人間の脳ミソは…
先日の舞台で思ったこと。
舞台そのものとは全く関係が無い(笑)、受付の話。
出演者が受付をすることはあまり無いが、先日はそうだった。
慣れた方を1人お願いしていたが、補助の私とAさんは不慣れ。誰もやりたくないが、誰かがやらなくてはならず手を挙げた。
それはいいと、本題へ。
受付でプレゼントをお受けする際、付箋に名前を書いてもらい、お預かりしていた。余裕が無いバタバタ状態。公演が終わり、その内の一つの付箋が取れていた。どなた宛かわからない。
『どうしよう』と周りに相談。打ち上げの席でみんな揃ったところで聞いてみたらいい、ということで、受付していた責任上、私が持ち歩いていた。が、打ち上げ係が予約していないことが判明。秋分の日・土曜日の祝日。品川駅周辺で大人数が入れる店のあろうはずが無い。結局、バラけてすっかりタイミングを逃し、帰路へ。Aさんと別れる間際まで『どうしよう』と言ってた私。
翌朝、目覚めて、
『ああ、終わったんだ』
という安堵感と充足感に包まれるはずが…、
『あのカヌレ、どうしよう』
胸がつかえてモヤモヤする。
と、Aさんからラインが。
【昨日のプレゼント、Bさんのでした】
早速、返信。
【ありがとうございます。直ぐに連絡してみます】
幸運なことに、私の住んでいる区でBさんが今日、稽古だと言う。
結局、受付のミスなので、私が赴いて無事、お渡しできました。
Aさんからは、
【ごめんなさい。受付でBさんに渡して欲しいと言われて、付箋に書いてくださいと言ったこと、今頃になって思い出しました】と。
【わかって本当に助かりました】とお礼を述べ、心底、スッキリ。
実は、私も朝になって思い出したんです!カヌレの袋を持った男性を!!
当日は、頭も心もいっぱいいっぱい。全く余裕の無い状態。
Aさんも私も、当日、どう思い出そうとしても〈記憶にございません〉状態でした。
ところが。
一夜明けた朝、その時の光景が目の前に浮かんだのです。
昨日、あれほど思い出そうとして、皆目わからなかったものが、です。
右に女性がおり、その付箋の文字は見たので、“誰宛ての何か”もはっきり記憶していました。
その左側に、男性がカヌレの袋を持った姿がありありと!!
付箋の文字は見ずにお預かりしたので、誰宛てかはわかりませんでしたが、昨日はどうしたって浮かばなかったのに!!
人間の脳は、余裕が無い時は、記憶を手繰り寄せることができないのだな、と思いました。
オーバーヒート状態。
ところが、キャパに余裕ができた途端、記憶が蘇ったりする。あるいは、誰だっけ?何だっけ?と情報を手繰り寄せようと働きかけると、実際に手繰り寄せることもできる。たぶん、未来のアイディアなども。
要は、キャパ一杯の時は、過去にも現在にも未来にも良い影響は無い(というか良くない)。
このご時世、情報が氾濫しており、情報を取ることが常に可能。
向上心のある人ほど、勉強しようと情報を詰め込もうとするかもしれません。
でも、そうすると、いわば脳がオーバーヒート状態になり、上手く機能しない。さらに、疲労感となり、やがて高じると精神障害になったりするのではないか?
ふと、そんな気がしました。
脳は、休めることで働き、余裕を持たせることで新しいものが入り込むスペースができる。
今回の受付で、そんなことを思ったので、書いてみました。
何はともあれ、カヌレがお渡しできて、
『あ〜、良かったー(ホッ)』
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