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僕がこの2週間で獲得したもの

2020年4月2日(木)

【Day 14】

今日が、ようやく14日間の「セルフアイソレーション」期間最終日である。

思えばこの2週間、オーストラリアで確実に得たものと言えば料理の腕前だ。引きこもっている間で最クリエイティブな時間は、常に料理の時間だった。

アッコが週末の1、2回だけ料理をしたが、それ以外の3食×14日−2で、少なくとも40食は食事を作り続けた。

これまでのように「早く子どもを寝かせなきゃ!」とか、「会社に遅れる!」とか、何かの時間に追われることもないので、普段より一食あたりの品数も多く栄養バランスに優れ、調味料が限定されている中で考えればそれなりに豊富なバリエーションを提供できたように思う。

以下に、この14日間作ってきた40食分の料理を(メインとなる一品のみ)書き記しておく。

<お品書き>

朝食
フレンチトースト×3回
オムレツ×3回
スクランブルエッグ×3回
フツーのトースト、ハムエッグ×2回

昼食
ミートソースパスタ×3回
チキンレモンパスタ
ソーセージのレモンパスタ
ベーコンのペペロンチーノ
ツナメルトホットサンド
チャーハン

夕食
ステーキ×3回
ハラミのガーリック焼き
鮭のムニエル×2回
カレーライス
餃子
牛肉とアスパラガスのオイスターソース飯

うむ。
覚えている限り書き出したがどうやっても40品にはならない。本当はもっとアッコが作っていたのだろうか。

まあそれはさして重要ではない。ほとんどの食事を僕が作っていたという事実は揺るがないのだから(アッコはずっとリモートでお仕事をしていて、僕は全くお仕事をしていなかったという事実も揺るがない)。

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料理というものは、やればやるほど(特に同じメニューを何回か作るときには)細かなPDCAを回してどんどん効率が上がっていくし、家族の「美味しい」という言葉による達成感によって、この軟禁生活中のメンタルが健康に保たれた感はある。

何より、自分はこういう作業が好きなのかもしれない、という発見があった。これまでは時間に追われながら、やらなきゃいけないものとしてしかやってこなかった料理だが、有り余るほどの時間があると、キッチンに立ったとき「今回はどんな風に仕上げていこうか」という想像力が掻き立てられるのだ。

そして、味付けや盛り付けなど、自分の裁量で全てを決められるのは最高だ。

メニューを決めたら、今まで食べた中で一番好きなその味を思い浮かべて、それを再現するために想像力を働かせる時が一番楽しいのである。

料理のコツは色々あれど、僕が思うに最も大切なのは、一食一食、作っている自分が心の底から「美味しそ〜、食べたい!」と思えるように作ることなのではないかなと思う。

今日の昼に作ったツナメルトホットサンドも、イメージは千葉県一宮で通っていたクレープ屋さん「Mahalo」のマスターが作るホットサンドをイメージしたものだ。

フライパンを弱火でじっくり熱し、トーストの表面にバターをうすーく伸ばしながら、何度もパンの表面に塗り込んで焦がしていくという、地味ながら非常に手間暇かけた一品で、一人前をこしらえるのに10分近くかかる。そして僕はその工程中、毎回「ウヒョー、うまそ〜!人にあげるのはもったいない自分で食べたい!」と考えて口に溜まったヨダレを飲み込んでいるのである。

はたして、焼きあがったツナメルトサンドはカフェで出てきても不思議ではない味に仕上がった。家族にも評判だったことは言うまでもない。完成したそばから即完食されたため画像もない。

ん?アッコが何か呟いてる?

「バターで胸焼けしてるよ〜」

……だそうです。


さて、ようやくセルフアイソレーション期間も終わったことだし、明日からいよいよ、

「外出禁止期間(期限未定)」が新たに始まるのである……

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