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最新のお仕事|公益財団法人東京都歴史文化財団 事業ニュース

不思議ないきもので疫病退散!「えどはくカルチャー 江戸の不安と信仰① 病を避ける図像」〈東京都江戸東京博物館〉

民衆が生み出した数多の神様 「えどはくカルチャー 江戸の不安と信仰②「流行神」の地をめぐる」〈東京都江戸東京博物館〉

東京都江戸東京博物館で開催される講座シリーズ「えどはくカルチャー」、8月と9月に開催された沓沢博行(くつさわ・ひろゆき)学芸員による講座「江戸の不安と信仰」のレポートです。

江戸時代は天然痘やコレラなどの病がたびたび流行しましたが、特効薬もなく、医者に診てもらえる人も多くありませんでした。そのため、なるべく病にかからないように、かかっても軽く済むように、神や強い力を持った人物、不思議ないきものに病気平癒の願いを託しました。
現代の私たちからすると「かかっても軽く済むように」という病にかかる前提の考えには、非常に切迫感を感じます。ですが、病にかかる原因、治療法や予防法が確立されていない未知の病でしたから、当時でき得る限りの策を講じても防ぐことは難しく、決定打がない状態では不安も大きかったことでしょう。それは現在も同じ状況だと言えます。江戸時代に流行した「アマビエ」が明治・大正・昭和を経て再注目を浴びたのも、いま私たちが対峙している病に未知の部分が多いからなのかもしれません。

先人たちの病との向き合い方を学び、私もでき得る限りのことをしていきたいと思います。

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