#002.「タスクシュート」とはなにか

こんにちは。「タスクシューター界のジェームズ・ボンド」ことありひとです。

前回のnoteで「タスクシュート哲学」について語ってくぜ!と宣言したわけですが、多くの人は「タスクシュート is 何?」状態なのかなと。

そこで「タスクシュート」というのがどんなタスク管理メソッドなのかを簡単にまとめておく。

タスクシュートは、仕事ブログで有名な「シゴタノ!」というブログの管理者である大橋悦夫さんという方が考案した日本発祥のタスク管理メソッド。

その特徴は、ほんとに多角的な切り口で上げられるが、最初に直接的に触れる特徴はおおきく以下の3つだと思っている。

1. 「その日」にフォーカスしたタスク管理術
2. それぞれのタスクには見積もり時間を設定でき、現在時間と見積もり時間の加算からタスクがすべて終わる見込み時間がリアルタイムで把握できる
3. 完了したタスクを消し込まず、開始時間と終了時間を記録しログとして残す

1. 「その日」にフォーカスしたタスク管理術

タスク管理術で最も有名といっても過言ではない「GTD」。
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このメソッドは「やらなければならないこと・今気になっていること・今後やろうとしていること」といった頭の中の”すべてのタスク”を一旦書き出す、という手順からはじまる。

そこに優先度や時間スケールの近い・遠いはなく、一度粒度問わず洗い出すことで頭を空っぽにしようというアプローチ。

なので、「今日この後すぐにやらなければならないいゴミ捨て」も「いつか時間が空いたらやりたい副業への準備」も同じ土台に置かれる。

タスクシュートはそうではなく、「今日」にフォーカスしたタスク管理術。

タスクシュートもタスクリストを作るんだけど、そこに載せるタスクは「今日一日で必ずやると決めたタスク」のみを並べる。この「今日一日で必ずやると決めたタスクのみを並べたリスト」をタスクシュート的には「プラン」呼ぶ。

これらのタスクは「こいつらは絶対今日やるぞ !!」っていう意気込みだけで選択されたものではなく、現実的に終わりきるかが考慮されてなければならない。

これは特徴2.と大きく関係するのでそこで詳しく。

プランは前日または当日の朝に作って、基本的にはそのリストにはあとからタスクを追加しない。

これは「クローズリスト」と呼ばれるリストの形態になっている。ちなみに思いついたり、増えたタスクを随時自由に追加していく一般的なTODOリストは「オープンリスト」に分類される。

2.  それぞれのタスクには見積もり時間を設定でき、現在時間と見積もり時間の加算からタスクがすべて終わる見込み時間がリアルタイムで把握できる

では、「今日一日で必ずやると決めたタスク」はどういう判断基準で決めるのか。

まず当たり前だが「今やりたいタスク・やるべきタスク」といった優先度から決める。

あと、これはタスクシュートをどの範囲に適応するか、つまり「1日全体に適応」 or 「仕事中のみに適応」のどちらかを選択するかによるが、後者であれば食事・歯みがき・お風呂・家事といった人間が暮らしていく上で必須となるタスクもリストに挙がってくる。

そして最も重要なのが「そのプランが現実的にその日中に終わるか?」という基準に照らし合わせてタスクを取捨選択すること。これがタスクシュートの特徴2.につながってくる。

タスクシュートはすべてのタスクに見積もり時間を設定できる。

この見積もり時間の積み上げが現在時刻に加算されることでプランに並べたタスクがすべて終わる「終了予定時刻」がリアルタイムに把握できる。

字面だとイメージしづらいので、実際の画面をお見せするとこんな感じ。

TaskChuteCloudにおける「プラン」の説明図

ちなみに現在タスクシュートを実践するための専用アプリは世の中に3つしかなく、大橋さんがExcelで開発した本家「TaskChute2」、iOS専用のモバイルアプリ「たすくま」、そしてjMatsuzakiさんという方が開発したWebアプリ「TaskChuteCloud」の3つ。今回のスクリーンショットは「TaskChuteCloud」のもの。

この「終了予定時刻」が「そのリストが現実的にその日中に終わるか?」の具体的な指標値となる。

例えば、タスクシュートを仕事中のみ実践するとしたら、「終了予定時刻」が今日のやるべき仕事が全部終わって帰れる時間となる。

その時間が定時を超えていれば残業しなければいけないし、定時で上がりたいのであればその日はタスクを詰め込みすぎていることになる。

わたしのようにタスクシュートを仕事中に限らず1日全体に適応していれば、「終了予定時刻」は就寝時間になる。

つまり、23時に寝たいと思っているのに、「終了予定時刻」が25時になっているのであれば、やはりこれもタスクを詰め込みすぎていることになり「現実的なリストになってない」ということになる。

人間、最初から無理な計画を立てられると一瞬でやる気を失う。なので、そのタスクがどれだけ現実的か?というのを即座に把握できるのがタスクシュートの大きな強みだ。

3. 完了したタスクを消し込まず、開始時間と終了時間を記録しログとして残す

最後に、タスクシュートが他のタスク管理メソッドと大きく違うが、実行したタスクがログとして残る点。

TODOリストを代表に多くのタスク管理メソッドは完了したタスクにチェックをつける、または二重線を引くなどして、消してしまう。

タスクシュートは消すのではなく、開始時間と終了時間を記録する。そうすることで、そのタスクの「いつやったのか?」「どれくらいかかったか?」が記録として溜まっていく。

この記録が残っていくことの可能性の大きさは半端じゃない。

わかりやすくいうと、家計簿。あれも、支出や収入といったお金の使われ方をまず記録し、その記録を分析したり、使い方を見直したりすることで家計を改善していく。

タスクシュートの記録は、それを「時間」でやっていることとになる。

ちょっとかっこいい言い方をすればば「自分の時間の使い方に対してPDCAが回せるようになる」。このあたりは掘り下げるといくらでも書けるので、またおいおい。

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タスクシュートには、他にも記録したログを翌日以降のプランに繰り返し反映させる「ルーチン」といった概念があるなど、この3つ以外にもたくさんの特徴や機能があるけど、わたしがまず知ってほしい大きな特徴は以上の3つ。

もしこのマガジンで読んでいってタスクシュートに興味が出てきた方はは、ぜひ使ってみてください。そして、もし「使い方がわからない」「ここはどうしたらいいの」とか疑問が出てきたら気軽にコメントやTwitterでDMください。

今日はこのへんで。ありひとでした。

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