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相談の現場から|”伝わる”思考と”伝える”スキル

先日商工会議所様の「実務研修講座」で講師を担当させていただいた。

私たちはコミュニケーション講座で『状況』『思考』と『気持ち』に分類して考えると伝わりやすいとお伝えしている。

こんなモヤモヤした例題があって参加者で議論した。

登場人物:主任(自分)と、社歴は浅いが職歴は長い年下部下A
状況①|
・自分が部下Aに「見積書作ってくださいねー」と依頼した。
思考①|
・お客様がHOTなうちに欲しい。
・どんなのができるかな。
・どれくらいで提出してくるかな。
気持ち①|
・楽しみ
状況②|
・お互い進捗に触れず数日過ぎる
思考②|
・仕上がったものでなくても良いんだけどな。
状況③|
・依頼から1週間後自分が「できたら見せてね」と部下Aにメールした。
・部下Aから「はい。できたらお知らせします。分からないことがあったら聞きます」とメールの返信があった。
思考③|
・今回は体裁を整えるだけの見積書なのになんで時間かかってるの?
・経験がある人だからこれ以上の催促は遠慮したい
・営業機会を逃すのでは
気持ち③|
・ふざけんな
・心配
状況④|
・2週間経過した。見積書はでてこない。
思考④|
・もう2週間も経ってるのに。
・持ってこないってことはできてないのでは?
気持ち④|
・モヤモヤする

様々な思考があって行動となる。行動しないのも行動の一つ。

様々な思考と共に様々に気持ちも変化し、今は「モヤモヤ」な気持ちに。

軽いノリ対応しているけど、「楽しみ」な気持ちが「ふざけんな」に変わってしまっている。でも、態度は変えていない。だから「モヤモヤ」になる。

だとしたら、「心配」「ふざけんな」と気持ちを伝えてみよう。

「ふざけんな」といきなり伝えると相手もビックリ怖がるかもしれない。

こんな言い方はどうだろうか。

見積り依頼から2週間。体裁を整えるだけの見積書だと思っているから、早く出してこないことに「ふざけんな」ってくらい不満を感じる。営業機会を逃すのではと心配しているんだけど、どんな状況なのか聞かせて。

乱暴な言葉も入っているが、少なくとも自分の気持ちは伝わる。

相手がどう受け取るかは相手によるが、自分の気持ちを伝えた方が自分のモヤモヤはおさまる。

相手が「ふざけんな」と聞いて責められているように感じたとするならば、どうしたらこのような状況にならなかったか一緒に考えればよい。それも対話。

自分は「この見積りに2週間もかかるのはふざけてる」と考えている訳で、解決したい課題は、意思疎通と営業機会に関する合意だ。

その合意に向けて対話ができれば、指導育成力は上がる。「望む未来」を共有しながら合意する対話になる。

メンタル不調の予防に職場改善は必須。

対話のある組織が増えることが望み。

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