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「Coles」では、まずPB商品を探せ

2020年5月5日(火)

【Day 47】

食洗機用洗剤が残り1回分となっていた。

今日中に買いに行かないと、明日の朝食は手洗いになる。比較的使用する食器類が少ない朝食とは言え、5人分ともなると結構な量だ。

だから、散歩も兼ねて買い出しに行くとしよう。自主的に(食器洗うのほとんどオレだし)。

本日向かったのは、いつも行っていたクロウズネストのコールズではなく、キャメライを挟んで反対側の街、ニュートラルベイのコールズだった。

家から最寄りのハリスファームマーケットは、基本的に食材しか置いていないグロサリーであるため、洗剤のような消費財を買いに行く場合はコールズかウールワースまで足を伸ばさなければならない。

我が家は二つのコールズのちょうど中間ぐらいに位置しており、今後のためにもどちらが近いか知っておこうと考え、今回は初めて訪れるニュートラルベイのコールズを選んだのだ。

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コールズ入店後、まずは出がけに長女から頼まれたクリームチーズとサワークリームをカゴに放り込む。先日作ったチーズケーキの評判がよかったことに味を占め、明日もう一回作ると言い出したのだ。本当に美味しかったから、アレがまた食べられるなら材料の買い出しぐらいお安い御用である。

さて、本命の食洗機用洗剤だ。それらしき棚の前に到達し、今まで使用していたものと同じ商品を探す。ブランドを確認してこなかったが、青いボール紙の箱に入ったタブレット型の洗剤であることは覚えている。箱の真ん中にタブレットがデザインされている商品だ。まあ、見ればすぐにわかる。

しかし、ないのである。

コールズの棚は、日本ではありえないほど高い位置まで商品が並んでいる。身長190cmオーバーの僕でさえ、一番上の商品は顔を上に向けないと確認できない。だから、しっかりと顔を上から下まで満遍なく動かして探したのだが、見覚えのある青い箱の洗剤は見つからなかった。

その代わり、箱ではないが、同じく青いビニールパックに入った、真ん中にタブレットがデザインされている洗剤が目に飛び込んできた。商品名に「finish」とある。

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ああ、確かこんな名前だった。これは詰め替え用的なヤツだな。

僕は日本における文化をそのまま当てはめ、安直にそう考えた。冷静に考えれば、詰め替え用のビニールパックの何倍もチープなボール紙の箱に詰め替えるなどという考えはあるはずがないというのに……

よく見ると、同一ブランドの製品には、様々な種類が存在していた。タブレット型食洗機洗剤の棚のほとんどをそのブランドが占めている。

僕は一旦冷静になった。アッコは死ぬほど商品の値段にうるさい。釣り銭が50セント違おうものならそれをレジ係に問い詰めて取り返すほどの人間だ。ここで高い価格の商品に手を出そうものなら目も当てられない。

僕は棚の商品の値札を逐一確認して回った。

余談だが、オーストラリアのスーパーでは、肉などのみならず、このようにパッケージされた製品でも100gあたり、あるいは1個あたりの単価が必ず表示されているため、商品同士のコストが簡単に比較できる。これはなかなか良い購買体験だと思う。

そして、最初に手に取った青いパッケージのタブレットが同一ブランド中最安値であることを確認した上で手に取った。27タブレット入りで12ドル(約840円)。1日3回使用するとして、9日分か。1週間ごとに食洗機を買いに行くのも面倒だ。一番安いヤツを選んでいるのだから、とりあえず2袋買っておこう。

この判断と、食洗機用洗剤に対する相場感のなさが、後ほど悲劇を生むことになる。


買ってきた商品をキッチンに置き、とりあえず二階で休憩していると、アッコの怒声が響いた。

「おとう、これめちゃ高いヤツじゃん!」

え?(゚o゚;;

僕は嫌な予感がして急いで階下に降りた。

「今まで使ってたやつと一緒でしょ?詰め替え用だけど…」

「詰め替え用なんてないよ!全然違うでしょ!」

キッチンに立ち入った僕の目に飛び込んできたのは……

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全然違う(゚o゚;;

「ULTRA」だって……パッケージも似てるし、めちゃくちゃ紛らわしいんですけど……

「これいくらだったの!?」

「ひ、ひとつ12ドル……そんなに高くは……」

「高い!こないだ私が買ったやつ4ドル(約280円)だよ!しかもこれ27個しか入ってないし」

イヒーーーーっ!? (゚o゚;;
俺が買ってきたやつの1/3!?しかも30タブレット入りだと?

よく見ると、「ULTRA」はコールズのPB商品だった。どうりで安いわけだ。これはクロウズネストのコールズで手に入れた洗剤だが、確かにニュートラルベイにはこの商品は陳列されていなかったと思うのだが……

自分の決定的なミスを指摘され、動揺している僕に、アッコはさらに畳み掛けた。

「おとうのクセだけど、同じ商品2個ずつ買うのやめなよ!」

そうなのだ。僕はよく食べるもの、よく使うものを買うとき、すぐなくなってしまうことを嫌って、2個購入する傾向にある。

そして今回は、1個でも3倍のコストを払っているのに、2個購入したせいで仮想コストは6倍となってしまった。アッコはここに一番腹を立てているのだろう。

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奇しくも、長女に頼まれたチーズケーキの材料と、次女が大好きな90セントのレモネードは全てコールズのPB商品で、確かに圧倒的に安いものばかりだった。このお値打ち感、セブンイレブンやいつも通っていたOXのPBとは一線を画している。

コールズでの買い物は、まずPBを探せ。オーストラリア生活における新たな教訓である。

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