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Nさんの決断(生き方を変える・考えるキッカケの作り方)

2023年3月

開口一番
Nさん:『お久しぶりです。来月からベトナムで暮らすことにしました👍』
私:『???』


Nさんとは最初の出会いから約一年、今回は2度目の出会いですがADDress卒業のご挨拶と、ベトナムで暮らす事を決断のご報告でした。


2022年お正月

遡る事約1年、2022年のお正月早々に利用予約の連絡が入り、在宅勤務が可能なお仕事柄という事でADDressでの生活を始めたとの事でした。

ADDressとは多拠点生活・二拠点生活のプラットフォームを提供する会社です
ADDressホームページから


まだ何の事かよく分からないですよね。

私はADDressという会社の静岡にある家の管理人です。
ADDressでは『家守(やもり)』と言います。

利用者はADDressに会員登録をして、全国約260ヶ所(2023年3月現在)の家を予約し利用します。

家を管理する家守は、予約の確認や、家の共用部の掃除と、リネンの洗濯が主な業務になります。
他に仕事を持っていたり、宿泊施設と連携の物件の場合もあります。

ただ、ADDressの場合、基本的に利用した部屋の掃除や、リネンのセッティング等は利用した会員が行います。
また自炊の道具が揃っているので、個室や共用のリビングダイニングで食事をしたりすることが多くなります。

普段の生活が異なった場所で、時として、他人と一緒に食事をしたり調理をしたりおしゃべりをしたりして過ごします。

ここにADDressの特徴が有るかと思います。


Nさんについて

話は戻して、そのNさん、オン年60代半ば。
5年程前から在宅での仕事という事になり、2年前のコロナ禍により、自宅外での仕事を検討する事に。

そこで目にとまったサービスがADDressでした。

勤め先にも、自宅外での業務の許可も得て、必要最小限の荷物を持って多拠点生活を始める事に。


さて、どんな生活になるのか想像もつかず、心配事が次々と頭をよぎる。

機械設計の仕事なので、外部液晶画面を持参するとのこと。
寒がりなので、防寒具は準備した方が良いか?
部屋には暖房設備はあるか?
陽当たりはどうか?
台所は?
トイレ・洗面所は?
お風呂は?等、
問合せの内容は所々に異なる生活に対する不安を感じる内容でしたが、初めて利用するADDressという事で無理もない事です。

出来る限り不安を抱かせない文章でお答えをして、2022年2月にこの静岡に来ていただきました。


目から鱗の出会いが

2022年2月某日
関西からこの静岡に来て、幾分暖かい気候に少しは安心されたのでは無いかと思いますが、慣れた生活から異なる日常を迎え、そこで出会った会員さんにまず驚かされたとの事だそうです。

ADDressでも有名な方だと思いますが、Tさん、オン年30才前後の若者。
『囲碁をアフリカに普及させる』
『授業料はお金でも良いし、物でも良いし、食事を振舞ってくれても良いし、出世払いでも良い』

・・・???・・・

今まで40年近く会社勤務をして、その様な考えを持って生活している人など、会った事も、話を聞く事も、考えた事もなかった。

他には、エベレスト登頂を目指す人や、日本文化を良く知るイギリス人の会員さんや、ライターの若い女性会員やら、年代も性別も職業も違う人達との会話から、今まで何と狭い世界で生活していたのであろうというか、カルチャーショックを受けた様子で過ごされた様です。


いや待て。もしかしたらこの静岡の家はたまたま変わった人が、たまたま集まっただけかも知れない。


心を落ち着け、次の家に向かったところ、一人で過ごす所であったりしたのですが、冬の時期なので、次は暖かい沖縄に向かったとのことです。


多拠点生活で得た物

さてさて、その後は色々な家を利用する事で、色々な人と出会い、異なる日常で過ごしたことから、以前おぼろげながらしたいと思っていた海外での生活が出来るという自信となったとのことです。


ADDressで暮らす人は、主な荷物は着替えとパソコン程度で、何かトキメク物があったら、直ぐに行動に移れる身軽さを備えています。

パソコンさえあれば収入が確保出来る環境は、すなわち、好きな場所で暮らすことや多拠点生活をあっという間に可能にしました。

満員電車で疲弊する事もなく、
暑い時には涼しい所に、
寒い時には暖かい土地に、
潮風を聴いて過ごしたい時は海の近くに、
気分転換に登山をしたい時には山の近くに、
秋には紅葉の絶景を見ながら、
懐かしい友人に会いたくなったらその近くにと、
今まで定住という感覚で考えていた生活では叶えにくかった事が、日常生活に取り入れる事が出来、自ずと幸福度が増す生活や、欲張りな生活や、自由度の大きな生活を送る事が出来るという確信に変わりました。


今の時代

コロナ禍により、今まで進まなかったリモートワークが、多くの業種で進みました。
リモートワークをし易いツールも多くなりました。

今まで出社しなければ管理出来ないという業務も多くが見直され、デジタル後進国は、世界から取り残されるという事が肌感覚で知る事になりました。


世界同時で発生したこの感染症の流行は、グローバルな社会で判断して業務を見直さなければ取り残されるという事が分かりました。


時計を元に戻し、もう一度通勤電車に揺られて出社を強制する会社は、今後市場から淘汰されていくのではないでしょうか。
もちろん実際に行かなければ成り立たない職業もあります。

管理職という職種の在り方も変化しざるを得ないのではないでしょうか。
もしかしたら判子を押すだけの管理職は不要な人材となるかも知れません。


人口集中から地方分散へ。
国内から海外へ。
物質的満足から精神的満足へ。

教育も、職業も、人の業務も、通貨も、社会制度も大きく変化する気配を感じます。


Nさんの決断に驚く

2023年3月。
一年ぶり二度目にお会いしたNさん。

私は1年前にお会いした時の事は、実はあまりはっきり覚えていませんでした。

『1年前ここに来て彼らと会って話をして、目から鱗が落ちる様に、考え方や、視界が大きく広がり、今回ベトナムで暮らす決心がつきました。今月でADDressは卒業しますが、その報告をしたくて今回会いに来ました』

私と同い年の人が、目を輝かせ、これからの人生をもっともっと楽しむ。
そのキッカケの場に関わる事が出来、話を聞く私も大きな大きな幸福感を得られました。


多拠点という生活や、そこで出会う人たちとの会話や仕草や価値観を知る事で、自分自身を見直すきっかけになり、自分にとって一番の幸福は何かを見つける。

決して考えを押し付けたり強制したり否定したりしない空間が有る。

丁度良い距離感に同じ様な生活を送る人達との出会いで感じ取る何か。

家守の私が何かをしているわけではありませんが、その環境や時間や空間がこのサービスにはあると確信しています。


何度か言語化を試みましたが、私の語彙力ではこれ以上伝わりきれません。

日常生活が気になる方や、現状を変えてみたい方、どういう生き方をすれば良いか答えが見つからない方等、是非一度ADDressの世界観を感じてみてください。

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