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目いっぱい受け取る

ささやかでも満たされることは、今日一日の中にたくさん転がっている。朝ごはんがおいしかったこと、欲しかったものを買えたこと、帰ってゆっくり休めたこと、身近な人に褒めてもらえたこと。

特別なことは分かりやすいから、その有難さにすぐ気づく。その一方で、日常の中で出会っているはずの小さな豊かさの前を素通りしてしまうことは、多いのではないだろうか。もしくは、ささやかな喜びに気づいたとしても、自分の中で目いっぱい幸せに思うことができていないのかもしれない。

でも、些細なことをものすごく喜べるようになると、自分の状態は変わる。気にも留めずに逃してしまう幸せに気づくようになるし、今日がどんな一日であっても何かで満たされることができる。

嬉しいことを目いっぱい受け取るには、まずは自分自身に「自分はどんな時も無条件で幸せを受け取っていていいのだ」と約束をすることだ。

「どんな時も」ということが大切だ。身の回りのすべてのことがうまく行って順調なときはもちろん、思うように行かない時期も自分に幸せを許すこと。そうやって受け取る訓練を積んでいくと、何かで失敗をした時も自分を無闇に咎めることもなくなるし、嬉しいことは何倍も嬉しく感じる。

いずれ、自分の人生も最期を迎える時は来るけれど、「生き切ったな」と思えるように、たくさんの喜びを素直に受け取っていたい。


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