MVP(Minumum Valuable Product)って200種類あんねん
なにを書くのか
MVP(Minimum Valuable Product)について、その種類とそれぞれの目的を書いてみます。
僕が最近始めたサービス開発の中で学びがあった内容なので、記事として言語化しつつ、共有できればよいなと思っています。
本記事の題名はさすがに言い過ぎです。その前提で読んでください。
MVPはプロダクト開発ではなく、プロセスである
MVPを作る目的は、「仮説を検証すること」です。
サービス立ち上げ初期は、仮説ベースで様々な意思決定が必要です。
一方で、コストの投資効率を上げるためには、仮説を早い段階で検証し、学びを得ることが重要です。
MVPはその学びを得る手段として定義され、様々なプロダクトで実践されてきました。
エンジニアがバックグラウンドにある場合、どうしても実装に着手したいという欲が出てしまうことが多いです。
僕の場合、エンジニアとしても未熟であるが故に、「プロダクトが売れなくても、エンジニアとしての学習になるから別にいいじゃん」という邪念が生まれる瞬間が多々あります。
そんな時は「価値ないものを生み出すためにエンジニアになったんだっけ?」と自問することで、実装ベースで考える思想を矯正しています。
市場仮説と価値仮説
仮説には主に2種類あります。
「このサービスには多くのニーズがあり、そこに市場がある」という市場仮説
「このサービスに顧客は○○円払ってくれる」という価値仮説
戦略を立てて仮説を検証するためには、2つの仮説を段階を踏んで検証していく必要があります。
検証する仮説の種類によって選択するMVP手法も変わる
MVPとひとくくりに言っても、世の中にはいくつかの種類が存在します。
その中からいくつかピックアップして、概要やどの種類の仮説を検証するものなのかを書いてみます。
ペーパー型
【概要】
サービス紹介用のLP(ランディングページ)を作成する
事前登録フォームなどを用意して、ニーズがあるかを早期に検証する
LP内に描く絵があれば仮説検証ができるため企画初期段階で採用できる手法
【検証する仮説の種類】
市場仮説
【実践例】
SmartHR
作成したLPをFacebook広告で展開したところ数日で100件の応募があったらしい
デモ動画型
【概要】
デモ動画を作成し、ユーザからのフィードバックを得る
Youtube等のソーシャルサービスに載せることでコメント等でフィードバックが得られる
動画が作成できれば裏のロジックは不要なので、プロダクト開発初期に採用できる手法
【検証する仮説の種類】
市場仮説
【実践例】
Dropbox
ソーシャルニュースサイトにデモ動画を公開すると、質の高いフィードバックコメントが得られた
β版の動画を公開すると、登録者が1.5倍程度に増えたらしい
コンシェルジュ型
【概要】
本来はプロダクトで解決する課題に対して、人間が動いて価値提供する
手間はかかるものの、お客さんが課題に対して本当にお金を払ってくれるかをプロダクト開発前に検証できる
【検証する仮説の種類】
価値仮説
【実践例】
Airbnb
プロの写真家が撮った写真の方が成功するホストが多いと仮説を立て、サービス開発前にプロの写真家を連れて貸家の写真を撮って回った。その結果、予約の数が2~3倍増えたらしい
オズの魔法使い型
【概要】
UIはプロダクトとして提供するが、裏側は人が動いて価値提供する
早い段階でプロダクトを通じた体験を積んでもらう機会を提供し、解決策にお金を払ってもらえるかを検証できる
UIはプロダクトであるのがコンシェルジュ型との違い
【検証する仮説の種類】
価値仮説
【実践例】
Uber
アプリで配車リクエストがあると創業者に連絡が届き、自ら赴いてサービスの利用理由を聞くなどしていたらしい
「お前はどんな戦略を立てているねん」な話
MVPについて調べていた背景として、今僕もサービス開発を始めており早い段階で検証を進めていきたいと思っていました。
どんなサービス開発やってんの?な話は以下をご覧ください。
本記事で紹介した様々なMVP手法をどう組み合わせて仮説を検証するか、僕なりの戦略を記載します。
フリーランスエンジニアを味方につける
まずは市場仮説の検証について、
僕の企画しているサービスの場合、ユーザとなる対象は2種類存在します。
フリーランスエンジニアと案件を掲載するクライアントです。
最終的な市場仮説検証としては、お金を払ってくれるクライアントがいるかを検証することが目標です。
ただし、そのクライアントを集める前段として、サービスに登録してくれそうなフリーランスエンジニアが存在しないことにはクライアントも関心を示してくれません。
そこでまずは、ペーパー型のMVPでサービスに共感するフリーランスエンジニアを集めます。
年内登録1,000名を目標に進め、次のステップに進むか否かのマイルストーンとします。
味方とともにクライアントの課題に立ち向かう
フリーランスエンジニアの年内事前登録者1,000名を達成したあと、その事実をもってクライアント課題の検証に入ります。
ペーパー型市場仮説検証と並行して、クライアントが触るUIの構築を進めていきます。
進捗にもよりますが、デモ動画として公開するか、ダミーデータで実際にプロダクトを触る環境を用意する想定です。
ここでプロダクト開発に足を踏み入れる背景は、開発する中で経験した技術的な課題を記事として公開することで、フリーランスエンジニアに向けたサービス認知を高める効果があると踏んでいるからです。
クライアント数にはこだわらず、掲載する案件における募集人数の合計が事前登録のフリーランスエンジニアの数を上回ることができれば仮説検証完了と定義します。
プロダクト初期はオズの魔法使いで
市場仮説が検証できた後は、価値仮説の検証です。
UIのブラッシュアップと裏のロジックが最低限構築できれば、早い段階で1stリリースを行い、実際にユーザに触ってもらう想定です。
ここではユーザヒアリング等の結果を踏まえて、作業の優先順位を明確に立てる想定です。
細かく検証して、無駄な固執を避ける
初めて開発するサービスが順調にユーザ数を伸ばして成長する、というほど課題解決は甘くないと自覚しています。
10個やって1個当たれば良い方な挑戦かと思っているので、無駄な時間をかけないように細かく検証を重ねていきます。
(おまけ)「お前誰やねん」な話
趣味はカフェでの人間観察
映画好きがおすすめする映画は見てみようと思っている人
我が家のワンちゃん溺愛中
関西出身のふつうの人
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