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ハーフフィルムカメラ OLYMPUS PEN Sで一気に60枚撮っちゃったお話

一目惚れとはこのことか。という出会い。
二日前の夕方、わんこのペットシーツが切れてしまって、慌てて近所のスーパーに歩いて行く途中、昔ながらの小さなカメラ屋さんがあって、す〜って吸い込まれてしまいました。
そしたらいたんですよね、このコが。


フィルムカメラのPENの世界は奥深そうなので、これまであえてチェックしていなかったのに、この佇まいにやられてしまいました。
もう2秒で心は決まっていたんだと思います。

いったんお店を出て、ペットシートを買って、ちょっとスマホで調べたら、1960年製のカメラでレンズは2.8で…というような情報を見つつ、かの品物はオーバーホール済みでピッカピカの個体だったので、これは運命!と思い、お迎えしてしまいました。

話題のPENTAX17は、予約開始日の朝チェックしていたものの、ちょっと迷っていたら、あっというまに初回ロットが売り切れ状態で、見送ることに。…というのも勢いづいたきっかけでした。

家にあった27枚取りフィルムを入れました。計算上は54枚取れるはず。すごいな。

翌日、取材で外出。なんとなく持ち出してみたのですが、露出計もなく、フォーカスも目測なので、もう超適当に撮ってみました。
それが実に気持ちがいい!

これまで、フィルムカメラにフィルムを装填しても、放置してしまう時間が長くなって、撮り切るまで2年くらい、なんてこともありました。
バルナックライカIIIa、ASAHI PENTAX SPOTMATIC、AFで楽ちんなはずのCONTAX G1も。
ライカやPENTAXは、やはり露出計を使いながら、完璧にフォーカスも頑張ろうとしてしまうので、一枚撮るのにえっらく時間がかかってしまい、それで疲れてしまうみたい。だから、ついついデジタルに戻りがち。

なのに、OLYMPUS PEN Sときたら、フォーカスは目測なんだもの。そこがよい。割り切れる。被写体にピントちゃんと合わせて背景ぼかすみたいな写真はハナから撮れないし、撮らないと決められるから、もうほんと、なんとなく合わせて、パシャパシャスナップするだけ。これか!と思った。

M型ライカでも、絞りやSSを固定して、そうやってスナップすべし、とは見聞きするものの、実際は状況に応じてあれこれやってしまうから、そんなに素早く撮れない、というか撮りたくなくなるんだよね。

そして、価格高騰のフィルムにしても、なにしろハーフなので倍とれるというコスパ的心強さ。

というわけで、帰り道に適当にとって歩き、20枚くらいはいったかな〜と思ってメモリをみたら、すでに50枚くらい撮影していた。びっくり。
あと2枚くらいか〜と思ったら、なんとそこからさらに10枚は撮れました(笑)ハーフ恐るべし。というわけで、早々に一本取り終えてしまったというわけです。そんなの、若い頃使っていた「写るんです」ですらやらなかったスピード!我ながらびっくり。

とはいえ、適当に撮ったわけだし、撮り歩いた時刻は曇天の日の夕方だったし、かなり暗くはなっていたので、ほとんど写っていないかもしれない。

…とおそるおそる現像に出したのですが、なんと、真っ黒とか真っ白みたいな失敗が一枚もなし!!なんということ!フォーカスも思ったよりは全体的に良い感じだったし、これはかなり楽しい。嬉しい。素敵なカメラ。

というわけで、以下は作例です。なんせ27枚撮りフィルムで、お気に入りが60枚も撮れてしまったので、選ぶのも大変なくらいですが、その中から特に感覚的に好きなものを載せます。

なお、パレットプラザさんで30分くらいで現像終了、スマホ転送は「高画質」(2048×2905)でお願いしました。

ビルの窓から
色味がかわいい


ぼやっとしても、それも好きって思える、「鷹揚なワタシ」になれるフィルム写真


かなり暗かったけど、F2.8の強みを活かせたかな。



こちらは明るい日中
かなりピシッと決まるときは決まる。すごい。えらい。PEN S。


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