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集団が苦手だった私が、人の中で自分を語ることの安心感を得るまで

こんにちは。2、3年後に開業する臨床心理士arisanです。
この記事ではもともと集団が苦手だった私が、人の中で自分を語る安心感を得るまでの道とグループセラピィの魅力を書きたいと思います。
集団が苦手な人へのヒントになれば嬉しいです。

集団嫌いの私がグループセラピィを好きになるなんて

私はグループセラピィが好きです。
セラピストとしても、クライエントとしてもグループが合っているなと思います。

グループセラピィとはセラピストと数名のメンバーで行うセラピィのことです。

皆さんは集団が好きですか?

集団は同調圧力が辛い、空気を読むのが面倒くさい…
私たちは家族から始まって色々な集団で様々な経験を積んできた(一度は嫌な想いをしたことはある)ので、
集団に苦手意識を持つ人も少なくないと思います。

私も、もともとは集団が苦手でした。小5〜6で6人の仲良しグループが卒業解散してからは、大学院を卒業するまで4人以上でつるむことはありませんでした。

4人以上になると、自分がグループで大切にされていないのではないかと不安になったり、人と比べて落ち込んだり、寂しくなったり、嫉妬したりする瞬間があって、そんな自分にイライラもして、心がざわざわしていました。

バイオリニストを目指していたときには、集団=聴衆で、集団は自分の演奏を評価、ジャッジしてくるものでした。

とにかく、お恥ずかしながら、集団の中では常に関心のベクトルが自分に向かってしまい、目の前の人に関心をもつことができませんでした。

競争と嫉妬にまみれた同期集団が安全な場所に?!

心理の大学院同期は10人以上の大所帯かつ競争社会でした。
大学の心理相談室に新規来談するクライエントさんの担当に選ばれるために、みんな必死でした。
ときに焦ったり、嫉妬したり、嫉妬されたり…
先輩には可愛がってもらいましたが、同期とは一線をひいていて、同期集団は私にとって安全な場所ではありませんでした。

ところが、大学院を卒業する頃、私は初めて「集団に居ることの楽しさ」をその同期集団の中で体験することになったのです!

その頃、スタディツアーで海外の国際学会等に先生と大学院生で参加することがあり、同期とも学会の準備や手伝いをするようになっていました。

忘れもしない台湾の飲茶の店で、なぜか私は突然に同期と和解し、冗談を言い合ったり一緒に遊んだりできる仲になったのです。

忘れもしない台湾の夜。嬉しかったぁ。

私が集団に安心感を持てるようになった要因

私が同期集団に安心感を持てるようになった要因はいくつかあったと思います。

・大学院の卒業を控え、それぞれの道を歩み、2年の競争が終わったこと
・部活に入って来なかった私にとって初めて、誰かと協力して働く楽しさを知ったこと
・先輩に逃げずに、同期と向き合い始めたこと
・国際学会でいろんなグループセラピストに出会って視野が拡がったこと
・自分こそが一番頑張っているという思い込みから解放されたこと
・ 同期がそれぞれ良いもの持ってる!と思えたこと
・「見られ」の意識から解放されたこと
・集団のもつ「隠れられる楽さ」に気づいたこと

でも、私が集団の中で安心していられるようになった一番の原因は「1対1できちんと向き合ってもらえた体験を積み重ねたこと」だったと思います。

1対1で信頼できる相手に自分のことを話す体験の大切さ

大学院を終える頃から、私はセラピィを受けるようになりました。

私のセラピィは想い浮かぶことをなんでも言葉にしていく自由連想を使うものでした。
最初は何を話しても言葉が上滑りして、虚しくなるほどでした。

でも、自分のセラピストの前で自分のことを必死で言葉にしていくうちに、安全に自分の身体の感覚や感情を感じ、自分の中からアイデアや言葉が自由に湧いてくるようになりました。

自分に無条件に肯定的な関心を向けてくれる人、自分を判断しない人に出会うと、自分のことを話すのが楽になり、楽しくなります。

すぐには難しいかもしれません。
でも緊張が解け、紆余曲折あった後にセラピストとの信頼関係が築けたら、何を言っても大丈夫と思える。
必ずそういう瞬間が訪れます。

人前だからこそ感じられる安全感は、どんな自分で居ても信頼する人から受け入れられ、見守られて、認められている安心感だと思います。

1対1の対話で自信がつくと、人の中で自分を語ることの安心感を得られるようになる

安心して人前で自分を語る感覚を持てるようになると、人の中(グループセラピィや集団)での自分の在り方が変わってきました。

集団の中に、ただ居る事が出来るようになったのです。
私のしつこい自意識は溶けてなくなっていきました。

結局、集団でのコミュニケーションといっても全員が一度に喋るわけではないので、基本は1対1の対話です。
それを周りの人が聞いているのです。

1対1でちゃんと向き合ってもらった体験を重ねること、そして自分の軸を感じられるようになると、人の中で落ち着いて居られるようになります。

すると、面白いことに、だんだん他の人同士が話している会話もよく耳に入ってきます。

誰かの会話の中に出てきたことを自分に重ねて自分だけではないと思って安心したり、他の人の悩みから自分の悩みの解決のヒントを見いだせるようになったり、いいなと思う人の考え方や在り方を真似したりできるようになるのです。

そして、嘘のない自分らしい発言や在り方が、他のメンバーの変化やブレークスルーのきっかけになることを知りました。

人の中で安心して自分を語れるようになった私は、最大限自分らしく居られるようになったんです。

私がグループセラピィが好きなわけ

グループセラピィでは、「私がグループで起きることに全て責任をとりましょう」という心意気のセラピストがちゃんと居るならば(!)自分はここに居ても良いんだと心から思えます。

そういうグループでは、一人一人の違いが受け入れられて個別性が安全に保障されます。

セッションが進む度に、ひとり一人の個性が際立ち、その人が最大限その人らしく魅力的に居られるようになります。

グループだから個人の違いや魅力が際立つ

私がグループセラピィを好きな理由は、グループの中では、メンバーの魅力が引き出されて、一人で考えたり、1対1では到底たどり着けないようなスピードとスケールで、新たな発想やアイデア、気持ち、そして新たな自分の魅力に出会うことができるからです。

どんな形になるか考え中ですが、開業したらきっとグループプログラムはしたいと思っています!

まとめ

以上が集団が苦手だった私か、人の中て自分を語ることの安心感を得るまでの道のりです。

  • 人の中で自分を語る感覚を得るまでの道のり

  • 集団に苦手意識を持つ人へのヒント

  • グループセラピィの良さ:個性や魅力が際立ち、新たな自分に出会える

お役に立てたら幸いです!

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