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ブランドが若い消費者にリーチするためにARを活用すべき理由|アフターコロナに向けたブランドのデジタル戦略とは

アフターコロナを見据えると、ブランドがZ世代やミレニアル世代の消費者のハート掴むためにはARの活用が重要になるでしょう。ブランドはこれから準備をする必要があります。

この記事はアフターコロナ/Withコロナ時代のマーケティングを考える人を読者と想定し、ブランドがAR導入をするべき理由や具体的な活用事例までを解説します。以下、目次です。

ARがトレンドになる背景

ビューティー分野を初めとするARと相性の良いブランドや小売り事業者のマーケティングにおいては、もう既にARは重要な戦略の一部となっています。

Z世代やミレニアル世代のユーザー側からすれば、ポケモンGOのようなゲームからSNSフィルターまで、ARはすでに生活の一部となっています。それをARとさえ気にせずに使っているユーザーがほとんどでしょう。

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ARはVRのようなヘッドセットを必要とせず、若い消費者がすでにポケットに入れているスマートフォンを通じて周囲の世界を拡張/操作できるため、その存在感が高まっていることは驚くべきことではありません。

現在、若い消費者やブランドにとって物事は急速に変化していますが、この新しい時代においてこれまで以上にARはブランドにとって重要なものになるでしょう。

米調査会社Coresight Researchのレポートによると、AR/VRへのテクノロジーへの消費者支出はコロナ以前でも2020年には70億ドルに達すると予測されていましたが、パンデミックはARおよびVRテクノロジーの採用がさらに増える可能性があると予測しています。

ブランドは消費者に届けるための新たなデジタルツールにさらに力を注ぐよう強いられています。同時に、若い消費者は既に携帯電話やSNSなどのデジタルツールにより多くの時間を費やしています。

ブランドにおけるARの活用方法は様々ありますが、次の時代に向けての備えとして自社に適したAR活用に着手していくことは賢明だと考えられます。以下より具体的なブランドのAR活用事例に触れていきます。


ファッション業界のAR活用「試着」

2018年に、ディオールワービーパーカーなどのブランドが自宅でも出来る「試着AR」の提供を開始したことで、ARの試着がショッピングの未来を変える可能性があるということがにわかに認知され始めました。

現在、若い消費者は家で立ち往生しており少なくとも短期的には店に戻るのをためらっている可能性が高いため、ARによる試着体験を提供する事業者は強い追い風を得ています。

Shopifyは、どのブランドでも容易に自社サイトにARコンテンツを追加出来るような機能をリリースしました。Vogueの記事では、Shopify顧客がARで製品を閲覧したとき、購入する可能性が65%増加したと記載があります。

ARショッピングのリーダーとして知られるイギリスのアパレル企業ASOS(エイソス)は、若い消費者がECサイトの服やアクセサリーを着ているモデルのシミュレーションビューを見られるARツールを提供しています。

ASOSはこのテクノロジーを使用して、毎週最大500品目のアイテムと6つのモデルをデジタルで適合させます。しかし、ファッション分野でのAR活用はモデルとアイテムのマッチングに止まりません。


新しいファッションAR「商品がない仮想衣服」

現在、ファッション業界におけるAR活用は多くの場合が購入前に実際の洋服をシミュレーションするための「試着」に焦点を当てていますが、ARはファッションを新しい概念へと置き換える可能性もあります。

パンデミックの少し前から、一部のブランドでは「実際の商品なし」でもARフィルター越しの世界でバーチャルにデザインされた衣服を「身に着けているように見せる」という仮想衣服をリリースし始めています。

Carlingsというブランドでは、デジタルでしか着られない様々なAR Tシャツのコレクションをリリースしています。

同社はInstagramおよびFacebookフィルターを介して新しいデジタルデザインを毎日着られる「真っ白いTシャツ」を販売しています。

プリントされるデータは平面だけでなくアニメーションをつけたTシャツもあり、若い消費者はそのTシャツにプリントされたデジタルデザインを毎日楽しんでいます。

アイテムの試着は購入後の返品率を下げ、デジタル上で柄をプリントさせるAR Tシャツはブランドの大量生産に歯止めをかけます。

Z世代やミレニアル世代では、ファッション業界の大量生産に対するスタンスも重要なブランド選びの理由になります。デジタルのみの衣服は持続可能な社会を良しとする若い消費者に魅力的に受け取られています。


メイクアップビューティー

顔にARを表示させる技術はもっとも早くから社会実装されてきたので、美容/ビューティー業界はAR活用における先行者です。

外出自粛の期間中、自宅だけで過ごす女性は外出時のようなメイクをしないことも増えています。Snapchatが提供するSnapカメラが提供するARフィルターは、テレビ会議など化粧が必要なときにだけ化粧品の代わりになっている可能性があります。

ARビューティーフィルターは、フォロワー数1.7億人を抱えるKylie Jennerのようなインフルエンサーの利用により爆発的に拡散することがあります。

美容ブランドは、現時点で顧客にリーチするためにARアーティストと協力しているケースが増えており、一部のユーザーは物理的なメイクアップと同じような存在とまで考えており、この先本当にARが物理的なメイクの代替となるような日が来るかもしれません。


ARインフルエンサー

ここで言うARインフルエンサーとは、インフルエンサーマーケティングの会社にキャスティングされる人たちとは異なり「独自のARフィルターを作成してファンに販売しているクリエイター」のことを呼んでいます。

AR時代に生きるインフルエンサーとは、自身が作成したARフィルターを起点にユーザーの人気を集めるデジタル/グラフィックアーティストが含まれます。Snapchatは2020年にトップのARクリエイターに75万ドルの契約をし、2019年のコミットメントから報酬を3倍に引き上げました。

インフルエンサーは人々の共感、エンゲージメントを保つことに苦労しており、事実としてフォロワー数の少ない(より一般人に近しい)マイクロインフルエンサーの方が信頼スコアが2倍以上も高いというデータもあります。

人々から信頼を集めるARクリエイターは、これから影響力をより一層高めていく可能性があります。


まとめ

ファッション/小売業界では、若年層に向けたマーケティングにおいてARの活用はこれからますます重要になっていくことでしょう。

弊社ではファッション/小売業界のブランドに向けて様々なARソリューションを提供しています。ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問合せください。

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参照記事:Why Brands Need to Have an Augmented Reality Plan to Reach Young Consumers

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