ネットワーク会議・勉強会アーカイブ2021

2021年度のアートを仕事にするネットワーク環境形成事業では、2回のネットワーク会議と2回の勉強会を行いました。
どんなことをしていたか、簡単にご紹介します。

キックオフミーティング

キックオフミーティング 緊張感のある面々

事業に参加する各団体や個人のクリエーターの皆さんと事業の内容について確認しあい、それぞれの福祉施設がどの様な仕事をを請け負っているか、そこで出てくる悩みなどを共有し合いました。
・名刺に載せる絵を描いてみてほしいと言われ、採用されたものの予算が付かずに無償で提供する形になってしまった。
・協働先へ作品データを渡すことがよくあるものの、扱われ方が丁寧ではなく悲しい、不安になる。
・いろんな商品を作ってきたが、いまいちメインを張れる看板商品がない。
・支援にとにかく時間も人も使うので、商品開発にかける時間がない。
・著作権に触れるボーダーラインがよくわからない。
など、いろいろな課題が出てきました。

事業のスケジュールもここで大まかに決定しました。
勉強会を2回開催すること。
アイデア出し会議で何を作るか決めた後は協働してプロトタイプを制作する。
事業が終わる3月に成果発表する報告会を開くことが決定しました。

知財の学習会

後案さんによる知財の学習会のようす

日時:2021年11月24日(水)18:00-19:30
会場:even(仙台フォーラス7階)
参加者:9名 話し手:後安美紀(たんぽぽの家)
概要: 奈良のたんぽぽの家で知財研修を担当されている後安美紀さんをお迎えして知的財産権についての学習会を開催しました。 ミニレクチャーで的財産権とはなにか基本的な学習を行った後で、たんぽぽの家で開発した2種類の知財学習カードゲーム『知財でポン!』『ちょいワルクリエイターず』をやりながら、参加者のみなさんのふだんの活動やお互いの知財に関するお悩みを話しました。
事業所で制作している商品を手に「もしかして、これは怪しい?」「写真のコラージュってどうなんでしょうか?」「しょっちゅうYoutube止められちゃいます!」など日頃気になっていた知財にまつわるあれこれを気軽に相談できる貴重な機会となりました。

ルールが飲み込めずに四苦八苦しながらゲームに興じるメンバー

『知財でポン!』『ちょいワルクリエイターず』のルールが最後までよくわからず禁じ手で1番最初にあがる人がいたり、一手一手首をかしげながらゲームに興じるネットワークのメンバーたち。ゲームの内容を教え合うことでキックオフミーティングよりは少し打ち解けることができました。
私自身が一番記憶に残っているのは『ちょいワルクリエイターず』の方で、2作目だけあってカードゲームのルールはちょっと難しくあまり会得はできなかったですが、元の製作者が訴え出るか否かが著作権の侵害にあたる・当たらないのボーダーなので、基本表現には蓋をせずに販売や量産の時には気を配る。難しく考えず、オリジナルに愛とリスペクトを持って賢くやりましょう!というメッセージがそこにある様に感じました。

県外の事例を学ぶ勉強会 & アイデア出し会議

県外の事例を学ぶ勉強会

石丸徹郎さんから事業所や商品開発についてお話を聞きました。

日時:2021年12月23日(木)13:45-14:30 会場:even(仙台フォーラス7階)
参加者:8名 話し手:石丸徹郎(株式会社フォーオールプロダクト代表取締役) 概要: 長崎で複数の福祉事業所を運営し、各事業所を連携してアートを作り、二次利用で商品を企画・開発、量産、販路開拓、生産管理までを一括して観光産業に関連した生産販売を行う中で身近で使いやすい特殊なプリンターを使っての試作の実践や、アートそのものを買いやすいパッケージで販売することで仕事をつくる試みについてzoomを用いてオンラインでレクチャーしていただきました。

絵を描いて、デザインや印刷をするFab工房的役割も行う福祉事業所。上がってきた生地を縫製して製品にしたてる事業所。製品の生産や在庫を管理する就労移行事業所の3つの事業所を運営・連携し、1つのメーカーとして観光に特化した商品を提案している石丸さんのお話はとても刺激的でした。
コロナ禍によって観光産業そのもの動きが悪くなり、巣篭もり消費に向けた商品開発としてプリント額絵を額装せずとも飾れる様に真空パックでパッケージしたプリント額絵、素材感がインテリアを豊かにしてくれそうなニットのタペストリーなどを見せてくださったことも印象的で、その時の状況に合わせた商品開発をスピード感を持って実践されているところにも惹かれました。

アイデア出し会議

持参した作品を見せ合って意見し合うメンバー

アイデア出し会議 14:30-17:30 even(仙台フォーラス7階)
オープン予定のfabスペースを見学した後は、各福祉施設で持ち寄った作品を皆で実際に手にしながらどんなものに二次利用できるか、どんなところにアプローチできそうかなど検討し、何を作るか、コラボレーションの相手を決定しました。

evenのtool libraryを見学
面白い作品がずらり!

様々なアイデアやアーティストの制作風景の話が飛び交う中で、コラボレーションの相手と作るプロトタイプが決定、3月の報告点の開催場所がTURN ANOTHER ROUNDに決定しました!

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