦略」と着飾るのか

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曲がりなりにも戦略コンサルタントを名乗っている以上、私はインダストリーに関わらず多くの戦略系資料を見てきました。
しかし、残念なことに戦略といえる代物はほとんど見当たりません。(特に官公庁案件)

その多くが「こうなったらいいな。こうだからこうなるよね。」というレベルのものです。

自分達がこれだけ時間をかけて悩んだのだから、きっと間違いはないはず!という考え方が「都合のいい願望を戦略に転換する」根本的原因です。それもそのはず、自己否定の声に誰も耳を傾けたくないものです。
認知バイアスと同様ですが、人は自分の希望に沿った結果になる情報ばかりを集めがちで、これは危険信号ではなく、完全にアウトな信号です。

なぜならば戦略(strategy)は方向であり、戦術(tactic)は速度だからです。方向が間違えていれば永遠に辿り着けません、加えて間違った戦略に良い戦術が実行された場合は崖に特攻しているようなものです。

全てにおいて戦略が最優先なのです。ミスリードした時点でその事業は終わります。


作成前にこれだけは確認しておきたい

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戦略資料の作成において、やるべきチェックリストを箇条書きにしてみました。
これはコンサルファームのレベルではなく、一般の事業会社、また中小企業において最低限のレベルの項目設置になります。

-------------【Strategy Plan ❽Check List】--------------------

☑️ 市場調査をしているか。またそのevidence LVは高いか。

☑️ 自社のデーター分析はしているか。またその分析方法は正しいか。

☑️ 自社のリソース(ヒトモノカネ)は把握しているか、
  また、どれくらいリソースを投入できるかの予測は立てているか。

☑️ 想定されるリスクやトラブルを記載しているか。

☑️ メリットだけではなくデメリットを記述できているか。

☑️ もし、それをしなかった場合、どのような事態になるか予測できてるか。

☑️目標値(成功の定義・数値化)やタイムラインは記載されているか。

☑️ 撤退の目安は記載されているか(損益分岐点等)

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美しくなくて良い、本質をついた資料作成を

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コンサル出身者が「外資系コンサルが使う資料術」を語っているのをよくみます。確かにコンサルファーム出身者が作る資料は非常に美しいのですが、それは得意先に納入する商品だからです。一般的な事業会社の社員が社内プレゼンを行う際に過剰な美しさは求められません。それよりも本質(内容)を徹底的に求めるべきです。

一流に囲まれれば一流に、三流に囲まれれば三流になる。
という言葉がありますが、資料も同様です。

三流の資料を見続けると脳が退化していき、三流の思考回路になります。
完全に負のスパイラルに陥るわけです。

なによりも「願望」を語ってるだけの会議時間は「時間を返せ!」と星飛雄馬ばりにデスクを引っくり返したくなるほど腹立ちます😡

願望は年末ジャンボに託して、仕事では明確な戦略家を目指しましょう。
師走を楽しむぞ〜〜〜


本日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました🙏

KCC

ありがとう画像


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