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読んだ本|『君たちは何のために学ぶのか』著:榊原英資

高校2年生の息子は進路について「決めないといけないのだろうな」とは思いつつも、悩んでいないし焦っていない。

私も「自分の道は自分で決めたら良い」と思いながら、迷いなく大学進学した当時と現在の環境の差を俯瞰したいと思い手に取ってみた本。
「仕事の目的は何か?」と問われて答えが見つからない大人も、読んでみると励まされて動機づくりになる本!

私が「むむむ」と唸った言葉たちをご紹介

これからの時代、わたしたちが働いて生活するためには、労働力の売り主として世界中の人々が参加するマーケットに入っていかなければならないからです。

P.22|1時間目「わたしたちはマーケットの中にいる」

人間、どこかに才能があります。どこかしらほかの人と違ったところがあって、その人と違ったところを活かすことを考える。「その仕事が好きだ」ということや、「人より不器用」ということだって、修行の世界ではひとつの才能になるのです。それ活かす道を見つければ良いのです。

P81|4時間目「誰もがプロになれる才能をもっている」

創造力とは知識の掛け合わせ

P88|5時間目「なぜ学ぶ必要があるのか?」

わたしの目で見ても国際社会で一番話さないのは日本人です。これは「話さなくてもわかるだろう」と思っているわけです。日本では多くのことを日頃はいちいち説明しなくても済んでしまいます。また相手に尋ねること自体が、不勉強と非難されたりもします。
日本人同士は話さなくてもお互いどういう考えか、だいだいわかっている。また、わかることが美徳とされます。ですから、あまり自己主張ということをしない。

p174|8時間目「わたしたちは日本のスペシャリスト」

ほかと違っていることを恐れず、自分の頭で考える。
孤立することを恐れてはいけません。
「自分」をしっかり持つことが大切です。
何が自分のためになるのか。自分の肥やしになるのは何か。
自分が力をつけるために何をすべきかをまず考える。
中途半端に人の事なんか考えなくていいのです。
自分で自分のことを考えなければ、誰もあなたのことを考えてはくれません。
勉強して、知識をつけて、自分がどういうものになりたいのか、それをしっかり考えてゆく。それは決してエゴイズムではありません
自分のことがきちんとできない人は、人に何かしてあげることもできません。

P188|9時間目「はみだしても気にするな」

とくに「空気をよみすぎる日本人」には日本の特殊性を考慮しながらも警告を発していると感じます。
そして、
「日本の大学の教育システムの問題点」もきっちり指摘されています。

組織の心理的安全性を高める際に「発言」が一つの指標になっています。
・空気を読みすぎる
・わかることが美徳
これらの日本人的感覚は変わる時が来ています。
マーケットの中の「労働力の売り主」という視点が行動を変える動機になりそうです。

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