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「BPSD(行動・心理症状)」

「異食行為」のエピソード(かじかじ君)がそこそこ反響があったので、あなたの知らない。「BPSD(行動・心理症状)」の世界を少し書いてみよう。


BPSDは(Behavioral and psychological symptoms of dementia)の略で、日本語訳では「認知症の行動・心理症状」と言います。 


以前は「問題行動」と言われることが多かったのですが、誰に対して問題なのか?という議論が巻き起こり、「行動心理症状(BPSD)」と名前が変更されたのです。


医療の世界では病名などのものの名前が戦国武将の様に結構変わります。上杉謙信ならこんな感じ。(笑)


虎千代→長尾景虎→上杉政虎→上杉輝虎→不識庵謙信(上杉謙信)


同じように認知症はこんな感じ。


知獣 ⇒ 痴呆・呆け ⇒ 認知症


と出世魚の様に名前が変わっているのです。それにしても、明治時代の「知獣」は今の感覚で言うと相当凄いネーミングセンスですけどね。(笑)


≪過活動状態のBPSD≫
・興奮・不穏・幻覚・妄想・物盗られ妄想・大声・性的逸脱行為
・脱衣・焦燥・易怒性・攻撃性・帰宅要求・過干渉・らん集(収集)
・ろう便(放便)・暴力・自殺念慮・昼夜逆転・徘徊・まとわりつき
・異食・過食・夕暮れ症候群・常同行為 


≪非活動状態のBPSD≫
・うつ状態・喪失感・不眠・意欲低下・拒食・摂食障害
まぁ、ざっとこんな感じですかね。これが、私が書いている「患者さんシリーズ」の目次みたいなものです。


つまり、患者さんシリーズの第一話「あんたわたしのおすす、食べた」ででてくる、彼女はBPSDでいうところの物取られ妄想、妄想、徘徊ということになります。


「愛の逃避行」にでてくる、絹江さんは、徘徊。


「かじかじ君」は異食行為という感じです。


そうそう、以前書いた「帰り隊の面々」は帰宅願望者ということになりますね~。

それぞれの症状にそれぞれの物語があるということですね。ぼちぼちご紹介していきたいと思います。(*- -)(*_ _)ペコリ



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