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シドニー生活を快適にするためのエトセトラ

2020年5月29日(金)

【Day 71】

今日はアッコの会社が用意してくれた、「カルチャートレーニング」なるものに、アッコとともに参加した。これは、「NetExpat」という駐在員サポートを専門に行うグローバル企業に外注して行うものなのだが、アッコが勤めているのはローカル企業なのに、こんなものまで用意してくれるなんてなかなか手厚い待遇である。

本来なら対面で行うものだが、このご時世なのでZoomミーティングでトレーニングを行う。

トレーナーはポーランド人のベティーナ。彼女自身、9年前シドニーへ移住してきた「経験者」とも言える。

トレーニングと言われてちょっと身構えていたのだが、その実、中身は単に“先輩”であるベティーナとあれこれ雑談をする時間だった。

喋り出したら止まらないパイセンとの雑談1.5hの中で、推定6割程度の理解度によって得られたオージーのカルチャー感は、だいたい、以下のような感じである。

とにかくネットワーキングが大事

オージーは基本的におおらかでフレンドリーな気質だが、大学からのつながりとか、すでに出来上がったコミュニティが多いため、実際にコミュニティに入り込むのは結構大変だ。

しかし、快適に日常生活を送るためにも、もちろん仕事のためにも、それを乗り越えてネットワーキングすることが非常に重要である。その点、子供は小さければ小さいほど有利だろう。

ネットワーキングのためのコミュニティサービスも色々ある。オススメされたのはエックスパットのメンバーに特化した「InterNations」というサービスだが、後ほど有料であることが判明……。1年のサブスクで月額約10ドル。これなら無料でできるもの(meetupとかLinkedinとか)も結構あるので、とりあえずそっちに集中することにする。

僕がサーフィン好きなのは好材料。これは本人にだけでなく、娘にとってもとのこと。なぜなら、日本人はオージーにとってよく言えばエキゾチック、悪く言えば得体の知れない人種なので、オーストラリアの国技とも言えるサーフィンをやっているという話題は、会話のとっかかりになりやすいからだ。確かに、2回サーフィンに行ったが、2回とも知らない人から声をかけられたから、そういうものなのかもしれない。

スポーツで言えば、こちらで人気のあるラグビー、クリケットなどを見ておいたほうが人々と打ち解けやすい。

そして、週末はとにかくバーベキュー。そこら中でやっているから、つながりを作って積極的に参加するべき、というのがベティーナパイセンの教えである。

学校もネットワーキングに利用せよ

学校はおそらく日本と比べてかなりリラックス、イージーゴーイングだと思う。ケアも手厚い。早朝、放課後のアクティビティに参加するのも、打ち解けるためにはいい方法。早いところだと朝7時とかから活動しているクラブもあるのだとか。

ベティーナにも2人の男の子がいるそうだが、当然、親同士のコミュニティにも積極的に参加したほうがいいとのこと。日本におけるPTA的なものも存在するが、日本のような強制参加のバイアスはないという。しかしベティーナパイセンは、ネットワーキングのために初年度からリーダーに立候補したという。さすがパイセン。

こちらの学校は給食は出ないので毎日お弁当を作っているが、パイセンはシンプルなサンドイッチで済ませているようだ。そして、学校には大抵カフェテリアがあるらしく、小学生にとってはお弁当ではなく、カフェテリアで購入するのが“クール”で憧れの行為となるらしい。その気持ちはなんとなくわかる。

Linkedinを使いこなすには

ネットワーキング手段の一つ、Linkedinは、やはりパイセン的にもオススメのツールのようだ。Linkedinを使いこなすには、とにかくプロフィールを常に見直してアクティブになっておくこと。積極的に人と繋がり、ポストし、いいねやコメントをつけることで他の人のタイムラインに自分が表示される回数が増え、そこからさらにネットワークが広がる。ネットワークが広がれば、さらに自分を売り込みやすくなるし、運が良ければ仕事のオファーもLinkedin経由で舞い込んでくる。

ただし、プロフィールやタイムライン上に自分の興味がない分野について記載があると、アルゴリズムのせいで、ずっとその分野の情報ばかりが集まり続けるので注意が必要だ。

ちなみにパイセンは、ずっとNGOでの活動経験があり、それをプロフィールに記載していたところ、Linkedinを通じてオーストラリアでの最初の仕事のオファーを受けたそうだ。そして、それが嬉しくて「給料は重要じゃありません、経験が重要です」と返事したら、本当にペイなしのインターン的なポジションが用意されていたという逸話を持っている。さすがパイセン。

ちなみに、本当に重要なメッセージ(レジュメとか)を送りたいなら、Linkedinのメッセージ機能ではなく、ビジネスメールを探してそちらへ直接送るべきだという。なぜなら大量に繋がりリクエストが飛び交うLinkedinのメッセージは埋もれがちだし、無視する人が多いからである。

おかげさまで、知らない人にも積極的にこちらからリクエストを出して繋がっていく、ということを続けて、僕自身のコネクションもだいぶ広がってきたので、これはいずれ有効活用したい。

路駐には気をつけろ

停めていい時間帯や車のサイズなどで細かく6カテゴリー程度に分かれているらしく、注意しないとあっという間に切符を切られる。パイセンは「ちょっとコーヒーを買うだけだから」と思ってほんの数分停めただけで、見回りのパトカーが写真を撮っていて、後から罰金の連絡が来たそうだ。

あと絶対にやってはいけないのは運転中のスマホ操作。これもかなり重点的に取り締まっている。もっとも、我が家にはまだ車はないので当面は気にしなくて良さそうだが。

ゴミの仕分けがめんどくさい

生ゴミ、食品や日用品にまつわる紙類は赤いジェネラルウェイストビンへ。プラスチックと缶、ビン類は黄色のリサイクルビンへ。ドキュメント系の紙類、ダンボールは青いリサイクルビンへ。木の枝や落ち葉などは緑色のガーデンウェイストビンへ。地域によってビン(ゴミ箱)の色は違ったりするらしいが、だいたいそんな感じ。

リサイクルゴミは、綺麗に洗った上で乾かさないといけないし、缶や瓶をまとめて一つのビニール袋に入れてはいけない。今まで住んでいた渋谷区と全く仕分け方が違うので、覚えるまでかなり手間取りそう……


もちろん、今日聞いたことがオーストラリアの全てではないだろうが、ネットワーキングが鍵ということだけはよくわかった。「暇な時は家にいないでとにかく外出して色んなことに顔を突っ込め!バリアを張るな!」というのが、ベティーナパイセンからの啓示である。

6月からはより規制が緩和されることになるので、タイミングとしては、本格的にネットワーキングを始動するのにいい頃合いとも言える。

個人的にも、オンライン、オフライン双方でタネを撒き、それが少しずつ広がっていきそうな気配を実感しているから、6月からはそれをドライブさせていきたい所存である。

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