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#001.はじめに -趣味は記録をとること-

みなさんは、これだけは続いている!といえる習慣はなにかあるでしょうか。

わたしは自分で言うのもアレだけど、どちらかといえば継続できるほうだと思っている。基本的には「これを続けよう」と思ったことは続けていける。特にある程度期限やゴールがあるもの、例えば資格試験の勉強みたいなものはその期限まで割とコツコツやって成果を出せることが多い。

これは幼少期からなにかにつけても目立った才能がない自分にとって「継続は力なり」という言葉だけが自分にとっての唯一できる手段だと思いこんでいたからだろうなと。

ただ、「続く」と一言でいっても毎日欠かさず、どんなに仕事で疲れていても、どんなにお酒を飲んだ日でも必ずやれる……というわけではない。そこまではできてない。

例えば、楽器。

高校・大学と何となく興味があったけど手を出しきれなかった音楽を社会人になってはじめてみた。歴だけでいうと、もうそれなりに長いはずなのに、未だに全然上達している感はない。それもそのはずで、楽器こそコンスタントに必ず毎日練習しないといけないものなのに、正直楽器に触らない日すらある。

楽器は一例で、ほかにもなんとなくダラダラと続けている習慣、いや習慣もどきがなくはない。

そういう習慣もどきを本来は「挫折」というカタチでいっそ諦められれば、心が軽くなったり、時間の使い方が変わっていい。「なにか新しいことを始めるときは、なにかを辞める」ってのが鉄則なので、いまの状態で新しいことを始めようとすると、失敗する確率は高くなってしまう。でも、そうはいってもなかなかやめられない。

さて、そんなわたしですが、唯一「これだけはそれこそ毎日欠かさずやっていて、かつ惰性とかではなく意志と意図を持って続けている」習慣がひとつだけあります。

それは「記録を取ること」。

もはや趣味になっているといっていい。

ありひと、31歳。趣味は記録を取ること。

どんな記録をとっているかと言われると色々なんだけど、まずは日記。

日記は2013年の1月からつけ始めたので、丸々10年経ってる。最初の1年くらいは紙のノートを含めていろんなツールで試行錯誤したのもあって、ちょっとバラバラになってしまっているが(しかもそのデジタルツールのうち、いくつかのアプリは突然サービス終了しちゃって完全に消失してしまった日記ももある……)、今はMac、iOSで使える「Day One」というアプリに落ち着いている。このアプリからは2014年からの日記がすべて詰まってる。

他に取ってる記録としては、走った距離とか歩いた歩数とか、睡眠時間とか細々としたメトリックは取ってるんだけど、日記との2大巨塔で続いている記録が「やったことの開始時間と終了時間を記録する」ことだ。

ここでいう「やったこと」というのは睡眠を除く”全部”だ

仕事の中で作業はもちろんのこと、朝ごはん、お風呂、トイレの時間も全部記録してる。このやり方は仕事ブログで有名な「シゴタノ!」を管理・運営されている大橋悦夫さんという方が考案した「タスクシュート」というメソッドで、わたしは今は毎日それを実践していることになる。

(誤解がないように補足しておくと「睡眠を除く”全部”のやったことを記録すること」がタスクシュートというわけではなく、それは「タスクシュートを使ってこの記録を取ろう」ってわたし個人が決めたこです。タスクシュート自体にはもっと本質的なルールがあるので、それはまたおいおい)

タスクシュートを始める前から「やったことの時間を記録する」っていうのはそれなりにやっていた。

そのときは、自分が当時頑張りたいこと、いわゆる「投資の時間」をどれだけ捻出できているか?というのを把握するために、その時間だけを計測していた。例えば、「今日は英語に30分使えたな」とか「楽器練習に1時間捻出できているな」とかみたいな感じ。

そのときの記録のツールはタイミングタイミングでまちまちだったけど、あるときに読んだ鈴木祐さんの『最高の体調』という本で、やったことを記録していくと不安が遠ざかり人生の満足度が高くなるという話(この本では「アカウンタビリティチャート」というメソッドが紹介されている)を知り、であれば投資の時間以外も計測してみようと思った。


そこからすぐに「タスクシュート」に行き着いたわけではなく、いくつかのツールを経て、この記録の取り方をするなら「タスクシュート」を使ったほうがよさそうだぞ、ってなって今に至る。

ここまで書いて多くの人が思うことは「そんなに記録を取って、しかもそんなに細かく取ってなんになるの?正直ドン引きなんだけど」ですよね。

実はこれが結構いろいろな恩恵を人生にもたらすんです。

時間の経過とともに自分の考え方が変わったりこともあり、この「恩恵」の質は変わってきたのだが、いずれにせよ人生を豊かにする方向に役立ってるなと。


「恩恵」の深堀りは別のnoteにまとめるが、ざっくり大きくふたつ。

1.自分の時間の使い方がわかり、PDCAサイクルを回せるようになる
2.自分の時間の使い方自体に向き合えるようになる

最近はもっぱら2.の恩恵を感じている。

そんな感じで、わたしは「記録を取る」という趣味をきっかけに出会った「タスクシュート」というツールに心底惚れ込んでいる。

惚れ込みすぎて、大橋さんが代表理事として去年に設立した「タスクシュート協会」の認定トレーナーにもなりました。

タスクシュートは単なるタスク管理術にはとどまらない哲学がある。いや、どんな道具・ツールにも突き詰めれば哲学があるんですよね。きっと。

その哲学はその道具の特徴や性質が反映されることはもちろんだけど、使い手の主観やそのときの人生のフェーズも大きく効いてくる気がする。

というか、それは厳密には哲学ではなく哲学的ななにかかもしれないが。いずれにせよ記録を取ること・タスクシュートを使っていくことで感じる自分のなにかを言語化していきたいと思いました。なので、しばらく何回に分けて「タスクシュート哲学」というテーマで、タスクシュートに絡めた時間との向き合い方や考え方をまとめていきます。

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