「わたし」を主語にして本音を話す伝える コラム17
自分の気持ちをうまく言葉にできなかったり、本音が分からなくなったりすることがあります。これは周りに合わせるということを中心に人間関係を築いてきた場合に起こりがちです。なぜそうなるかというと、客観的な考えばかりを意識してしまって、主観的な考えを封じ込めているからです。
周りに合わせるというのは、常に周囲を納得させることに尽力します。しかもそれが、自分の周囲のさらに外の周囲にまで及ぶわけです。自分が周りに見られるかだけでなくて、自分の家族、自分の職場、自分の学校、自分のコミュニティなど、自分が所属するところも自分と同一化させてしまい、その外の人たちからどう見られるかまで気を遣ってしまうわけです。
こうなってしまうと、自分、そして目の前の人ではなく、まったくの部外者、そしているかどうか分からない批判的な意見をぶつけてくる(かもしれない)人を恐れてしまうわけです。厳しい考えになり、その考えを他人に押し付けることさえします。
このような考えに陥ってしまうと、自分自身がもつ主観的な考えを言葉にするなんて到底できなくなってしまうわけです。
しかし、ありのままの自分を大切にするということは自分の本音を大切にすることであり、そこで大切になるのは主観的な考え方なのです。
「私はこう思う」
「私はこう考えている」
「私は○○をしたい」
と私を主語にして言葉を紡ぎだすこと、それ自体が自分のありのままを大切にすることです。そして、ありのままの自分を出しても認められることが積み重なっていくことで、徐々にありのままの自分を受け入れていき、心穏やかに過ごせる日々を過ごせます。
ちなみに主語を私にして発言する話し方は、「わたしメッセージ」と言い、アサーションの基本的な話し方です。
誰にも言わなくていいし、声に出す必要もありません。ただ、自分の心の中で自分の本音をつぶやいてみてください。それがありのままの自分を大切にする一歩目です。
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