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ワインをのむ 4

シャトーラネッサン 1999年
色)赤
産地)フランス ボルドー オーメドック
価格)3500円

自力で美味しいボルドー赤ワインを見つけるのは難しいかもしれん…とおもっていた中、西武池袋の酒屋さんを通りがかり覗いたところ、ソムリエな格好をした店員さんに声をかけられた
「贈り物用ですか?」
「いえ、自宅用です。」
「どんなワインをお探しでしょうか。」
「美味しいボルドー飲んだことがないので、美味しいボルドーを飲んでみたいです」
それを聞いてちょっと何かを考えている様子で
「ご予算は」
と聞かれた。
「うーん、3000円ぐらいで何かあれば…」
「あっ、それなら丁度いいのがあります。」
とぱっと表情が明るくなり即答でそう答えると、迷いなくひとつの棚の前に連れてゆかれた。
「あ、3000円かと思ったら3500円…。ちょっと予算オーバーでしたね…」
「でもこのぐらいの価格帯だとこれが一番おすすめってことですよね?」
「そうですね、このへんにあるのは他のも全部おいしいんですが、他が2010年代のワインなのに対してこれは1999年のワインなんですよ」
「なるほど!」
これまで若いワインしか飲んだことがなかった私は俄然テンションが上がる。
「カベルネ・ソーヴィニヨンというぶどうが主に使われているワインです。」
「はいはいはいはいはい…じゃあこれにします!」
と、会話を始めてからたぶんも1分も経たずにレジでお会計を済ませた。
無駄がなくテンポが良く、的確にこちらの意図を汲んでくれる接客だった…。
なんかへたにお洋服屋さんとかで接客されるのより断然楽しかった!!お洋服屋さんは自分が見て試着して感じたことが全てだから、店員さんのセールストークが響くことも参考になることもまれだけど、試飲できないワインとかは割と店員さんの話を聞いて信じて決めるしかないとこあるじゃん!!

かなり楽しみにしてて、そして訪れた金曜日!!抜栓!!
ワイングラスにじょぼじょぼ注いで、ごくり…。
おおーーー!!若いボルドー赤ワインと全然ちがーーう!新世界の単一赤ワインの味わいとも全然ちがーーう!!
若いボルドー赤は、「アルコールぼーーーん!!」
新世界単一赤ワインは、「果実味ぼーーーん!!」
いずれにしてもパワフル若人感を感じるんだけど、この赤ワインはなんか落ち着いた味わい…。枯れた落ち葉、腐葉土、アルコールの風味、カベルネ・ソーヴィニヨンらしいあの火をつけていない煙草の葉の風合いと、情報量が多くそのひとつひとつの味わいが複雑に絡み合っている感…。今まで飲んだどのワインとも違う!!味に深みがあるってこういうことね!

楽しく美味しい夜になりました!
予算と希望に合うワインを選んでくれたあの店員さんよ…。
自力で美味しいもの探すのが難しそうな種類のワインが飲みたい時やここぞという時はまたあのお店に行くぞ!

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