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自分は優れているという「優越の錯覚」

 皆さんは自分が他人より優れていると思いますか?簡単に答えることは難しいですよね。優れているかそうでないかはあくまで相対的なモノであって、比べる対象が無ければ、簡単に答えることはできません。

 

 人それぞれスキなことやキライなことが有り、「得意・不得意」もあると思います。得意なことが多ければ「自己肯定感(じここうていかん)」が高まり、前向きに取りくめることが増え、より充実した人生となりますが、苦手なことが多いと自信を無くし、人生の幅が狭くなってしまいそうです。

 心理学的には「人は『自分は平均より優れている』という優越の錯覚」というものが備わっているといわれ、錯覚の程度には個人差がありますが、平均すると「人は他人より約22%優れている」と錯覚しているそうです。

 これはあくまで平均なので、もっと優れていると感じる人もいれば、自分は劣っていると感じる人もいると思います。大切なことは「自分は優れている」という感覚には錯覚が含まれ、他人からの見え方とは差がある。ということです。

「だれも俺のことをわかってくれない」と口にしがちな人、感じてしまう人は22%どころではなく、もっと大きく自分を評価しているのかもしれません。

 

 そこで「確か10年ほど前、優劣の錯覚を科学的に解明した」というニュースがあったことを思い出しました。改めて調べたことを簡単にまとめると「ドーパミン」という「多幸感・集中力・ポジティブ感」につながる脳内伝達物質の分泌が多いときに「自分は優れている」と感じるとのこと。

 このメカニズムを知れは、「自分は優れていると感じるが、客観的にはそうでもないかもしれない」と考え、人をバカにするような横暴な言動を慎むことが出来るかもしれませんし、自分自身を必要以上に責め、自信を無くし、鬱屈した気分になりすぎる状態を、冷静に受け入れることが出来るかもしれません。

 人の心は難しいですね。ドーパミンが無ければ、幸せを感じられず、自信を無くし、より不幸になる。多すぎると自信過剰になり、人をバカにする。

我々世代の男性は覚えているかもしれません。
ランバ・ラルがアムロに対して『自惚れるなよ小僧!お前の力で勝ったのでは無い!そのモビルスーツの性能のお陰だという事を忘れるな!』と。 
※応用編:業績が良いのはお前の力ではない、社員のお陰だ~(自戒の念を込めて)

 どれくらい自惚れればいいのか?どこまで謙虚にすればいいのか?難しいところです。
多少自惚れられた方が人生は楽しそうですが、おそらく神様は22%位の自惚れが丁度いいと考え、人間を設計したのかもしれません。


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