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クリストファー・コロンブス〜アメリカ大陸を見つけた男〜②

〜前回のあらすじ〜

コロンブスはアジアまでの西回り航路に可能性を感じ、援助を受けて航海が出来ることとなりました。

1492年8月3日、コロンブスらは大西洋をインドを目指して出航しました。この時、3隻の船で総乗組員数は約90人でした。アフリカ沖のカナリア諸島に寄ったのちに一気に西へ進む事となったのですが、大西洋は極端に島の少なく、船員の間には次第に不安が募っていきました。当時の最新科学では地球が球体であるということはほぼ常識となっていたのですが、地球を平面とする旧来の考えも根強く残っていることも重なりました。

コロンブスは平気な振りをしていたのですが、予想以上の長い航海となったために不安を感じるようになりました。出港から2ヶ月ほどしたある日、船員の不安は頂点に達し、小規模ではありましたが暴動が起こり、コロンブスに迫って「あと3日で陸地が見つからなかったら引き返す」と約束させることとなりました。

その後、流木などを発見し陸が近くにあると船員を説得することに成功し、引き返す約束をした2日後には別の船の水夫が陸地を発見しました。翌朝、コロンブスはその島に上陸し、ここを占領してサン・サルバドル島と名づける事となりました。

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最初に上陸した島でコロンブス一行は、インディアン達から歓待を受けました。インディアン達は船から上がったコロンブス達に水や食料を贈り、オウムや綿の玉、槍やその他見たことのないたくさんのものを持ってきました。コロンブス一行はそれをガラスのビーズや鷹の鈴と交換したのですが、コロンブスの興味は、正直なところ黄金にしかありませんでした。

当時のことをコロンブスは以下のように書き残しています。

「私がインディアに到着するとすぐに、私が見つけた最初の島で、彼ら原住民たちに、私に差し出さなければならないものがこの品々の中にあるのかどうか教え込むために、私は力ずくで原住民の何人かを連行した。」

「彼らは武器を持たないばかりかそれを知らない。私が彼らに刀を見せたところ、無知な彼らは刃を触って怪我をした。 彼らは鉄を全く持っていない。彼らの槍は草の茎で作られている。彼らはいい身体つきをしており、見栄えもよく均整がとれている。彼らは素晴らしい奴隷になるだろう。50人の男達と共に、私は彼らすべてを征服し、思うままに何でもさせることができた。」

「原住民たちは所有に関する概念が希薄であり、彼らの持っているものを『欲しい』といえば彼らは決して『いいえ』と言わない。逆に彼らは『みんなのものだよ』と申し出るのだ。彼らは何を聞いてもオウム返しにするだけだ。彼らには宗教というものがなく、たやすくキリスト教徒になれるだろう。我々の言葉と神を教え込むために、私は原住民を6人ばかり連行した。」

コロンブスはこの島で略奪を働き、次に現在のキューバ島を発見しました。また、その後見つけたイスパニョーラ島という島では、一隻の船が座礁してしまったのですが、その残骸を利用して要塞を作り、アメリカにおけるスペイン初の入植地を作りました。この入植地には39名の男性船員が残る事となりました。

航海からの帰還後は、コロンブスを歓迎して宮殿では盛大な式典が開かれました。コロンブスは航海の前に、発見地の総督職、世襲提督の地位、発見地から上がる収益の10分の1を貰う契約を交わしていたので、この取り決めに従い、コロンブスはインディアンから強奪した金銀宝石、真珠などの戦利品の10分の1を手に入れました。

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ここまでがコロンブスがアメリカを見つけるまでになります。皆さんはどのように感じたでしょうか。西回り航路へ可能性を感じる先見の明、王族や修道院に出資を求める行動力、インディアンへのひどい扱いなどコロンブスには色々な側面があり、気になる所は人それぞれだと思います。

自分は個人的に現代のスタートアップっぽいなと思いました。新しいマーケットを開くために出資を募り、拡大のためにはなんでもやるという側面はかなり近いと思います。

どんな感想を持ったかコメントいただけるとありがたいです。読んでいただきありがとうございました。

参考ページ

wikipedia - クリストファー・コロンブス

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