不思議な偶然が重なりまして…
最近ちょくちょく面白いことが起こる。
コンステレーションやシンクロニシティというやつだ。
それを何らかのメッセージと捉えるもよし、偶然の悪戯と捉えるもよし、しかしそこに目を向けるか見過ごすかで人生の味わい深さは全く異なるものになるように思う。
点と点をつなぎ、線と線を組み立て、立体的な物語が浮かび上がる。
個人的には因果関係を追求しダイレクトな答えを求めるよりも、それらに対してどんなふうに感じたかを大切にしながら、それらが作り出す物語を楽しんでいるといったところだ。
日々、たくさんの偶然に出くわすし、日常の一部になっているシンクロニシティだが、最近ちょっと面白いことがあったので、ちょいとお付き合い頂きたい。
語学交換という新しい世界
少し前から英語学習を目的として、数人の英語話者の方とメッセージ交流をしている。
正式にはtandemという語学交換アプリで互いに学びたい言語を使って交流しながら語学トレーニングを行うというものだ。
世界中に利用者がおり、英語、日本語だけでなく、フランス語、ドイツ語、中国語など様々な国の人がそれぞれ学びたい言語で交流することができる。
利用し始めてから1ヶ月ほど経ち、これまで数名の方とやり取りしたが現在定期的に交流しているのは4人。
私の場合は勉強というよりも、共通の興味ある事柄について話をするというスタンスで、半分英語、半分日本語でやり取りをしている状況だ。
パートナーを探すために一覧に表示されるプロフィールには本人の写真(のはず)、母国言語、話せる言語、学びたい言語そして学習目的、求めるパートナー像と興味ある話題などについては書かれているものの、年齢や出身地などの情報は公開されていないため、実際にその人とやりとりしてみないことにはどんなキャラクターなのかはわからない。
まずはなんとなく気が合いそうな雰囲気の人にメッセージを送ったり、送られてきたりして交流がスタートする。
ちなみに現在やりとりが続いている4人は皆私からメッセージを送り交流が始まった方々だ。
数ある言語の中で日本文化に興味を持ち、日本語を学んでいる人の姿勢には度々胸を熱くさせられる。
日本について語る時、私の中にある日本愛がこんなふうに存在していたのかと新たな発見もある。
伝えたい私の気持ちにも熱量が加わるし、私が彼らの文化や彼ら自身を知りたいという気持ちもまたとても新鮮な経験だ。
そんなことある?!その1
そのうちの一人の女性Ariana(仮名)とは最近趣味の野球の話題をきっかけに交流が始まったばかり。
同年代でアメリカ在住、日本のプロ野球も好きで広島カープファンであり実際に日本の球場で観戦もしたという。
過去に2度日本を長期旅で訪れ各地をまわり、いずれ可能なら日本に住みたいと日本愛を語ってくれた。
こんなふうに共通する好きなものを話しているうちになんとなくその人がどんな人かがわかってくる。
多分このnoteの世界の方ならそれを自然と理解してくれるだろう。
交流をする中で、Arianaがカナダ出身であることがわかったため、最近カナダに訪れたこと、そこがモントリオールでとても素晴らしい旅だったことを話題にした。
すると
「出身はモントリオール ですよ!」という返信が返ってきた。広いカナダにあって今このタイミングでモントリオールだなんて!!
驚きと共に先日の旅の写真をいくつか送ったところ、
「それはレッドパス博物館ですね。マギル大学は私の母校です!」という。
前の記事に書いたばかりのマギル大学のレッドパス博物館…
卒業式にたまたま出くわしたあのマギル大学…
え、うそでしょ?!
それを聞いて鳥肌が立ったのはいうまでもない。
調べてみるとマギル大学というのはカナダでは有名な名門校らしい。
けれど私はこの博物館を訪れるまでその名前すら知らなかったし、正直に言えばモントリオールの位置すら行くまで知らなかったくらいだ。
いや騙されてるんじゃないの?相手が適当にうまく話を作ってるんじゃないの?と思われる方もいることだろう。
100%真実かどうかはわからないが、話の流れとして嘘をつくメリットは皆無。
仮に盛っているとするなら、彼女がではなく、私がこのことについて驚きとして記事にしてるということこそが「盛り」かもしれない…
というわけで、根掘り葉掘りモントリオール事情について質問を投げかけているところだ。
これがほんの数日前の出来事。
そんなことある?!その2
時系列は逆転するが、実はもう一つ似たようなエピソードがある。
これまた別のタンデムパートナーの女性とも不思議な偶然が重なった話だ。
1ヶ月ほど前、先月中旬のこと。
英語教師として来日し、現在千葉県に住むMaya(仮名)は、登山など自然に触れることが好きだということで会話が始まった。
私も多少山歩きをするので、日本だとどこの山の景色がいいとか、アメリカの国立公園のおすすめはどこかなどの話題でのんびり交流を続けていた。
彼女がアメリカ出身であることはわかっていたが、どこの州出身であるのかは後の会話で明らかになる。
夫の出張に伴ってシアトルへ向かった時のことだった。
利用したエアラインはアラスカ航空。
アラスカという名前だが、拠点をシアトルに置き、アメリカ各地へ国内線中心に運行している航空会社だ。
向かう先はアラスカではないが、せっかくアラスカ航空に搭乗するのだからと、少し前に購入し読み始めたばかりの星野道夫さんの「ノーザンライツ」という本を旅のお供にと鞄に忍ばせた。
以前みきともさんの記事で紹介されており、ぜひ読みたいと思っていた一冊だった。
ノーザンライツとはオーロラのこと。
この本はアラスカ、フェアバンクスを舞台としたエッセイ集だ。
いつものようにMayaとのメッセージの中で
「初めて利用するアラスカ航空でシアトルへ行くよ」と伝えたところ
「アラスカ航空は一番好きなエアラインです」という。
そして、
「私の出身地はアラスカです」というではないか。
これだけでもまぁまぁ驚きだが、それならばと、読み始めたばかりのこの本の表紙の写真を彼女に送った。
「作者の星野道夫は日本人の写真家でアラスカを舞台としたエッセイだよ。ちなみに作者の星野道夫は千葉県出身(Mayaは現在千葉県在住)でアラスカ大学に通っていた。あなたとも縁があるね、私もいつかオーロラ見たいなぁ」
と伝えたところ、
「アラスカのどこですか??私、フェアバンクス出身です!!」と言うではないか。
え、うそでしょ?!(2回目、だけどほんとはこっちが1回目)
そしてオーロラの写真とともに
「アラスカ、フェアバンクスのことならなんでも聞いてください」との言葉が添えられていた。
私はひょえーと感嘆の声をあげるしかなかった。
数日前、この本の冒頭に添付されている地図にエッセイの舞台であるフェアバンクスのところをマーカーで印をつけたばかりだったから・・・
彼女との交流をはじめる前からこの本を注文し、アラスカ航空を利用することが決まっていたし、彼女の出身地は知らぬままやり取りしていたのだから不思議な偶然の重なりとはこのことだろう。
こんなこともあって、いつかオーロラを見たいなぁと漠然としていたものが、絶対に行くぞという明確な目的に変わった。
コンステレーションを楽しもう
わずか数人しかいないタンデムパートナーのうち二人に起きたこの偶然。
それもこのひと月内に起きた出来事だ。
時系列が逆転したのは、立て続けに起こったことでシンクロが日常的になっていた私にとって、さすがに驚かずにはいられなかったという心情的な背景がある。
優秀なAIに仕組まれた出来事でもない。(断言はできないか?)
だって彼女たちとの交流は私が直感的に選択したものだから。
世界はとてつもなく広い。
なのに私の狭い世界とこんなふうに交わるなんてなんとも粋なことをしてくれるものだ。
コンステレーション。
夜空に輝く星を繋ぎ、星座を作り、そこに神話を重ねる。
まるでそれは一次元から二次元、三次元さらには四次元、五次元へと繋がっていくかのようだ。
もちろん夜空をどんなふうに眺めようと自由、眺めないのもまた自由。
けれど私は物語を思い浮かべながら夜空を見上げずにはいられないのだ。
ちなみにあと2人のパートナーはイギリスとブラジル在住。
この流れだと、いつか私ブラジルへも行っちゃうかも・・・
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